夢の舞台に王手! “平均台のシンデレラ”岡村真が挑むパリ五輪への切符

2024年5月16日 17:17
パリオリンピックまであと71日です。今週末には、パリオリンピック出場選手が決定。三重県出身のシンデレラが、幼い頃から夢見てきた大舞台に王手をかけています。

三重県津市出身 体操の岡村真選手

 4月、四日市大学の入学式。入学生の代表として宣誓した地元アスリートがいます。

 三重県津市出身、体操の岡村真(まな)選手です。

 女子の体操は「ゆか」「平均台」「段違い平行棒」「跳馬の4種目」。

 岡村選手が得意としているのは──

「平均台が一番得意です。技も個性があると思うけど、振り付けの部分でも自分らしさっていうのが出せて、幅10センチしかないっていう所で余裕のある演技を出せるのがかっこいいなと思います」(岡村選手)

 高さ1.25メートル、幅は10センチしかない足場で舞う、平均台。

 岡村選手は、その演技の美しさから「平均台のシンデレラ」と呼ばれることも。

 特に、つま先まで美しい身のこなしは、世界でも高く評価されています。

 去年9月のアジア大会では、日本人初となる種目別平均台で金メダルを獲得。一躍トップ選手の仲間入りを果たしました。

「(メダルをもらった時は)すごく重いし、すごくうれしかったです」(岡村選手)
 

岡村真選手(14歳当時)

中学の時に語った「夢」
 体操との出会いは7歳の頃。

 きっかけは、ロンドンオリンピックで金メダルを獲得したレジェンド、内村航平さんの活躍でした。

 中学時代には全国大会を制覇。このころから、すでにパリオリンピックの有力候補として注目されていました。

 メ~テレでも、中学の時に岡村選手を取材しています。

今後の目標は?
「オリンピックに出てメダルを取ることです。夢があるから絶対達成したい気持ちが強い」(岡村選手 当時14歳)

 小学生の頃から10年以上指導してきた外村和才コーチ。

 岡村選手の強さの片鱗は、幼い頃から見えていたといいます。

「目的意識が、すごく昔から高い選手だなっていうふうに感じていて、何においても優先が体操。それこそ小学生の時に『あなたたちは世界で戦うために今から体操するんだよ』っていう話をしたときに、翌日にはノートに『世界に行くためにはどういう練習をしたらいいですか』『どういう技をしたらいいですか』って彼女が書いてきたのは、今でも印象的に覚えていて」(外村コーチ)
 

趣味はお菓子作り

趣味はお菓子作り
 そんな体操一筋の岡村選手。息抜きは──

「お菓子作りが好きなので、お菓子の動画を見るとかしています」(岡村選手)

 趣味はお菓子作り。時には「スイーツおせち」など手の込んだ大作を作ることも。

「工程が難しかったり、混ぜ具合とかで出来栄えが変わったりするんで、色々チャレンジしながらいろんな作品を作るのが楽しい。材料をきっちり量らないとうまくいかないから、きっちり細かくやっていくのは(体操と)似ているかなと思います」(岡村選手)
 

岡村真選手

夢のために体操漬けの日々
 すべては、夢のオリンピック出場のために。

 週6日、練習に打ち込む岡村選手。まさに体操漬けの日々を送ってきました。

 高校は競技に専念するべく、親元を離れクラブで寮生活。学校も練習拠点に近い四日市市の暁高校を選びました。

 さらに大学も、入学直後に行われる代表選考に集中するため、あえて関東などの強豪校には進みませんでした。

「クラブで体操を続ける予定だったので、地元の大学ということもあって、四日市大学に進学しました」(岡村選手)
 

岡村真選手

入学式からわずか1週間、全日本選手権へ
 入学式からわずか1週間。岡村選手にとって大一番が待っていました。オリンピックがかかる、全日本選手権。

 代表選考大会は、この試合を含め2試合。その合計得点の上位4人が代表に内定します。

 まずは予選。得意の平均台はふらついてしまい、技を連続で繋げられず──

 ライバルたちに差をつけることができません。

 予選は、オリンピック圏外の5位スタートとなってしまいます。

 迎えた決勝。

 この試合に合わせて新調した真っ白なレオタードで、気合十分。跳馬と段違い平行棒では、安定感のある演技を披露していきます。

 そして、予選で点数が伸びなかった得意の平均台。代名詞の宙返りの連続技を確実に決めると、予選ではふらついてしまった部分をしっかり修正。

 トップの得点をたたき出し、巻き返します。

「自分の緊張を受け止めながらまわれたというか、大きなミスなくいけたので良かったです」(岡村選手)
 

岡村真選手

最後の代表選考会へ「自分の演技を出し切る」
 総合で4位と順位を上げた岡村選手。見事オリンピック圏内につけました。

 残すは、16日に開幕する最後の代表選考会。

 三重のシンデレラが目の前にある、夢舞台への切符をつかみます。

「小さいころからオリンピックに出てメダルを取るっていうことが目標だったので、夢っていうか目標に近づいたことで、もっと出たいっていう気持ちが強くなりました。気負わずに自分の演技を出し切って、そこに結果がついてきたらいいなと思います」(岡村選手)

(2024年5月16日放送 メ~テレ『ドデスカ+』じもスポ!コーナーより)
 

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