名古屋城天守の木造復元事業で、バリアフリー化のための昇降機の設置に関する最終計画の提出が延期されました。

　名古屋市は、名古屋城天守の木造復元事業で、バリアフリー化のため地下1階から1階まで小型の昇降機を設置する方針ですが、上層階への設置については議論が進められていました。

　市は当初、12日の有識者らの会議の中で、市の最終計画を提出するとしていましたが、提出を延期しました。

　6月3日に行われた市が主催する市民討論会で、参加した市民から車いす利用者に対する差別的な発言があり、この問題への対応を優先させるためとしています。

　「今後二度と同様のことを起こさないようにすることが重要。名古屋城の木造復元に向けて、事務局とよく調整して丁寧にやっていきたい」（名古屋市 河村たかし市長）

　市は、市民討論会で差別的な発言を制止しなかったなど対応に問題があったとして陳謝していて、今後、議会などでも説明を行っていくとしています。