早まるランドセル商戦 独自ブランドを発信する売り場 GW期間は大盛況 名古屋

2024年5月3日 13:56
来年4月に小学校に入学する子ども向けのランドセル商戦が、大型連休にピークを迎えています。ランドセルメーカーの集積地の名古屋は独自ブランドの商品を全国へ発信していました。

村瀬鞄行のランドセル売り場(名古屋・中村区 3日)

原点は馬具を手掛ける職人
 全国のランドセルメーカーの約4割が集まる名古屋。業界団体の協同組合名古屋鞄協会によると、江戸時代に馬具を手掛ける皮の縫製にたけた職人が名古屋城の周りに多く住んでいたことが、現在のランドセルづくりの原点ということです。

 協会は伝統的な技術と歴史を知ってもらおうと、「名古屋ランドセル」の独自ブランドの運用を去年10月から13社が参加して始めています。
 

「名古屋ブランド」のマーク

「日本から世界へ広がる」がコンセプト
 独自ブランドのマークの縦棒は、名古屋を代表する名古屋城の金鯱がイメージカラーで、揺るぎない技術という柱をイメージ。

 周りの青(濃紺)は世界に繋がる青い海、青い空を表し、名古屋圏のランドセルが世界に広がる願いが込められていて、赤丸は太陽、空高く昇る太陽をモチーフにした日の丸・日本製が表現されています。

 子どもがランドセルの上に乗っても壊れない頑丈さや、ミシン目がそろった仕上がりの美しさなど、一定の規格を満たした製品にブランドマークをつけて出荷しています。
 

村瀬鞄行のランドセル売り場

ゴールデンウイークが出荷のピーク
 協同組合名古屋鞄協会の林州代理事長によると、ランドセル商戦は年々、早期化が進んでいて、協会に参加している企業は、2月中旬ごろから販売を開始しています。

 例年、5月のゴールデンウイークが出荷のピークとなっていて、親子で品定めをした後、祖父母を連れて購入する客の姿が多くみられるということです。

 価格は6万円程度の体への負担が少ない「軽量化」ランドセルや、ジェンダーレスを意識した青や薄紫色などのカラーが人気で、豊富なバリエーションで展開されいます。

 鞄の製作技術などを競う「日本かばん技術創作コンクール」では、ランドセル部門で、毎回上位に選出されていて、林州代理事長は「江戸時代から脈々と受け継がれてきた技術で職人が手縫いをほどこし、丁寧につくられている地域ブランドを日本だけでなく、世界へ発信していきたい」と話しています。

■取材先
株式会社 村瀬鞄行
住所 〒4530804
愛知県名古屋市中村区黄金通4丁目10番地
電話番号 052-452-1112
営業時間 10:00〜17:00
 

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