名古屋テレビ 放送番組審議会だより

このページは「放送法」および「放送法施行規則」に基づき名古屋テレビ放送の放送番組審議会の議事の概要をお知らせするページです。
名古屋テレビ放送の放送番組審議会委員は8名で、会議は毎月1回、年間10回開催予定です。放送番組の内容をはじめ、放送に関する全般的な問題についてご意見を伺い、番組制作の参考にさせていただいております。
名古屋テレビ放送では、放送番組審議会でのご意見を、毎月第1日曜日の午前5時00分から放送する「メ~テレオンブズ」の中でもご紹介しています。どうぞご覧ください。

<2020年9月分>

第616回 名古屋テレビ放送番組審議会

開催日
2020年9月8日(火) 16:00~17:50
参加者(敬称略)
  • 委員長:安村仁志
  • 副委員長:五藤義徳
  • 委員:小林弘明、佐野智恵子、長山智香子、村田陽子
参加者(リポート)
(敬称略)
  • 委員:神田真秋、久冨木原玲

議事の概要

(1)業務報告

  • 社長挨拶

(2)審議テーマ

  • 「“新型コロナウイルス報道とテレビの役割”」(第89回系列番組審議会委員代表者会議 議題)
  • その他

委員の主な意見です。

  • コロナ禍のなかで不要不急な人との接点が減り、一人一人が不安やストレスを抱えながらも、大きく社会の規律が崩れず、人と人とが分断されず心を繋ぎとめられたのは、テレビがその社会的役割を果たしたからだと思う。
  • コロナによる自粛で在宅時間が増加しテレビの視聴時間が多くなったが、新しい番組を制作することができず、再放送やリモート番組が多くリアル感が欠如していた。テレビならではの、テレビの力を再発見するような番組がなく、視聴者は満足していない。このままでは、コロナが収束すれば、またテレビから離れてしまうのではないか、心配である。
  • 新聞やテレビなどがマスメディアの役割を分担し、そのなかで民放はその特性を生かし、視聴者のニーズに合った「分かりやすい」番組作りに注力すべきである。特にローカル局は、洪水のように溢れるコロナ情報をしっかり整理して、そのなかからその地方で真に必要な情報を独自の視点と切り口で伝えることに心懸けてほしい。
  • コロナを巡る報道合戦は、視聴率稼ぎという側面はなかったか。また、感染者の人権侵害も生んでいる。感染状況を伝える報道のあり方が、感染症よりも感染すること自体に恐怖を生じさせ、決して好んで感染したわけでもない人たちを追い込んでしまった。
  • 感染拡大の当初は、品物不足の情報が視聴者の不安をあおった結果、さらに品物不足を助長するなど、情報が錯綜して混乱を招いた部分もあった。連日のコロナ関連報道でメリハリがなくなり、重要な情報と参考情報が混在していると感じる。特に、センセーショナルな話題やネガティブな報道を繰り返し報道することが多くみられ、感染者差別や“自粛警察”などがエスカレートした一因にもなったのではないか。
  • 政府や自治体の発表や見解だけでなく、民間の意見や提言を広くすくい上げることは、報道機関としてのテレビの重要なミッションのひとつだ。多様な視点やデータを提供することは、偏見や不安に陥らないための最善の策である。
  • 医療、介護従事者、教育現場、経済活動の大変な状況を伝えて、もっと応援や支援をしてほしい。コロナ禍のもとで、困っている人と力になりたい人をつなぐ役割をテレビに担っていただきたい。
  • メ~テレの放送とウェブサイトの新型コロナ関連ニュースのページは、相互に連携をしているか。また、キー局とローカル局の放送内容の連携は意識されているのか。視聴者からみると、それぞれをつなげる配慮が大切だ。

局側は

  • コロナ感染が拡大する非常事態の中で、ローカル放送として、全国ネットでは扱っていない情報、生活情報、感染状況を、視聴者に親しまれてきたキャスターが、毎日変わらず伝えるということを心がけてきた。地域のなかで、安全と安心感、連帯感を醸成できるようにすることがローカル報道の役割だと思う。
  • 正確と信頼、公正で公平な報道を継続することが、放送の役割だ。地域にとって必要な情報であったかどうか、視聴者の関心と好奇心に応えた発信ができたか。この二つの観点を、コロナ禍のなかで再認識するきっかけとし、原点に立ち返って新しい番組作りに取り組みたい。
  • 情報や番組がどれも似たような内容になってはいないか、という指摘は真摯に受け止める。しかし、感染症や災害など、社会が危機に直面するときに、マスメディアの多様性は必要だ。今回は、感染初期に未知の問題が多かったので、一つの見方ではなく、多様な知見、見方を報じなければいけないと思う。

などと答えました。

(3)次回開催予定

開催日時:2020年10月13日(火)16時~