“憩いの場”1400本伐採や移植…心配の声も 葛西臨海水族園リニューアル計画

2024年04月25日 12:02
 リニューアル計画が進められている東京・葛西臨海水族園の敷地内の樹木1700本のうち、1400本が伐採されたり移植されたりすることが分かりました。 ■1400本伐採や移植…心配の声も  シンボルのガラスドームが印象的な葛西臨海水族園。ペンギンやクロマグロなど多くの海の生き物たちの展示施設をはじめ緑豊かな周辺の敷地は、都民の憩いの場として愛されています。  そんな東京の人気スポットも開園して35年。施設の老朽化などの理由から、今リニューアル計画が進められています。 女性 「期待しちゃいます。どうなるのかなって楽しみです」 男性 「楽しみではありますね。かなり古い感じもするんでね」  一方、都議会からはこんな指摘がありました。 東京都 原純子都議 「樹林帯を残すという配慮がされるのかなと思っていたが、全くそういう配慮がないという基本設計に、私はびっくりしています」  施設の建設にあたり、敷地内の樹木1700本のうち600本を伐採することが明らかになったのです。 東京都建設局の担当者 「樹木医が樹木の状況を調べた結果、病気による倒木や枝折れの危険性があったり、移植しても枯れたりする可能性が高いものと生態系に悪影響を及ぼす外来種を伐採します」  残る1100本のうち800本も別の場所に移植され、元の場所に残るのは300本だといいます。 女性 「倒木の可能性があって、それが原因ならしょうがないのかなとは思いますけれど。新しく植林するのかどうかが気になります」 女性 「なるべく自然も残しながら、新しい考えを取り入れたらいい」  議会からは、生態系への悪影響を懸念する声も上がっています。 原都議 「(木を)どこかに植え替えればいいという話ではなくて、樹林帯そのものが周りの植栽や土壌の性質などとの相性を、時間をかけて根付いてきたものだと思う。鳥とか生き物とかと一緒になって、住める場所として作られてきた。こういうものがバラバラにされてしまって、それで移植をして、枯れてしまう木もある」  こうした主張に対し、都の担当者は「緑の保全にも配慮していく」と説明しています。  計画は予定通り進められる見通しで、新しい施設は2028年3月にオープンする予定です。 (「グッド!モーニング」2024年4月25日放送分より)

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