“県民の日学校ホリデー”名古屋市が離脱でバトル勃発 河村市長「名古屋は愛知の植民地ですか」

2023年9月13日 19:30
「県民の日学校ホリデー」バトル勃発。愛知県が11月27日の「県民の日」に合わせて学校を休みにする制度を今年から始めます。これに対し、名古屋市の河村たかし市長が反発し、制度からの離脱を表明しました。学校の休みはどうなるのでしょうか?

河村市長が突如「待った」をかける

 「正直突然のことなので驚いている」(愛知県 大村秀章 知事)

 困惑した様子で語る愛知県の大村知事。

 「実施の2カ月前にこういうふうになるのは、それはちょっとどうかなと思いますね」(大村知事)

 苦言を呈した相手は、名古屋市の河村たかし市長です。

 愛知県が実施に向けて進めてきた政策について、河村市長が突如「待った」をかけたからです。
 

11月21日から27日までのうち平日の一日を「休日」に

「休み方改革」の一環として、今年度から導入
 それは「県民の日学校ホリデー」。 

 「県民の日学校ホリデー」は愛知県が進めている「休み方改革」の一環として、今年度から導入された制度です。

 愛知県が制定した11月27日の「あいち県民の日」にあわせて、県内の公立学校が、11月21日から27日までのうち、平日の一日を「休日」にします。

 家庭や地域でのさまざまな体験を通した活動をしてほしいとして新たに設けられましたが――

 「愛知県が言ったとおりに休んだら、日本の教育史にとんでもない汚点を残すと、それほどまでのこと。名古屋は“愛知の植民地”ですか?情けない。休むのは認められんと。これが私の感覚」(名古屋市 河村たかし 市長)
 

名古屋市 河村たかし 市長

河村市長は休日制度から離脱する考えを示す
 河村市長は11日、「県が一方的に実施を決めた」などとして反発。

 この休日制度から離脱する考えを示しました。 

 名古屋市教育委員会によると、河村市長には2022年の12月に報告していたということです。

 ただ、口頭による報告だったため、河村市長は「報告された認識はない」と主張。

 さらに、過去の歴史を引き合いに、「あいち県民の日」という名前自体に対しても不満をあらわにします。

 「愛知県の日は、明治4年か3年に名古屋県というのがあって、名古屋県の名前を残すのがいかんということで愛知県で、中央集権のシンボル。名古屋の独自性をつぶした。名前ってでかいですから、極めて政治的な主張」(河村市長)
 

愛知県 大村秀章 知事

愛知県は「県民の日」関連の取り組みを予定通り進める方針
 実施2カ月前の突然の方針転換に、知事も応酬します。

 「政治的な思惑で言われている。あまりよろしくないなと思いますね。困惑するのは学校現場や子どもたちご家庭なので、そこのところは考えていただいた方がいいんじゃないかなと」(大村知事)

 愛知県は、改めて「県民の日」関連の取り組みを予定通り進めていく方針を示しました。

 一方、名古屋市は「県民の日学校ホリデー」の枠組みからは離脱するものの、今年度については、すでに設定した市内の学校の休日は変更しないとしています。
 

愛知県庁

「子どもたちが振り回されているというのは思います」
 知事と市長の溝が浮き彫りになり、混乱を生んだ今回の事態。

 街の人はどう考えているのでしょうか?

 「河村さんも反応出すのが遅いかな。もう再来月でなんでバタバタするのかなと。いいかげん大村対河村はやめてもらいたい。なんで名古屋市だけだめなの?と子どもたちの中でやっぱりあると思います。一番問題なのは子どもたち。休めると思ったのが休めない。来年どうなるの?というのが、子どもたちが振り回されているというのは思います」(名古屋市立中学校に通う子どもの親)

 「ちょっと嫌ですね。休みにして欲しいですね。飲食店で働いているので、土日祝日は仕事。平日休んで孫も休んで出かけたい。土日祝日が仕事の人はたくさんいる」(小1と4歳の孫がいる祖母)

 一方でこんな意見も――

 「子どもと親子の時間をつくるのにはすごくいい制度だと思う。河村市長が話しているように、働くママとしては休みが増えてしまう。仕事を休みづらい状況が増えるので100%賛成とは言い難いかなと思っています」(2歳半の子どもの親)

 (9月13日 15:40~放送 メ~テレ『アップ!』より)
 

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