鈴木 しおり

PROFILE

四季の栞

さくらに教わったこと

東山動植物園で初めて生まれたアジアゾウの赤ちゃん、さくら。
先週水曜日、1歳の誕生日を迎えました。

体重も約5倍に増えて、
まさに目に見えて成長しているさくらですが、
今年に入って大きな成長が見られたのが、
最年長のワルダーとの触れ合いです。

ワルダーは、生まれてからのほとんどを東山動物園で過ごしているので、
これまで、赤ちゃんゾウと触れ合ったことがないんです。
ゾウはとっても慎重な性格なので、
いきなり一緒にしてしまうと、パニックを起こして攻撃してしまう
恐れがある。
だから、飼育員さんは、ゾウ同士の触れ合いを、
ゆっくりゆっくり進めているそうです。
せっかく、無事に生まれて、順調にすくすく育っているのに
さくらに何かあっては大変ですもんね。

でも、東山動植物園の目標は「群れでの生活」を見せること。
いつまでも離れ離れに飼育しているわけには行きません。
そのための大きな一歩となる“鼻を使ったコミュニケーション”を、
さくらとワルダーが、今年に入ってから取り始めたんです。
まだ柵を介してですが
サクラもワルダーも、お互いがお互いの鼻をぐーっと伸ばして
お互いを慈しむように、
愛おしく思うように、
鼻を絡ませ合うんです。
その様子が本当にほほえましくて、心からじぃんとします。
「目標」への確実な一歩を踏み出している。
小さいさくらを見ていると、勇気がわいてくるようでした。

2014年も、もう1ヶ月が過ぎました。
この1ヶ月、無為に過ごしてなかったかな。
今年の目標は、「確実に、一歩、前に進む年にすること」。

最近、気をつけていることがあるんです。
それは、「食事をきちんと摂ること」。
とても基本的なことなのですが、
忙しさを言い訳に、
これまでどこか、疎かにして来てしまった自分がいました。
でも、食事は全ての基本。
旬の野菜を料理して、味わって食べると、
今まで以上に体が喜んでいるような気がするんです。

体が求めているものを、きちんと。
当たり前のことを当たり前にできる自分でありたいと思います。