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バスケットボール・竹内公輔

2007/10/06放送

高さが重要なバスケットボール界に日本待望の超大型選手が現れた。この春、愛知県・刈谷市のアイシン・シーホースとプロ契約した竹内公輔だ。身長は2メートル5センチ、チームで最も高い。

竹内が本格的にバスケットを始めたのは中学3年生の時、JBLの選手の中では遅い方だ。高校生のとき双子の弟・譲次とともに「2メートルツインタワー」として一躍、脚光を浴び、日本一に。大学でも2年生の時にインカレ優勝、日本代表に初めて選ばれた。そして去年、4年生でスタメンに定着し、まさに今後の日本を背負う逸材として注目されている。

バスケットボールには「サイズはコーチできない」という格言がある。高さが重要なバスケットボールにおいて2メートル5センチというサイズは、それだけで十分な武器。しかし、竹内の本当の凄さは大きさ自体ではなく、そのサイズながらスピード、持久力ともに申し分のない「走り」ができ、申し分のないジャンプ力で空中戦を制する事が出来る事。

運動生理学の第一人者、中京大学の北川学長によると「俊敏性は身長に反比例する」という。にもかかわらず竹内にその常識はあてはまらない。元々運動能力が高かったわけではない竹内だが、彼の高い意識がそれを克服した。大きな身体を動かすには、それだけ大きなエネルギーが必要となる。そのため竹内は大学の時から筋トレを意識的に続けてきた。筋トレは嫌いだが「大きい選手は走れないという先入観が嫌で努力してきた」という。

JBLは来週11日から、6カ月にわたるリーグ戦が始まる。それは大型選手の可能性が問われる戦いの始まりでもある。2メートル5センチというサイズと類まれなる運動能力、竹内公輔は常識を覆していく。