“最新ミサイル”有事に備え訓練…岐路に立つ『安保』最前線となる場所を取材

2022年07月07日 00:32
中国の海洋進出が進み脅威が高まるなか、日本の防衛のあり方が参院選の大きな争点となっています。安全保障の最前線を取材しました。 自然豊かな奄美大島。島内の2カ所にミサイル運用部隊など、約600人が配備されています。基地には、侵攻してくる敵の艦船を狙い、撃破する最新型の『地対艦ミサイル』が配備されています。 有事に備えた訓練が、連日行われています。海外の演習では、アメリカ軍と一緒に実際に艦船を破壊する訓練も行ってきました。 九州南端から台湾北東に連なる南西諸島。政府は、この島々に、いわゆる“南西シフト”を進めています。そのため、毎年、防衛費を増額して、奄美大島や宮古島などに、ミサイル部隊などを新設。防衛体制の強化を図っています。 第301地対艦ミサイル中隊・森田博道中隊長:「南西地域における部隊配置につきましては、約1200キロにわたる陸自部隊の配置の空白を解消するもの。侵攻抑止力及び対処能力を向上するため、重要な配置になっていると認識しております」 “南西シフト”の目的は、海洋進出を進める中国に対抗するためです。中国では、先月、建造中だった3隻目の空母が進水。4日にも、中国海軍の船1隻が、尖閣諸島周辺の接続水域に、4年ぶりに入ったことが確認されています。さらに、ウクライナ情勢なども踏まえ、岸田総理は、今後、防衛費の「相当な増額」を行うと表明。5月の日米首脳会談で、バイデン大統領に、こうも伝えています。 岸田総理:「私の方からは、いわゆる“反撃能力”を含めて、あらゆる選択肢を排除しない。こうした旨も述べた次第です」 『反撃能力』とは、敵が攻撃する兆候を事前に察知した場合などに、敵のミサイル発射拠点などを、直接、攻撃する能力のことで、以前は『敵基地攻撃能力』と呼んでいました。 奄美大島にある地対艦ミサイルは、『反撃能力』の具体的な手段の1つとしても、注目されています。防衛省は、現在、200キロ程度とされているこのミサイルの射程を大幅にのばし、護衛艦や航空機からも発射できるようにする研究を行っています。射程は1000キロ以上になるともいわれていて、そうなれば、日本各地から、周辺国にも届くことになります 奄美大島のさらに南、尖閣諸島の近くに位置する石垣島では、急ピッチで、ミサイル基地の建設が進められています。広さ46ヘクタール、東京ドーム10個分の土地に600人程度の人員を配備。ここにも、奄美大島の基地と同じく、最新型のミサイルが置かれる予定です。 建設現場の近くに、祖父の代から住んでいる川平重治さん(54)。地区を代表して、基地建設に反対してきました。 パイナップル農家・川平重治さん:「一番心配されるのは、台湾の件。それに及んでの、有事が万が一あった場合は、こちらは、標的となる最大の地だろうなと思っている」 石垣市の市長は、4年前に部隊の受け入れを正式に表明していますが、配備をめぐっては、市民の間で、今も思いが交錯します。 市民:「戦争が起きるということがあるので、やっぱり、自国の防衛は、自分たちで守っていかないと」 市民:「どちらかというと、反対ではあるけど、必要なときだけ『自衛隊にお願い』そうじゃないときは『出て行ってくれ』。それも、どうかなと思って」 市民:「石垣市は発展の途上なので、いろんなことがあると思うが、何のためというところを、しっかりとわかっていけば、すごく防衛のためには、大切なことかなと思う」

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