橋が損傷し復旧に遅れ…愛知の中高生らが能登島に駆け付け、片付け手伝う

2024年2月13日 20:04
能登半島地震で大きな被害を受けた石川県では、復興が進んでいる地域もあれば支援が届きづらい地域もあります。愛知の中高生たちが、バスに乗ってボランティアに向かいました。
 復旧が進められる一方、未だに支援が届きづらい場所もあります。七尾市の七尾湾に浮かぶ能登島です。

 面積は47平方キロメートル。名古屋市港区とほぼ同じ広さで、約2500人が暮らしています。

「こちらが能登島につながる橋です。現在、通行止めとなっています。地面を見てみますとひびが入り、段差ができています。地元の人からは、生活に困るという声が聞かれました」(服部倫子記者)

 能登島は、七尾市の中心部と2つの橋でつながっています。その1つ「ツインブリッジのと」は、損傷し通行止めのままです。

 島への架け橋が寸断されたことが復旧の遅れを招いています。島を進んでいくと、道路の復旧は終わっておらず、崩落している所もあります。

 橋から離れた島の東部に行くほど、被害は深刻です。

「野崎町を歩いていると、多くの場所で傾いてしまっている建物や、完全につぶれてしまっている家などがみられます」(服部記者)

 震度6強を観測した能登島にある野崎町では、至る所で家屋が全壊し、家の中は物が散乱。地震から1カ月以上たった今も、建物の被害状況を調べる県の「応急危険度判定」は行われていません。
 

被災地で活動する中高生ボランティアら

「トイレが本当に流せない」
 断水に伴うトイレの衛生も大きな問題です。

 能登島野崎町に住む小幡委都子さんは、娘が慣れない携帯トイレの手順を紙に書いてくれたといいます。

「この袋が2枚重なってます。その中に凝固剤を先に入れておいて、おしっことか、大きい方をしまして、それから一番上の袋をキュッと空気を入れないように縛って、ごみ箱なんですけど、『足で開けなさい』と」(小幡さん)

 水道が回復しつつある七尾市ですが、能登島だけは復旧時期が「4月以降」となっています。

「流せないから。掃除もしなきゃならないんで、感染症も怖いので。やっぱり水は大事だな、清潔のためにもいるなと思いました」(小幡さん)
 

イルカウォッチング再開のめどは立っていない

「観光をなくしたくない」
 新型コロナ感染拡大の前、風光明媚な能登島は年間10万人が訪れるほどの石川県の一大観光地でした。

「ほとんど全滅です。水族館も皆さん、お魚も全て地方にやりましたし。美術館も閉館していますし、ゴルフ場も隆起が激しくてオープンしていませんし、そういう所は今、全てだめですね」(能登島観光協会の会長 谷口和義さん)

 島周辺の海では、今もイルカの姿が見られます。イルカウォッチングも人気でしたが、再開のめどは立っていません。

「立て直すのに、一般客をきちっと受け入れできるまで、1年以上はかかると思います。願うことは、皆さんが頑張ってもらうしかないけど、私はどれだけ手伝いができるか、やっぱり観光の面があるから。観光をなくしたくないというのが1つの希望ですね」(能登島観光協会の会長 谷口和義さん)
 

愛知ボランティアセンター代表の久田光政さん(2015年撮影)

「何もできない自分が忸怩たる思い」
 1月28日、能登島野崎町で住民総会が開かれました。

 震災後に住民が集まって話し合うのは初めてです。この集会に、愛知県から来た男性の姿がありました。愛知ボランティアセンター代表の久田光政さんです。

「4週間名古屋にいて、ボランティアに入るなという報道もあり、なかなか何もできない自分が忸怩たる思いでいた」(久田さん)

 名古屋を拠点に活動する愛知ボランティアセンターの代表で、東日本大震災のときから週末を利用してバスツアーを行い、被災者の支援を続けてきました。

「皆さんにご提案したいのは、がれきを撤去する、多少傾いた家に入って必要なものを取り出す。これまで4週間、歯を食いしばって頑張ってきた皆さんが、少しでも元気になれるようなお手伝いをさせていただきたい」(久田さん)

 久田さんは野崎町の危機的な状況を知り、「家の片付けをしたい」と話しました。

「何が壊れていて何が残したいとかいうことも、何週間も経っているが把握できていない。大事なものを残しておきたいなっていう心情もあるものですから…」(被災した人)

「『がれき』という言葉を使っているが、(被災家屋の中のがれきを)ごみだと思っていません。皆さんの今までの生活だとか、生きてこられた本当に大切なものだと」(久田さん)
 

多くの中高生が愛知からボランティアに参加

初めて入る大規模ボランティア
 先週の土日、愛知ボランティアセンターのボランティアたちが、野崎町の片付けに入りました。参加者は91人、そのうち3分の1以上が中高生でした。

「初めてなんで慣れていないんで、足引っ張らないようにできる限り、みんなのサポートをしてやってました」「いろいろな思い出がつまっているものだと思うので、丁寧に片付けていきたいと思っています」(参加者)

 能登島に大規模なボランティアが入るのは初めて。本格的な支援が始まりました。

(2月13日15:40~放送 メ~テレ『ドデスカ!+』より)
 

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