ハネタク太鼓判の「相棒」は故郷大好き 運命を変えたレジェンドの言葉「憧れの卓也さんと五輪へ」

2023年9月14日 17:05
カヌー界のレジェンド・羽根田卓也選手が認める逸材が岐阜に。現在、急成長中のパリ五輪代表候補は、故郷愛に溢れています。

ハネタクの相棒・田中雄己選手(21歳)

 カヌー競技でアジア人初のメダリストとなった羽根田卓也選手(36)。

 「若くて、水に対してのフィーリングが良くてやる気もあって、素晴らしい選手だと思います」(羽根田卓也 選手)

 そんなパイオニアが熱心にアドバイスをする注目の日本代表がいます。
 

田中雄己選手(21歳)

ハネタクの「相棒」!田中雄己は「恐れ多い。タフですね」
 岐阜県・中津川市出身、田中雄己選手(21歳)。

 羽根田選手の練習パートナー、15歳差のいわば「相棒」です。

 「卓也さんに影響を受けて、人生の大きなターニングポイントになった人なので、唯一憧れている選手が卓也さんです」(田中雄己 選手)

 「恐れ多いですね。田中選手はタフですね。どんなトレーニングもついてくるというかフィジカルに関しては、僕よりも全然上ですし、トレーニングに耐えられる体は誰もが持っているものではないので、アドバンテージを持っていると選手だと最初から見ています。彼は、とても素直でいろんなアドバイスを聞いてくれますし、何でも吸収しようという姿勢があるので、素晴らしいと思います」(羽根田卓也 選手)
 

岐阜県中津川市出身の田中雄己選手

お風呂で一緒にアイシングも「ありがたい」瞬間
 羽根田選手の種目は、水かきが片方にしかない「カナディアン」。
 
 田中選手は両側とも漕ぐことができる「カヤック」。
 
 種目は違えど切磋琢磨しています。

 「良くなかった時は指導していただきます(笑)日々学んでいます」(田中雄己 選手)

 お風呂で一緒にアイシングすることも「ありがたい」というと、羽根田選手から「ありがたいの、それ~」とツッコまれる場面も。
 

2年前からパートナーに

頭をよぎった競技引退…運命を変えたレジェンドの言葉
 パートナーを組み始めたのは、今から2年前。

 練習相手を探していた羽根田選手に誘われたのがきっかけでした。

 実は、当時、大学の卒業を機に競技を退こうとしていた田中選手。

 しかし、運命を変えたのはレジェンドの言葉でした。

 「自分が当時置かれていた状況も、『カヌーに打ち込める環境がいかに貴重か』ということと、『人生どの時期でもできるものではなく、この時期しかできない』と聞いた時に羽根田選手みたいな生き方をしたいなって一瞬で思わされました」(田中雄己 選手)
 

カヌー界のレジェンド・羽根田卓也選手

レジェンドのテクニックを学び急成長
 6月、海外合宿でも近くには偉大な先輩。

 アドバイスを素直に吸収するだけでなく、間近でレジェンドのテクニックを学んでいます。

 するとその効果が結果で表れ、2022年、日本選手権で初優勝。

 日本代表に選ばれるなど、急成長を遂げました。
 

船に「岐」の文字

溢れんばかりの故郷愛・原点は木曽川、そして大きな夢
 一躍、パリ五輪有力選手となった21歳にはもう一つ大きな夢があるんです。

 船には岐阜県の「岐」の文字、「岐阜の船を借りていて、この船で五輪に出て五輪のマークをつけて岐阜に返したらかっこよくないですか?」という田中選手。
 

原点の木曽川

 7月、岐阜県中津川市。

 この夏、田中選手は半年ぶりに故郷にいました。

 「森もすごいというか、『The 山の中』って感じなのでリフレッシュにもなって、メンタル的な安らぎにもなります」(田中雄己 選手)

 実家にほど近い木曽川はカヌー選手としての原点です。

 「学校帰りに親が迎えに来てくれて、木曽川で暗くなるまで練習している時もあって、木曽川でいろんな練習を積み重ねて、気づいたら思い出の場所になっていました」(田中雄己 選手)
 

当時8歳の田中選手

 カヌーを始めたのは、小学3年生の頃。

 そこから一気に競技にのめりこむと、時に激流となる日本有数の恵まれた環境で来る日も来る日も練習に明け暮れていました。
 

大好物ウナギの食レポに挑戦

大好物「ウナギ」で食レポに挑戦
 帰省すると決まって食べるのがウナギ。

 「おいしいです…やっぱウナギ…食レポむずいですね」と言いつつ、大好物で英気を養っていました。

 「今、自分があるのは岐阜の環境や岐阜の温かい人・支えてくれる人がいてこそなので、結果を残して恩返しをしたいと思っています」(田中雄己 選手)
 

レジェンドと一緒に

パリに向けパドルを漕ぎ続ける
 8月、東京五輪の会場でトレーニングをしていた田中選手。

 2024年、パリで行われる4年に一度の大舞台に向けパドルを漕ぎ続けていました。

 もちろん近くには、練習パートナーの羽根田選手の姿があります。

 「今日の練習は悪くなかったですね。課題もいっぱいあるんですけど、総合的には悪くなかったです」(田中雄己 選手)

 羽根田選手も「結構いい漕ぎしてましたけどね」と一言。
 

田中雄己 選手

「憧れの卓也さんと狙える五輪、なんとしてでもいけるように頑張りたい」
 パリ五輪の出場権をかけた世界選手権は19日に開幕、人生を変えてくれた尊敬する相棒と共に夢舞台を狙います。

 「切磋琢磨している仲間と五輪の地を一緒に踏めるのは、素晴らしい経験だと僕は知っているので、是非2人で頑張っていきたいですね」(羽根田卓也 選手)

 「憧れの卓也さんと狙える五輪は機会がたくさんあるわけではないし、僕も何としてでもいけるように頑張りたいと思っています」(田中雄己 選手)

(9月14日15:40~放送 メ~テレ『アップ!』じもスポ!コーナーより)
 

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