手作り市場「マルシェ」の魅力と未来への課題 名古屋でサミット開催
2024年5月12日 14:07
生産者と購入者が直接交流できる手作りの市場、いわゆるマルシェが日本で広まって今年で15年。先日名古屋に運営者や出店者150人以上が集まり、マルシェのこれからについて話し合いました。
毎月8のつく日に名古屋の東別院で開かれる「暮らしの朝市」。
約140店舗が軒を連ね、新鮮な野菜やスイーツのほか、古着や手作りの雑貨などが購入できる人気のマルシェです。
「古着が好きでよく来ます。いろんな店が一気に見られるのと、外でやっている感じの雰囲気も好きです」(来場客)
こうしたマルシェは、日本では2009年の「マルシェ・ジャポン」という国の取り組みがきっかけで一気に全国に広がりました。
約140店舗が軒を連ね、新鮮な野菜やスイーツのほか、古着や手作りの雑貨などが購入できる人気のマルシェです。
「古着が好きでよく来ます。いろんな店が一気に見られるのと、外でやっている感じの雰囲気も好きです」(来場客)
こうしたマルシェは、日本では2009年の「マルシェ・ジャポン」という国の取り組みがきっかけで一気に全国に広がりました。
東別院のマルシェは午前10時~午後2時に開催
利便性などを重視した東別院のマルシェ
東別院のマルシェは11年前の2013年から始まりましたが、マルシェを運営する飯尾うららさんによると、出店者やお客さんの利便性などを重視しながら続けてきたといいます。
「子どもがいながらでもできるように、時間も短くして朝もちょっと遅くしてというふうに始まった。子育てや介護をしながらでも、店を開けられる時間、来られる時間」(東別院暮らしの朝市 飯尾うららさん)
例えば、一般的に朝市が早朝に開かれるのに対し、マルシェは多くの人が参加できるように午前10時から午後2時までの開催にしました。
コロナ禍に入ると、人の密集を避けるために月1回のマルシェを3回に分けてました。今でも月3回で開いています。
「“28日”は10年前からやって、ずっと出ている出店者が多いけど、“18日”は新しくできた日なので新しい人がたくさんです」(飯尾さん)
「子どもがいながらでもできるように、時間も短くして朝もちょっと遅くしてというふうに始まった。子育てや介護をしながらでも、店を開けられる時間、来られる時間」(東別院暮らしの朝市 飯尾うららさん)
例えば、一般的に朝市が早朝に開かれるのに対し、マルシェは多くの人が参加できるように午前10時から午後2時までの開催にしました。
コロナ禍に入ると、人の密集を避けるために月1回のマルシェを3回に分けてました。今でも月3回で開いています。
「“28日”は10年前からやって、ずっと出ている出店者が多いけど、“18日”は新しくできた日なので新しい人がたくさんです」(飯尾さん)
東別院 暮らしの朝市 飯尾うららさん
マルシェの課題は?
11年が経過しマルシェの出店者は――
「いろいろな所でマルシェが出てくると、お客さんが飽きてきてしまっているので、いかに楽しんでもらえるかを考えることが今の課題です」(アンティークショップの出店者)
「コロナの前2016年、2017年って本当にマルシェがブームで、いろんな所でマルシェをやれば、どんどん売れるという時代があった。その時から思うと、売り上げも少し落ち着いていると思うし、この先どうなるのだろうと不安に思う出店者も多いのは現状」(飯尾さん)
「いろいろな所でマルシェが出てくると、お客さんが飽きてきてしまっているので、いかに楽しんでもらえるかを考えることが今の課題です」(アンティークショップの出店者)
「コロナの前2016年、2017年って本当にマルシェがブームで、いろんな所でマルシェをやれば、どんどん売れるという時代があった。その時から思うと、売り上げも少し落ち着いていると思うし、この先どうなるのだろうと不安に思う出店者も多いのは現状」(飯尾さん)
マルシェサミットの様子(名古屋・中区 東別院)
全国的にも珍しい「マルシェサミット」
マルシェが広まって15年。
街のあちこちでマルシェを目にするようになった今、そのにぎわいを継続させていくにはどうすればいいのか。
飯尾さんは、出店者や運営者を集めて、全国的にも珍しい「マルシェサミット」を名古屋で開催しました。
テーマは「行きたくなるマルシェ」です。
「“行ってみたい”マルシェは、僕らからすれば“出てみたい”マルシェ。出ていて気持ちがいい所は、おそらく、お客さんも気持ちがいいんだろうなとは思う」(石窯ピザの移動販売 若尾直哉さん)
「イベントではなくて、マルシェは日常であってほしいというのはずっと思っていて、暮らしの一部に持っていくのが増えたら、マルシェ業界は安定して次の10年いける」(飯尾さん)
街のあちこちでマルシェを目にするようになった今、そのにぎわいを継続させていくにはどうすればいいのか。
飯尾さんは、出店者や運営者を集めて、全国的にも珍しい「マルシェサミット」を名古屋で開催しました。
テーマは「行きたくなるマルシェ」です。
「“行ってみたい”マルシェは、僕らからすれば“出てみたい”マルシェ。出ていて気持ちがいい所は、おそらく、お客さんも気持ちがいいんだろうなとは思う」(石窯ピザの移動販売 若尾直哉さん)
「イベントではなくて、マルシェは日常であってほしいというのはずっと思っていて、暮らしの一部に持っていくのが増えたら、マルシェ業界は安定して次の10年いける」(飯尾さん)
マルシェに2年出店 サミット参加者
「行きたくなるマルシェ」への思い
長年マルシェに携わる“先輩”たちのメッセージを受け止め、若い出店者たちは「行きたくなるマルシェ」について、その思いを話しました。
「主催者と出店者の信頼関係が大事だと重点的に話していたので、自分たちも主体的にいい場所づくりに参加していこうと思った。参加してよかった」(マルシェに4年出店 サミット参加者)
「お客さまに対して、もっと自分の“好き”をアピールしようと思いました。周りの出店者に合わせるのではなく、自分のカラーをより出して出店していこうと思いました」(マルシェに2年出店 サミット参加者)
サミットを企画した飯尾さんは――
「一つ一つの市を頑張るのも限界があるので、マルシェの主催者同士がしっかり集まって、マルシェが抱えている問題を共有したりして、それを刺激として前向きな力に変えていけば、この業界はもっと盛り上がって発展して、安定していくのではないかと思ってやっている」(飯尾さん)
「主催者と出店者の信頼関係が大事だと重点的に話していたので、自分たちも主体的にいい場所づくりに参加していこうと思った。参加してよかった」(マルシェに4年出店 サミット参加者)
「お客さまに対して、もっと自分の“好き”をアピールしようと思いました。周りの出店者に合わせるのではなく、自分のカラーをより出して出店していこうと思いました」(マルシェに2年出店 サミット参加者)
サミットを企画した飯尾さんは――
「一つ一つの市を頑張るのも限界があるので、マルシェの主催者同士がしっかり集まって、マルシェが抱えている問題を共有したりして、それを刺激として前向きな力に変えていけば、この業界はもっと盛り上がって発展して、安定していくのではないかと思ってやっている」(飯尾さん)
サンデービルヂングマーケット(岐阜市)
柳ケ瀬商店街のサンデービルヂングマーケット
岐阜市の柳ケ瀬商店街では、毎月第3日曜にサンデービルヂングマーケットと呼ばれるマルシェが開かれています。
今年で10年目を迎えるこのマルシェを立ち上げたのは、地元の設計事務所で働く、末永三樹さんです。
「ずいぶんシャッターも多かったですし、新しく店を始めようといって若い人が積極的に柳ケ瀬を選ぶことは少なくて、新しい人がどんどん店を始めに柳ケ瀬に来るという流れがなかったので、そういう流れを作りたいというのがありました」(サンデービルヂングマーケット 末永三樹さん)
今年で10年目を迎えるこのマルシェを立ち上げたのは、地元の設計事務所で働く、末永三樹さんです。
「ずいぶんシャッターも多かったですし、新しく店を始めようといって若い人が積極的に柳ケ瀬を選ぶことは少なくて、新しい人がどんどん店を始めに柳ケ瀬に来るという流れがなかったので、そういう流れを作りたいというのがありました」(サンデービルヂングマーケット 末永三樹さん)
サンデービルヂングマーケット 末永三樹さん
マルシェを新しいインフラに
約50店舗で始まったマルシェは、屋外の屋台の他、空き店舗の活用もあり、店舗数が3倍に拡大しました。
2年前からは、第1日曜にもテイストを変えて開催しています。
マルシェサミットで、“ないと困るものになってほしい”と話していた末永さんが目指すマルシェとは――
「このマルシェを商店街を使った新しいインフラにすることによって、みんなの当たり前になっていく。マルシェが目指している一つの姿なんじゃないかと考えています」(末永さん)
2年前からは、第1日曜にもテイストを変えて開催しています。
マルシェサミットで、“ないと困るものになってほしい”と話していた末永さんが目指すマルシェとは――
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