フィギュア山本草太が語る 世界的振付師と初タッグのプログラム「すごく独創的でかっこいい、NEW草太」
2023年9月8日 17:18
まもなく本格的にシーズンが始まるフィギュアスケート。昨シーズンのグランプリファイナル銀メダリスト・山本草太選手(23)は、数々のトップスケーターの振り付けを手掛けた名振付師とタッグを組みました。「NEW草太を見て」という新プログラムとは。
2022年GPF銀メダリスト:山本草太選手(23)
中京大学の山本草太選手(23)。
昨シーズンはグランプリファイナル銀メダルに世界選手権初出場と、4回転ジャンプが必須の男子フィギュア界で飛躍、世界の舞台で存在感を見せました。
6月、新シーズンを前に中京大学のスケートリンクでショートプログラムの振り付け中の山本選手を取材させてもらいました。
今回、初タッグを組んだのは世界的な振付師、デビッド・ウィルソンさん。
山本選手を指導するグランプリ東海の山田満知子コーチとも親交があり、伊藤みどりさんはじめ、名古屋・大須のスケーターたちの振り付けもしてきたと言います。
山田満知子コーチも相まって、「すばらしい時間を過ごせている」という山本選手に今回のプログラムやデビッドさんとの出会いについて話を伺いました。
昨シーズンはグランプリファイナル銀メダルに世界選手権初出場と、4回転ジャンプが必須の男子フィギュア界で飛躍、世界の舞台で存在感を見せました。
6月、新シーズンを前に中京大学のスケートリンクでショートプログラムの振り付け中の山本選手を取材させてもらいました。
今回、初タッグを組んだのは世界的な振付師、デビッド・ウィルソンさん。
山本選手を指導するグランプリ東海の山田満知子コーチとも親交があり、伊藤みどりさんはじめ、名古屋・大須のスケーターたちの振り付けもしてきたと言います。
山田満知子コーチも相まって、「すばらしい時間を過ごせている」という山本選手に今回のプログラムやデビッドさんとの出会いについて話を伺いました。
山本選手とデビッド・ウィルソンさん
新ショートプログラムは「僕のイメージとはまた違う」
Q、新しいショートプログラムについて教えてください
「今シーズンのショートプログラム『chameleon』という曲で、カメレオンといえばいろんなカラーに染まるようなイメージだと思うんですけど、演技の中でも、いろんな僕の一面っていうものを2分半の中でもたくさん表現できたらなと思っています」
「今までにはない、自分だったら絶対選ばないような曲をデビッド先生が持ってきてくれて、編集も曲の候補もすべてデビッド先生にお任せして、曲を聴いてみて最初はやっぱり自分のイメージに合わなくて『大丈夫かな』ってちょっと悩んだんですけど、それでも僕が選んで自分に合う曲を持ってくるよりかは、またおもしろいプログラムになるんじゃないかなと思ったので」
「いつも僕は曲に関しては結構自分がたくさん曲を聴いてプログラムにすることが多いんですけど、今回は新しい挑戦になると思って、僕のイメージとはまた違うプログラム、また新しい僕、『NEW草太』を見て頂けたらなと思います」
「今シーズンのショートプログラム『chameleon』という曲で、カメレオンといえばいろんなカラーに染まるようなイメージだと思うんですけど、演技の中でも、いろんな僕の一面っていうものを2分半の中でもたくさん表現できたらなと思っています」
「今までにはない、自分だったら絶対選ばないような曲をデビッド先生が持ってきてくれて、編集も曲の候補もすべてデビッド先生にお任せして、曲を聴いてみて最初はやっぱり自分のイメージに合わなくて『大丈夫かな』ってちょっと悩んだんですけど、それでも僕が選んで自分に合う曲を持ってくるよりかは、またおもしろいプログラムになるんじゃないかなと思ったので」
「いつも僕は曲に関しては結構自分がたくさん曲を聴いてプログラムにすることが多いんですけど、今回は新しい挑戦になると思って、僕のイメージとはまた違うプログラム、また新しい僕、『NEW草太』を見て頂けたらなと思います」
山本草太選手(23)
世界的振付師デビッド・ウィルソンは「新鮮な振り付けばかりで楽しい」
取材した日はすでに振り付けを始めて3日目。
細かな腕の動きや足の使い方など、ブラッシュアップが始まっていました。
Q、どんな指導を受けましたか
「このショートプログラムの振り付けは、2日目ぐらいで形は出来上がって、ベースからさらに肉づけというか、振りを更に足したり、ステップを複雑にしたり、よりよくレッスンをしてくださいました」
「1つのポーズでも自分ではすごく完成しているという気持ちでいても、デビッド先生は10~20分とすごくいろいろ試行錯誤しながら、『やっぱりこっちの振り付け』とか『ああ、やっぱり元に戻そう』とかいろんな案をくださったり、一つ一つデビッド先生から出てくる振り付けが、すごく今までとはまた違った新鮮な振り付けばかりで、僕もすごく楽しく振り付けできましたし、この曲はすごくきついながらも、自分が楽しんでスケートができるような、そんなプログラムかなって思います」
「デビッド先生が楽しんでくれているからこそ、疲れはするけど、すごく楽しく振り付けができている」とも山本選手は話してくれました。
細かな腕の動きや足の使い方など、ブラッシュアップが始まっていました。
Q、どんな指導を受けましたか
「このショートプログラムの振り付けは、2日目ぐらいで形は出来上がって、ベースからさらに肉づけというか、振りを更に足したり、ステップを複雑にしたり、よりよくレッスンをしてくださいました」
「1つのポーズでも自分ではすごく完成しているという気持ちでいても、デビッド先生は10~20分とすごくいろいろ試行錯誤しながら、『やっぱりこっちの振り付け』とか『ああ、やっぱり元に戻そう』とかいろんな案をくださったり、一つ一つデビッド先生から出てくる振り付けが、すごく今までとはまた違った新鮮な振り付けばかりで、僕もすごく楽しく振り付けできましたし、この曲はすごくきついながらも、自分が楽しんでスケートができるような、そんなプログラムかなって思います」
「デビッド先生が楽しんでくれているからこそ、疲れはするけど、すごく楽しく振り付けができている」とも山本選手は話してくれました。
デビッド・ウィルソンさん
デビッド・ウィルソンと初タッグ、きっかけは「ファンタジー・オン・アイス」
今回、デビッド・ウィルソンさんとタッグを組むことになったきっかけは、羽生結弦さんや数々のオリンピアン、世界中のトップスケーターが出演するアイスショー「ファンタジー・オン・アイス」だったといいます。
Q、デビッドさんに振り付けをお願いすることになった経緯を教えてください
「今シーズン振り付けをするにあたって、フリーは宮本賢二先生で完成して、ショートプログラムがまだ曲も振付師さんも悩んでいる時に、ファンタジー・オン・アイスに出演させていただいて、オープニングとフィナーレの振り付けの担当がデビッド先生なんですけど」
Q、デビッドさんに振り付けをお願いすることになった経緯を教えてください
「今シーズン振り付けをするにあたって、フリーは宮本賢二先生で完成して、ショートプログラムがまだ曲も振付師さんも悩んでいる時に、ファンタジー・オン・アイスに出演させていただいて、オープニングとフィナーレの振り付けの担当がデビッド先生なんですけど」
中京大学での振り付け風景(6月撮影)
「僕が昨シーズン頑張ってきたからこそ、ファンタジー・オン・アイスに出演させていただけましたし、本当にいろんな巡り合わせ、タイミングが重なり合ってショートプログラムが出来上がったと思いますし、本当だったら僕が海外に行って振り付けしてもらう立場なんですけど、今回、中京大学でデビッド先生に振り付けをしていただけたので、こんなに幸運なことはないですし、これをチャンスとしてまた新しい自分を見つけていけたらなと思っています」
「世界選手権でリベンジを」
デビッド・ウィルソン『草太にはこの曲を滑ってほしい』
Q、デビッドさんは何曲かではなく、一つの曲を提案されましたか
「そうですね。デビッド先生が長文で『草太にはこの曲を滑ってほしい』っておっしゃって下さって。ファンタジー・オン・アイスで初めて同じ機会を過ごすことができて、コミュニケーション取ったりとか、今シーズンの僕のエキシビションナンバーでもある"Teeth"を見てくださって、『めちゃくちゃクール』っておっしゃってくださって」
「その時はまだ振り付けをデビッド先生にお願いする予定ではなかったんですけど、いろんな巡り合わせで、今回、デビッド先生お願いしたいなって思ったので、初めてプログラムを作ってくださいました」
「来年、世界選手権がカナダで行われると思うんですけど、昨シーズン、世界選手権に初めて出場して、いろんな経験ができたシーズンでしたし、世界選手権ではすごく悔しい思いをしたので、今シーズンもそこを1つの目標にリベンジという形でまた新しい自分で挑戦していけたらなと思っています」
「そうですね。デビッド先生が長文で『草太にはこの曲を滑ってほしい』っておっしゃって下さって。ファンタジー・オン・アイスで初めて同じ機会を過ごすことができて、コミュニケーション取ったりとか、今シーズンの僕のエキシビションナンバーでもある"Teeth"を見てくださって、『めちゃくちゃクール』っておっしゃってくださって」
「その時はまだ振り付けをデビッド先生にお願いする予定ではなかったんですけど、いろんな巡り合わせで、今回、デビッド先生お願いしたいなって思ったので、初めてプログラムを作ってくださいました」
「来年、世界選手権がカナダで行われると思うんですけど、昨シーズン、世界選手権に初めて出場して、いろんな経験ができたシーズンでしたし、世界選手権ではすごく悔しい思いをしたので、今シーズンもそこを1つの目標にリベンジという形でまた新しい自分で挑戦していけたらなと思っています」
細かな修正をするデビッドさん
「一つ一つアイデアがすごく独創的でかっこいい」
Q、デビッドさんと他の振付師との違いはどうですか
「1回、海外の振付師さんだとパスカーレ・カメレンゴさんに3年ほど前に振り付けをしていただいたんですけど、それ以外はもうずっと日本の振付師さんにお願いすることが多くて」
「もちろんどの振付師さんもいろんな個性があって、すばらしい振り付けをしてくださっているんですけど、デビッド先生はやっぱりいろんな選手を見てきているだけあって、本当に一つ一つアイデアがすごく独創的で、僕だったら思い浮かばないですし、それが一つ一つかっこいい、どのポーズもすばらしいものばかり出てくるので、デビッド先生にお任せしていたら、すごくいいプログラムになるんじゃないかなって思っていますし」
「作って動画をチェックしてみて、デビッド先生が求めている動きにはまだまだなりきれてないとは思うので、デビッド先生が求めている動き・感情っていうものを、このショートプログラムに乗せながら、さらにいいショートプログラムにシーズンを通して作り上げていけたらなと思っています」
「1回、海外の振付師さんだとパスカーレ・カメレンゴさんに3年ほど前に振り付けをしていただいたんですけど、それ以外はもうずっと日本の振付師さんにお願いすることが多くて」
「もちろんどの振付師さんもいろんな個性があって、すばらしい振り付けをしてくださっているんですけど、デビッド先生はやっぱりいろんな選手を見てきているだけあって、本当に一つ一つアイデアがすごく独創的で、僕だったら思い浮かばないですし、それが一つ一つかっこいい、どのポーズもすばらしいものばかり出てくるので、デビッド先生にお任せしていたら、すごくいいプログラムになるんじゃないかなって思っていますし」
「作って動画をチェックしてみて、デビッド先生が求めている動きにはまだまだなりきれてないとは思うので、デビッド先生が求めている動き・感情っていうものを、このショートプログラムに乗せながら、さらにいいショートプログラムにシーズンを通して作り上げていけたらなと思っています」
練習を終えて
羽生結弦のプログラムも手掛けた名振付師の期待に応えたい!
デビッドさんは、羽生結弦さんの「ノートルダム・ド・パリ」や「Notte Stellata」「春よ、来い」といった名プログラムも生み出してきました。
Q、憧れの羽生結弦さんと同じ振付師に指導してもらえたことについて
「本当に世界的な振付師さんですし、まさかこうやってご縁をいただいて自分が振り付けをしてもらえることになるとは本当に思ってもいなかったですし、ファンタジー・オン・アイスが終わって、本当はデビッド先生はすぐ帰国する予定だったんですけど、僕の振り付けのために数日延長してくださって、飛行機の時間をずらして僕のために時間を作って下さったので」
「自分が思っている以上にデビッド先生がすごく期待をしてこのプログラムを持ってきてくださいましたし、振り付けもすごく力を入れてくださっているのが僕もすごく感じるので、その期待に応えたいなと思っています」
Q、憧れの羽生結弦さんと同じ振付師に指導してもらえたことについて
「本当に世界的な振付師さんですし、まさかこうやってご縁をいただいて自分が振り付けをしてもらえることになるとは本当に思ってもいなかったですし、ファンタジー・オン・アイスが終わって、本当はデビッド先生はすぐ帰国する予定だったんですけど、僕の振り付けのために数日延長してくださって、飛行機の時間をずらして僕のために時間を作って下さったので」
「自分が思っている以上にデビッド先生がすごく期待をしてこのプログラムを持ってきてくださいましたし、振り付けもすごく力を入れてくださっているのが僕もすごく感じるので、その期待に応えたいなと思っています」
新シーズンはショートプログラム・フリーともに一新
新シーズンへ向け、新しい4回転ジャンプの練習も
Q、オフシーズンに取り組んでいることを教えてください
「昨シーズンは、『Yesterday』と『ラフマニノフ ピアノ協奏曲第2番』を使わせていただいたんですけど、『Yesterday』は2シーズン継続のショートプログラムだったので、フリーを滑り込もうという形でシーズン通して練習していたんですけど」
「今回はショートプログラム・フリーともに変更するので、その分しっかり両方滑り込まなきゃいけないって思っていたので、そこの覚悟はありますし、シーズンを通して自分のプログラムにしていきたいなって思っています」
「昨シーズンは、『Yesterday』と『ラフマニノフ ピアノ協奏曲第2番』を使わせていただいたんですけど、『Yesterday』は2シーズン継続のショートプログラムだったので、フリーを滑り込もうという形でシーズン通して練習していたんですけど」
「今回はショートプログラム・フリーともに変更するので、その分しっかり両方滑り込まなきゃいけないって思っていたので、そこの覚悟はありますし、シーズンを通して自分のプログラムにしていきたいなって思っています」
中京大学 山本草太選手
「ジャンプは4回転フリップとか4回転ルッツもこのシーズン初めて着氷できたり、すごくジャンプでも成長を感じていて、今シーズン、フリーで入れるとしたら4回転フリップですけど、今のところはまず4回転サルコウと4回転トウループで安定した演技をする方が重要かなと思っているので」
「まず新しいプログラムを自分のものにできるようにしっかり練習を積んで、いつか自分の武器にできるように、4回転フリップと4回転ルッツ、さらに4回転ループだったり、そういったものにも取り組んでいけたらなと思っています」
「まず新しいプログラムを自分のものにできるようにしっかり練習を積んで、いつか自分の武器にできるように、4回転フリップと4回転ルッツ、さらに4回転ループだったり、そういったものにも取り組んでいけたらなと思っています」
山本草太選手(23)
山本草太選手:大阪府出身、中京大学、2014年ジュニアGPファイナル 銀メダル、2015年世界ジュニア選手権 銅メダル、2016年ユース五輪 金メダル、2022年GPフランス 2位、2022年GP日本大会(NHK杯) 2位、2022年GPファイナル 銀メダル、今シーズンのGPシリーズは第2戦 カナダ大会と第4戦 中国大会に出場
(2023年6月 メ~テレ取材)
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