子どものスマホ依存からの脱却、専門家「むやみに取り上げない・アプリなど積極活用」

2023年8月10日 11:09
学校が休みになっている今はゲームやSNS、さらには動画の閲覧などで、子どもたちが長時間、スマホを使ってしまう可能性があります。中には日常生活に支障が出る「依存状態」になってしまうことも。一体どうすればいいのでしょうか。
 子どものデジタル教育に詳しい愛知淑徳大学の佐藤教授に聞きました。

Q.懸念されることって何かありますか?(上坂アナウンサー)
「スマホ依存症という症状があります。心身を損なうような病気になって、通院している方もいる」(愛知淑徳大学人間情報学部 佐藤朝美教授)

 ”スマホ依存”は日常生活よりスマホを優先し、生活に支障が出ている状態です。

Q.おうちでお子さんたちの様子を見ながら、こうやってスマホ依存か大丈夫かなっていうのを確認する方法があるということですか?(上坂アナウンサー)
「調査では子ども向けに8項目で確認をしています」(佐藤教授)
 

”スマホ依存”傾向なのかがわかる8つのチェック項目

8項目中5項目以上に当てはまると依存が心配される
 東京女子大学の橋元教授らの調査では、”スマホ依存”傾向なのかがわかる8つのチェック項目があります。

 「やめようね」と言ってもスマホをやめない、スマホを取り上げると機嫌が悪くなる、時間つぶしのためにスマホをいじっているなどの8項目です。

 8項目のうち5項目以上当てはまると、依存が心配されるといいます。

「依存傾向になってしまう子は、調査によれば、現実のリアルな場での悩みやストレスを抱えている傾向が大きいので、そちらを解決しないとスマホを取り上げると逃げ場がない。かえってかわいそうな状況になってしまう場合もあるので、もしスマホ依存の傾向が見られるようであれば、スマホを取り上げる以前にその子が何に悩んでいるのか、何にストレスを感じているのかということにお母様方は注意をしたほうが良いのではないかと思う」(佐藤教授)
 

愛知淑徳大学人間情報学部 佐藤朝美教授

「デジタルを使う時間をアクティブな方に促す」
 では、子どもが”スマホ依存”の傾向がみられたらどのような対策をとればいいのでしょうか。

「夏休みはお母様方もすごく大変だと思うんですけれども、デジタルを使う時間をアクティブな方に促してあげるといいんじゃないかと思う」(佐藤教授)
 

ピッケのつくるえほんforiPad

アプリを使って子どもの個性を伸ばす方法も
 スマホをむやみに取り上げるのではなく、積極的に活用することで”依存”状態から脱却し、子どもの個性を伸ばす方法もあるといいます。

Q.親御さんが提案できるような、楽しくクリエーティビティーを伸ばせるようなアプリだったりサービスがあるんですか?(上坂アナウンサー)
「いろいろあると思います。お話作りができる絵本アプリもある。例えば、パーツを組み合わせてストーリーを作った後に、自分の声を吹き込めたりそれをみんなで見たり、例えばゲームか楽しくて楽しくてしょうがないので、腹を決めてお母さんも一緒にやる。子どもに教えてもらう。そしてその解説動画を『お母さん用に解説動画作って』みたいな促し方もあると思う」(佐藤教授)

「スマホと触れ合える時間というのを逆に使うことで、子どもたちの個性や特徴を生かしてあげる、そういうチャンスにもしかしたら夏休みできるかもしれない。」(上坂アナウンサー)

「この夏はプログラミングにチャレンジしてみようとか、動画編集にチャレンジしてみようとか、そういう目標を決めて、1人でやるとなかなか難しいところもあるので、一緒にやってみるといいのかもしれない」(佐藤教授)

(8月9日15:40~放送メ~テレ『アップ!』より)
 

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