名古屋テレビ 放送番組審議会だより

このページは「放送法」および「放送法施行規則」に基づき名古屋テレビ放送の放送番組審議会の議事の概要をお知らせするページです。
名古屋テレビ放送の放送番組審議会委員は8名で、会議は毎月1回、年間10回(8月と12月は休会)開催されます。放送番組の内容をはじめ、放送に関する全般的な問題についてご意見を伺い、番組制作の参考にさせていただいております。
名古屋テレビ放送では、放送番組審議会でのご意見を、毎月第1日曜日の午前5時00分から放送する「メ~テレオンブズ」の中でもご紹介しています。どうぞご覧ください。

<2015年10月分>

第568回 名古屋テレビ放送番組審議会

開催日
平成27年10月14日(水) 15:30~17:00
委員
  • 委員長:関口敦仁
  • 副委員長:諏訪哲史
  • 委員:町田健、牛田千鶴、山本亜土、種橋潤治、長谷川ふき子、安村仁志

議事の概要

(1)業務報告

  • 社長挨拶
  • 2015年度上期視聴率について
  • 2015年度番組種別について
  • 10月改編について

(2)審議テーマ

  • メ~テレ特別番組『平和、次世代へ ~戦後70年の名古屋から~』
  • その他

委員の主な意見です。

  • 悲惨な戦争を繰り返さないために「私たちに何が出来るか?」という問題意識で制作されたこの番組は、まさに時宜を得たものである。
  • 戦後70年の節目の年、安保体制の転換期を迎えた今年の終戦記念日に、こうした番組を制作・放送しようとする姿勢は高く評価したい。
  • 番組の企画が非常にタイムリーである。また視点として「次世代」を意識していることと、「名古屋から考える」というのが、地元の放送局として良い企画だった。
  • 総合的にみて、良質で水準の高い番組に仕上がっていた。
  • 「戦争は悲惨だ!平和!平和!」とただ単に叫ぶだけではなく、客観的に多面的な分析が行われていて、良い番組だったと思う。
  • 番組の中に挟み込まれた著名人のメッセージは、本当に素晴らしい内容で記憶に残った。ところどころで番組を引き締める効果につながっていた。
  • 鈴木しおりアナウンサーの祖父の戦争体験や、地元豊川の海軍工廠の情報が盛り込まれていたのは、戦争が決して遠い過去に起きた歴史の一部に留まるのではなく、自分たちが暮らす地域で繰り広げられた現実のこととして、若い視聴者にも真摯に受け止められたのではないか。
  • 春香クリスティーンさんの「戦争はダメだと感情として持つのは勿論だが、それだけでなくちゃんと知ること、そして聞くこと、話し合うことがすごく大切だ。」という発言は全体のまとめになるような発言だった。それだけに、この発言に対する大学生たちの意見を聞いてみたかった。
  • 番組の構成としては全体として7テーマに分かれているが、多すぎる感がある。それぞれのテーマが少し消化不良という感じがした。
  • 沢山の映像や材料を集め、それを見せようという意欲は感じるが、大変間口が広く、また問題意識として取り上げる題材も多過ぎた。このため「何が一番言いたかったのか?」が良く分からなかった。「中途半端であまりにも詰め込み過ぎ」というのが率直な印象だ。
  • 今回の番組の話題に「安保法制」や「18歳参政権」を持ち込む必要があったのだろうか。二つともそれぞれ個別に議論すべきテーマではないか。
  • 「戦争を繰り返さないために何をなすべきか?」がこの番組の一番大きなテーマだったと思うが、それなら同じ立場のドイツのことが紹介されたりすると、より日本のことが浮かび上がったのではないか。
  • こうした番組は編集次第で全体のトーンが全く違ったものになるので、歴史に謙虚に向き合うことと、制作現場の中立性が大切だと思った。
  • もう少しスタジオの大学生同士、またはゲストとの討論が聞きたかった。番組の中にもっとそうした部分があっても良かったのではないか。
  • 番組として平和に終わり過ぎた。報道番組の難しいところだが、時節と中立性を折衷・中和しようとするあまり、結果結論なし。つまり「どちらも正しいということで今日は終わっておきましょう」という総論になりかねないところに、最後はこの番組も陥っている。

局側は

  • この番組は夕方のニュース情報番組『UP!』の中の、戦後70年の特集コーナーに端を発したもので、何か次世代に残せるものを提示できる番組を目指した。
  • 若い世代が「戦争や平和についてどう考えているか?」を伝えることが重要と考え、スタジオにこの地方の大学生50人に来てもらい、ゲストの方々との対話を通して戦争と平和を考えたいと思い制作した。
  • 番組のテーマをもう少し整理した方が良かったという反省はあるが、「安保法制」については当時議論されている最中でもあったので、外すことが出来なかった。
  • もう少し時間を取って、大学生の皆さんに自由闊達に意見を述べてもらうことが出来れば、もっと盛り上がった番組になったと反省している。こうした形態での番組作りはメ~テレとして新たなチャレンジでもあり、これからも引き続き挑戦してゆきたい。

などと答えました。

(3)次回開催予定

開催日時:2015年11月19日(木)午後3時30分~