名古屋テレビ 放送番組審議会だより

このページは「放送法」および「放送法施行規則」に基づき名古屋テレビ放送の放送番組審議会の議事の概要をお知らせするページです。
名古屋テレビ放送の放送番組審議会委員は8名で、会議は毎月1回、年間10回(8月と12月は休会)開催されます。放送番組の内容をはじめ、放送に関する全般的な問題についてご意見を伺い、番組制作の参考にさせていただいております。
名古屋テレビ放送では、放送番組審議会でのご意見を、毎月第1日曜日の午前5時00分から放送する「メ~テレオンブズ」の中でもご紹介しています。どうぞご覧ください。

<2014年10月分>

第558回 名古屋テレビ放送番組審議会

開催日
平成26年10月8日(水) 15:30~17:00
委員
  • 委員長:関口敦仁
  • 副委員長:諏訪哲史
  • 委員:岡本直之・広中和雄・森絵里・町田健・牛田千鶴

議事の概要

(1)業務報告

  • 社長挨拶
  • 全国番審ご意見に対して
  • 上期視聴率報告・番組種別報告・10月改編報告

(2)審議テーマ

  • メ~テレドキュメント『汚された村から ~福島 チェルノブイリ~』
  • その他

委員の主な意見です。

  • 福島とチェルノブイリ、それぞれの汚染された村からの今なお続く事故の影響の深刻さが伝わり、非常に好企画な番組だった。
  • 重いドキュメンタリー番組であって、原発やその事故に関して潜在する、あるいは顕在化した問題や功罪を考えさせる番組だった。
  • 原発事故の社会的側面、科学的側面、それに精神的・心理的側面など、どれかに偏ることなく、あり得る側面を十分に捉えていた構成が良かった。
  • 二つの原発事故の汚染の実態、そして被爆に留まらない様々な人的・物的喪失状況というものを丁寧に追いつつ、今後私達が「原子力発電とどう向き合ってゆくべきなのか?」という非常に大きな課題を改めて視聴者に問いかけるという点で、極めて社会性に富んだ意欲的な作品に仕上がっている。
  • 原発事故の生活者への影響について報告するとともに、「科学者の責任やあるべき姿」も改めて考えさせる番組になっていた。
  • 個人的には、経済成長を図るため原発の再稼動を推進すべきと考えていたが、番組を見て安易な判断や賛否を追うものではなく、よく考えねばならない「解」の無い課題だと感じた。
  • 福島とチェルノブイリを同一視している番組が多い中で、事故の規模の違いや国の体制の違いをしっかりと伝えていたことは評価したい。
  • 後世に継承されてゆくべき映像資料で、社会的意義も高い内容だ。テレビという媒体に制約されることなく、地域社会や教育現場などで今後より多くの人々の目に触れる機会が増えることを期待したい。
  • 福島の原発事故を過去のものとして風化させてしまわないためにも、定期的に続編を制作し放送して欲しい。
  • 二つの原発事故を取り上げ、それぞれについて色々な多くの情報が交互に展開されてゆくので、少し分りにくくて番組の内容を追ってゆくのに苦労した。
  • 番組の企画意図として、それぞれの現場で起きたこととその結果として残っていることを、淡々と追うことで原発事故の実像を見せようとしたと思うが、情報が多面にわたって盛られた結果として「一番伝えたい部分は何か?」が分り難かった。
  • シーベルトやベクレルなどの単位は分りにくいので、何度も分り易く説明して欲しかった。
  • チェルノブイリにおけるWHOの被害調査中止の背景や、ヤマトシジミへの影響に対する否定的意見の具体的内容などが盛り込まれず、やや情報が不完全で消化不良なところがあった。
  • 原発事故に遭い避難を余儀なくされた人達の声を、一人でも多くの視聴者に届けるのもメディアが果たすべき大きな役割だという観点で、放送時間が深夜なのは非常に残念だ。
  • 原発問題には賛否があって難しいと思うが、福島の事故から3年が経った今、番組にある程度制作者としての意見を出し、メッセージ性を強めても良いのではないか。

局側は

  • メ~テレでは東日本大震災の発生以後、夕方のニュースで継続的に「暮らしの中の身近な防災」を取り上げるなど、特に「防災」には力を入れて取り組んで来た。
  • 福島とチェルノブイリという二つの原発事故を取材することによって、「原発事故とはどういうものか?」を東海エリアの視聴者に提示し、「今後どういう選択をしてゆくのか?」を考える材料のひとつにして欲しいと考え番組を制作した。

などと答えました。

(3)次回開催予定

次回の放送番組審議会は2014年11月12日(水)午後3時30分~
審議テーマ…『名古屋ほじくりバラエティ ザキロバケイコ』