育休から復帰…その時、上司に求められる姿勢は? ニーズ増える企業の復職支援、先輩ママとの交流会も
2023年9月25日 17:35
国の調査では、第1子出産後も仕事を続ける女性は約7割になるといいます。そんな中、出産後や育休明けの職場復帰をサポートする「復職支援」に注目が集まっています。

生後11カ月の拓奈ちゃんはいつもお母さんと一緒
豊橋市に住む鷺坂(さぎさか)さん(34)は3歳と生後11カ月の子どもを育てています。
3年ほど前から育休を取得し、再来年4月から公立中学校の教師への復帰を予定しています。
もうすぐ1歳になる拓奈(ひろな)ちゃんは、洗い物をしているときも、洗濯物を干しているときも、いつもお母さんと一緒で「片時も目を離せない」といいます。
「何かを口に入れたりするし、上の子がいるので細かいおもちゃをいじろうとするので、同じ空間にいると危ない」と鷺坂さんは話し「そのまま背負ったまま家事をすることも多いです」。
多忙を極める子育て。なかなか「自分への時間」は取れません。
3年ほど前から育休を取得し、再来年4月から公立中学校の教師への復帰を予定しています。
もうすぐ1歳になる拓奈(ひろな)ちゃんは、洗い物をしているときも、洗濯物を干しているときも、いつもお母さんと一緒で「片時も目を離せない」といいます。
「何かを口に入れたりするし、上の子がいるので細かいおもちゃをいじろうとするので、同じ空間にいると危ない」と鷺坂さんは話し「そのまま背負ったまま家事をすることも多いです」。
多忙を極める子育て。なかなか「自分への時間」は取れません。

赤ちゃんを背負いながら家事をする鷺坂さん
仕事と家庭の両立…ブランク明けの職場への不安
鷺坂さんは「時間あるときに勉強をしているが、なかなか進まない。家事と育児でほとんど時間が過ぎてしまう」。
「担当教科が英語なのでもう一回勉強し直したいなと思っているが、買った新聞がビニールをかぶったままたまっている」
教壇に立つまでに3、4年のブランクを抱えることになる鷺坂さん。
「仕事と家庭の両立」や「様変わりした授業」などについて不安を抱えています。
「どれだけの時間で仕事をして、どの時間に帰ってこられるのかが心配。タブレットを使った授業をしたことがないので使いこなせるのか不安です」
鷺坂さんは、刈谷市の愛知教育大学で開催された研修会に参加しました。
研修会は、復職支援の一環として、タブレット端末の普及が進む学校現場に対する不安を解消するために開催され、タブレット端末を活用した授業の仕方などを学びました。
「担当教科が英語なのでもう一回勉強し直したいなと思っているが、買った新聞がビニールをかぶったままたまっている」
教壇に立つまでに3、4年のブランクを抱えることになる鷺坂さん。
「仕事と家庭の両立」や「様変わりした授業」などについて不安を抱えています。
「どれだけの時間で仕事をして、どの時間に帰ってこられるのかが心配。タブレットを使った授業をしたことがないので使いこなせるのか不安です」
鷺坂さんは、刈谷市の愛知教育大学で開催された研修会に参加しました。
研修会は、復職支援の一環として、タブレット端末の普及が進む学校現場に対する不安を解消するために開催され、タブレット端末を活用した授業の仕方などを学びました。

子育て世代以外も含めた働きやすい環境づくりの必要性を訴える鷺坂さん
復職に不安を抱える人たちへの支援方法は?
鷺坂さんは研修会を振り返って、「私自身まだ慣れないので、まずは操作に慣れることが大事だと思った。子どもたちはスイスイ使うと思うので」と話します。
復職に向けて職場に求めるのは、子育て世代以外も含めた働きやすい環境づくりです。
鷺坂さんは「子育て中の人たちだけではなくて、教員全体で今までよりも早く帰れるような支援をしてもらえたらうれしい。子育て世代だけの支援だと、(残った仕事の)しわ寄せが誰かに行ってしまうので、全体に向けてアプローチしていただけるといい」。
メ~テレの公式アプリ「ウルフィアプリ」で、産休・育休を取得した人を対象に行ったアンケートでは、半数以上が復職に“不安があった”と回答しました。
一方で、会社から復職支援はあったかという質問に対しては85%が“なかった”と回答しています。
復職に向けて職場に求めるのは、子育て世代以外も含めた働きやすい環境づくりです。
鷺坂さんは「子育て中の人たちだけではなくて、教員全体で今までよりも早く帰れるような支援をしてもらえたらうれしい。子育て世代だけの支援だと、(残った仕事の)しわ寄せが誰かに行ってしまうので、全体に向けてアプローチしていただけるといい」。
メ~テレの公式アプリ「ウルフィアプリ」で、産休・育休を取得した人を対象に行ったアンケートでは、半数以上が復職に“不安があった”と回答しました。
一方で、会社から復職支援はあったかという質問に対しては85%が“なかった”と回答しています。

「交流会でギャップを少なくできた」と語る愛知銀行の曽布川あずささん
先輩ママとの交流会でモチベをアップ…愛知銀行の取り組み
こうしたなか、復職への不安を少しでも解消してもらおうと、復職支援に力を入れる企業もあります。
行員の約3割が女性で、年間約100人の女性が育休を取得しているという、愛知銀行では「銀行側の意図としては育休の人は、産休・育休中にずっと復帰することに対して、『居場所がなかったらどうしよう』など不安の声を多く聞いていたので、銀行側としては「皆さんを待っている」とメッセージを伝えたい」(愛知銀行人事部 伊藤智彦さん)としています。
取り組みの一つが、育休中に実施している“先輩ママ行員”との交流会です。
交流会は、2018年から年に1、2回開かれていて毎回、20人程度が参加しているということです。
「現場復帰に対するモチベーションを高めてもらう、その時に何が必要かといったら働くお母さんの頑張っている姿を聞いて、自分と重ねてもらい「自分でもできる」と不安を解消してもらいたい」(愛知銀行人事部 伊藤智彦さん)
育休を経験し、この春に復職した曽布川あずささん。交流会に参加したことで、復職後の姿がイメージでき、不安解消に繋がったと話します。
「現役で働く、先輩ママに質問する場があり、その中で1日のスケジュールや平日の限られた時間のなかで子どもとどう時間をつくるのかなども聞けたので、復帰後の働き方のギャップを少なくできた」
愛知銀行では、このほかにもeラーニングによる資格取得支援や、子どもが小学4年生になるまでの「短時間勤務」など、仕事と家庭が両立できる取り組みを行っているということです。
行員の約3割が女性で、年間約100人の女性が育休を取得しているという、愛知銀行では「銀行側の意図としては育休の人は、産休・育休中にずっと復帰することに対して、『居場所がなかったらどうしよう』など不安の声を多く聞いていたので、銀行側としては「皆さんを待っている」とメッセージを伝えたい」(愛知銀行人事部 伊藤智彦さん)としています。
取り組みの一つが、育休中に実施している“先輩ママ行員”との交流会です。
交流会は、2018年から年に1、2回開かれていて毎回、20人程度が参加しているということです。
「現場復帰に対するモチベーションを高めてもらう、その時に何が必要かといったら働くお母さんの頑張っている姿を聞いて、自分と重ねてもらい「自分でもできる」と不安を解消してもらいたい」(愛知銀行人事部 伊藤智彦さん)
育休を経験し、この春に復職した曽布川あずささん。交流会に参加したことで、復職後の姿がイメージでき、不安解消に繋がったと話します。
「現役で働く、先輩ママに質問する場があり、その中で1日のスケジュールや平日の限られた時間のなかで子どもとどう時間をつくるのかなども聞けたので、復帰後の働き方のギャップを少なくできた」
愛知銀行では、このほかにもeラーニングによる資格取得支援や、子どもが小学4年生になるまでの「短時間勤務」など、仕事と家庭が両立できる取り組みを行っているということです。

オフィスリブラ上松恵子さん)
復職を迎える側に求められる姿勢とは…
育休からの復帰に関する相談や支援などを行うオフィスリブラの上松さんの話では、最近は迎える側の上司を対象にした研修の依頼などが増えているといいます。
「復帰される方を迎え入れる方にとっても、どういうふうにサポートをしたらいいかというのが、100人いれば100通りなんですね。こうあるべきだとか、こうあるはずだと思い込みで決めつけるのではなくて、目の前の社員の方がどうありたいか、どういうことができるかということを聞きながらご支援を一緒に考えていただけるような、その態勢が望まれると思います」(オフィスリブラ上松恵子さん)
また、職場復帰に向けてはロールモデルとなる人の存在が重要になるといいます。
「(ロールモデルになる人の話が)1番インパクトある学びなんです。ちょっと先を行く先輩方がなんとかして働きながら子育てされる姿を見ていくと『私もなんとかしてみよう』という気になってきますので、そういう機会はすごく重要だなと思います。そういったバトンをつないでいただきたいと思います」(オフィスリブラ上松恵子さん)
(9月25日15:40~放送 メ~テレ『アップ!』より)
「復帰される方を迎え入れる方にとっても、どういうふうにサポートをしたらいいかというのが、100人いれば100通りなんですね。こうあるべきだとか、こうあるはずだと思い込みで決めつけるのではなくて、目の前の社員の方がどうありたいか、どういうことができるかということを聞きながらご支援を一緒に考えていただけるような、その態勢が望まれると思います」(オフィスリブラ上松恵子さん)
また、職場復帰に向けてはロールモデルとなる人の存在が重要になるといいます。
「(ロールモデルになる人の話が)1番インパクトある学びなんです。ちょっと先を行く先輩方がなんとかして働きながら子育てされる姿を見ていくと『私もなんとかしてみよう』という気になってきますので、そういう機会はすごく重要だなと思います。そういったバトンをつないでいただきたいと思います」(オフィスリブラ上松恵子さん)
(9月25日15:40~放送 メ~テレ『アップ!』より)
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