5月21日は「ニキビの日」 専門家に聞いてみた!肌トラブル・ニキビの対処法 

2024年5月21日 22:11
 5月21日は何の日かご存知でしょうか。多くの人が一度は悩んだことがあるかもしれない肌トラブル「ニキビの日」です。皮膚科医にニキビの対処法などを聞きました。

大城皮フ科クリニック 大城宏治院長

5月21日は「ニキビの日」 理由は語呂合わせ!?
 日本記念日協会などによりますと、長い間「青春のシンボル」として捉えられていたニキビを「皮膚科で治療するべき疾患」と認識してもらおうと、製薬会社が、皮脂の分泌が多くなる夏を前にした5月21日を「ニキビの日」に登録したということです。

 なぜ、5月21日なのかというと…

「5(いつも)2(にきびは)1(ひふかへ)=“いつもニキビは皮膚科へ”」
という語呂合わせとのことです。

 鏡などでニキビを見つけると「外に出たくない」など、憂うつな気分になる人も多いのではないでしょうか。
  
 では、ニキビができた時、どうすればいいのかを「ニキビの日」に改めて考えてみたいと思います!
 
 愛知県大口町の「大城皮フ科クリニック」の大城宏治院長に聞きました。
 
「ニキビ」はなぜできる?
 そもそもニキビはどうしてできるのでしょうか。

 「ニキビができる原因は、1、皮脂分泌の増加、2、毛穴のつまり、3、アクネ菌の増殖が関係しています。ニキビは皮脂腺が発達し、皮脂が多すぎたり、毛穴の出口がつまったりすることで、毛穴の外に皮脂が出られずにたまってしまうことから始まります。この状態を「コメド(面ぽう)」と呼びます。コメドの内部は、アクネ菌にとって発育に適した環境になっているので、コメドの中で菌はどんどん増えていきます。増えすぎた菌に対抗するために免疫が働いて炎症が起こり、ニキビは赤く腫れます。」(大城宏治院長)

 また、ニキビは放置すると、こんなことも…

 「炎症のあるニキビを治療せずに放置すると、毛穴のまわりの組織も壊されてしまい、ニキビ痕として残ることがあります。赤色が残るもの、茶色の色素沈着、クレーターのようにへこんだもの、皮膚の表面が盛り上がった凸状のものなど、ニキビ痕もいろいろあります。とくに、へこんだ痕が残ってしまうと、元に戻すのは至難の業となります。」(大城宏治院長)

 
 
さまざまな要因でできる“大人ニキビ”
 また、「思春期のシンボル」とも言われていますが、大人になってからニキビで悩むことも…。”大人ニキビ”についても伺いました。

「思春期のニキビは、額や鼻筋など皮脂の分泌がさかんな部位に多くみられますが、大人ニキビは頬やあご、首などのフェイスラインにできやすいのが特徴です。」(大城宏治院長)

 “大人ニキビ”にはこんな特徴も…

「思春期ニキビはいわゆる生理的なニキビであり、大抵は3~4年経てば治まります。一方、大人ニキビは発生する原因が複雑で、ライフスタイルにも深く関係していると考えられています。そのため、症状を繰り返すことが少なくありません。また、無意識にニキビをさわって跡が残ってしまうケースもよくみられます。」(大城宏治院長)

 ”大人ニキビ”は、不規則な生活や、ストレスなどでホルモンバランスが乱れ、その影響で、肌の生まれ変わりのリズムも乱れてできやすくなるほか、女性の場合、メイクや生理周期なども原因になるということです。
 
生活での注意点は
 気を付けてはいるものの、鏡をみるとニキビができてしまっている…。なんてこともあるのでは?もし、ニキビができてしまったらどうすればいいのでしょうか。

 「皮膚科専門医に通院して、保険治療を行うことが基本です。その際、コメド治療薬を顔全体に毎日塗ることが重要で、重症の場合は一時的に抗生剤の内服を行うことがあります」(大城宏治院長)

 生活で気を付けるべきことを聞いてみました。

 1、十分な睡眠をとる

 皮膚の細胞は夜寝ているあいだに修復・再生されるため、質のよい睡眠を十分にとることを心がける。朝寝坊で生活リズムが乱れたり、寝る直前まで明るい光を浴びていたりすると、自然な眠りを妨げます。規則正しい生活を送り、夜は暖色系の光の下で過ごして、スムーズな入眠につなげるのがいいそうです。

 2、食生活を見直す

 ダイエットなどによる栄養不足や、栄養バランスが偏ると、大人ニキビの発生や悪化につながる可能性があるとのこと、バランスのよい食事を心掛けましょう。

 3、ストレスをためない

 ストレス自体が皮膚の免疫力を低下させ、ニキビの炎症が強くなったり、ストレスにより皮膚の再生力が低下したりします。また、ストレスの現れとして、ニキビを無意識にいじってしまったり、睡眠不足になったりして、ニキビが悪化する可能性があります。

 また、肌の乾燥も特に大人ニキビの要因になるため、洗いすぎに注意し、よく泡立てた洗浄料を使い、肌をこすって刺激を与えないようにやさしく洗うことが大切です。とくにスクラブ入りの洗顔料は皮膚を傷つけてしまうので、使用を避けるのがよいとのことです。
 
 「皮膚は見えるので、自分で考えて適当な治療を行ってしまいがちです。クリニックで処方する薬を使えば、症状は速やかに改善し、一生治らない痕になることを防ぐことが出来ます。皮膚科専門医は皮膚の専門家です。一緒に協力してニキビの悩みを解消しましょう!」(大城宏治院長)
 

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