まだ残暑なのに、もうインフルエンザ…学級閉鎖相次ぐ 医師「コロナで免疫が落ちている」

2023年9月15日 18:20
残暑が続く中、愛知県でインフルエンザが過去10年で最も早い「流行入り」し、学校では学級閉鎖が相次いでいます。
 愛知県によりますと、9月4日から10日までに医療機関から報告があったインフルエンザの患者数は4.89で、流行の目安となる「1」を上回っています。
 
 インフルエンザといえば、寒さが本格的になる11月下旬から始まり、1月下旬から2月上旬にピークを迎え3月ごろまで続く感染症です。
 
 感染者の増加を受けて、愛知県は14日、過去10年で最も早い「インフルエンザの流行入り」を発表しました。
 

東海3県の学級閉鎖の数

愛知で45校が学級閉鎖、小学校が際立つ
 夏休み明けの今、この地方にも影響が出ています。
 
 愛知県では小中高の45校が学級閉鎖し、そのうち小学校は29校にのぼります。

 岐阜県では10校、三重県では7校が学級閉鎖になっています。
 
 また、愛知県の5校で学年閉鎖、1校では休校に。

 三重県でも2校で学年閉鎖になっています。
 

「みわた小児科」の三輪田俊介医師

残暑のなか、なぜインフルが流行?
 暑さが残る中、なぜ今インフルエンザが流行しているのでしょうか?

 名古屋市西区にある「みわた小児科」の三輪田俊介医師に聞きました。

 「インフルエンザは夏や秋、春にも患者は少し出ていた。ウイルスにとって適切でない時期は細々と人間の中で暮らしている」と言います。

 さらに、「コロナによってインフルエンザ患者がほぼゼロになって、社会全体のインフルエンザへの免疫が落ちている。皆がインフルエンザに対して弱くなっていることが最近、学級閉鎖や患者が増えている要因の1つ」(三輪田医師)

 新学期が始まり、学校での集団生活が行われるようになったことで感染が広がったと三輪田医師は言います。

 「今も気を付けてマスクをしている人はいるので、冬に起こるほどの大流行になる可能性は高くない。インフルエンザに関してはマスクが有効」(三輪田医師)
 

名古屋市衛生研究所

インフルの感染爆発はあるのか
 今シーズン流行しているウイルスは、これまでと同様、主流はA型、いわゆる香港型です。

 ただ、例年よりもかなり早い時期の流行で、さらなる感染の爆発が心配されます。

 名古屋市衛生研究所の疫学情報部の加藤雅也部長は「感染の時期が今年は9月ということで早いが、通常同様、年末から1月~2月に向けて、患者数が徐々に増加をしていき、そのあと流行が落ち着くのではないかと予想を立てている」と話し、爆発的に増えるとは考えにくいと言います。
 
 必要な感染対策について加藤部長は「外出後の手洗い、うがい、適切な換気、食事や睡眠を十分にとっていただく。基本的にはコロナの感染対策と同じ対策を取って頂ければ十分」と話します。

(9月15日15:40~放送 メ~テレ『アップ!』より)
 

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