見舞いの73歳夫 入院中の妻子殺し自殺か…病院関係者「2日に1回面会に来ていた」

2023年09月28日 10:27
 27日、静岡県富士宮市の病院で、見舞いに来た70代の男が入院中の妻と娘を刃物で刺すなどして、男も含め3人が死亡しました。男は家族思いで知られ、2日に1回の頻度で見舞いに訪れていました。 ■「病院内で入院患者が刺された」と通報  27日午後9時すぎ、事件から7時間ほどが経ちましたが、病院の前には警察車両、警察官の姿が確認できます。  「病院内で入院患者が刺された」と警察に通報が入ったのは、27日午後2時20分ごろ。事件は、富士宮市にある富士脳障害研究所附属病院で起きました。  警察によると、刺されたのは入院中だった72歳と40歳の女性2人。刺したとみられるのは、2人の夫であり父親である73歳の男でした。  刺された妻と娘は死亡。さらに男も自らを刺し、3人の死亡が確認されています。  1980年に開設した病院は、脳神経外科が専門で病床は160床、入院患者も受け入れています。 ■病院関係者「半年以上前から2日に1回ほど面会」  来週、入院予定だという人に話を聞くことができました。  入院予定の人:「救急で運ばれてくる方もたくさんいますけど、私のように計画的に入院する方もいて、だいたい脳とかですね。今回、手術するんですが、来週」「(Q.何か病院から連絡は?)いえ、来てないですね。多分、それどころではないと思います」  広く患者を受け入れているという病院。人が多く行き交うであろう、日中に何が起きたのでしょうか。  現場となったのは療養病棟の3階。まず入院中の40歳の娘を刺した後、別室で入院していた72歳の妻を刺し、その場で自殺を図ったとみられています。  残された記録では、男が病院を訪れたのが午後2時5分。警察に事件の通報が入ったのは、そのわずか15分後でした。  病院関係者:「半年以上前から、2日に1回ほど面会に来ていました。普通に面会していたこともあり、事件を起こすという疑いは持っていませんでした」 ■近所の人…夫婦は「すごく真面目な方」  普段から、面会に訪れていたという男。一体、家族に何があったのでしょうか。  近所の人:「奥さんが倒れて、救急搬送された」「(Q.いつですか?)3月17日。(奥さんは)それから、ずっと帰ってきていない」「(Q.半年くらい入院?)そう、奥さんはね」  半年ほど前、体調を崩したとみられる妻。一方の娘はというと…。  近所の人:「何年って分からないけど、20年弱くらい。高校卒業して、ちょっと見たけど、それからは見てないかな。本当に脳研に2人ともいたんだと、(事件の)ニュースで初めて知りました」  捜査関係者によると、家族は男と妻、長女に加え長男と次男の5人。妻と娘は入院し、次男は家を離れているため、男は長男と同居していたといいます。  普段の様子について、近所の人は次のように話します。  近所の人:「(夫婦は)すごく真面目な方。町内のゴミを拾って歩いたり、本当に町内のために一生懸命やってくれる、真面目な方でした」  長年、町内の集まりに出席し、近所に野菜を配るなど、近所付き合いが良かったといいますが、妻の入院をきっかけに、姿を見ることがなくなったといいます。  近所の人:「我々が察知して助けてあげられれば、良かったんだけども。何もしてあげられなかったのが残念」  警察は、殺人事件として詳しい状況を捜査しています。 (「グッド!モーニング」2023年9月28日放送分より)

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