愛知から保育士や助産師らが被災地へ「男性ではわからないことが多い」女性や子ども支援の課題は?

2024年1月18日 19:17
能登半島地震の被災地で不安を抱える妊婦や乳幼児に寄り添うため、愛知の助産師や保育士が支援活動を続けています。現地で見えてきた課題とは――
 名古屋市を拠点に活動する「こども女性ネット東海」。

 21日から保育士や助産師ら11人で、被災地へ2度目の支援に向かいます。

 出発を前に、18日は女性の被災者に配るポーチを130個準備。おりものシートや、繰り返し使えるビデ、リップクリーム、化粧水など、特に女性から要望の多かったアイテムが入れられました。
 

先週、石川県と富山県の避難所を訪れる(提供:こども女性ネット東海)

石川県と富山県の避難所を訪れ、感じた課題
 この団体は、2016年の熊本地震をきっかけに結成され、現在40人で活動しています。

 これまでも、女性や子どもの視点に立った避難所づくりの勉強会や、子ども向けの避難訓練を行なってきました。

 先週、石川県と富山県の避難所を訪れ、ある課題を感じたといいます。

 「皆さん、すごく遠慮しがちで、『何でもおっしゃってください』『できないことはできないと言う』と言ってもなかなか言わないが、別の雑談をしながら話をしていると、『お産時に帝王切開で傷口が痛むから医者に行きたいと言っても、なかなか近くでそういうところがない』というような相談があった。女性や子どもが抱える課題が緊急性が高いとあまり言えない。緊急事態なので食べることなど緊急対応が優先される中で、言いづらいことはあるかなと思うんですけどね」(こども女性ネット東海 藤岡喜美子さん)
 

こども女性ネット東海 藤岡喜美子さん

子どもたちの居場所づくりも大切
 また、更衣室があってもカーテンが透けていたり、トイレの汚物入れの中が見える状態だったり、人によっては不安に感じる部分もあったといいます。

 避難が長期化する中で、子どもたちの居場所づくりも大切だと感じたそうです。

 「前回行った時に、能登島の避難所でお願いされたことは、子どもの居場所を作りたいというお話だったので、今は地元のボランティアでやっているので、できたら保育士や放課後児童支援員など、普段から活動している方達のアドバイスをいただけると、ありがたいということで、準備を今しているところです」(こども女性ネット東海 藤岡喜美子さん)
 

「男性と女性とバランスよく意思決定のところにいないといけない」と話す藤岡さん

「男性がいけないということではなく、男性ではわからないことが多い」
 課題解決のためには、避難所の運営方法を決める場に女性や子育て世代がいることも大事だと訴えます。  

 「もちろん男性がいけないということではなくて、男性ではわからないことが多いわけですね。今回例えば『生理用品が大事』と言ったら、そればっかり。他にもいろいろあるんですけど、やはり男性と女性とバランスよく意思決定のところにいないといけない」

(1月18日15:40~放送 メ~テレ『ドデスカ!+』より)
 

これまでに入っているニュース

もっと見る

これまでのニュースを配信中