アスリートドキュメント
スポーツの素晴らしさは夢に向かって挑戦しつづけるアスリートの素晴らしさ 密着取材でアスリートの真実の姿を描き出します
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氷上のビューティー・プリンセス 安藤美姫

2005/02/26放送

~17歳のオーラ~

今、スポーツアスリートで注目度ナンバー1のフィギュアスケート・安藤美姫。
テレビ・新聞・雑誌など各メディアの取材が殺到している。
氷上のパフォーマンスは既にワールドクラス。
それに加え、彼女の屈託のない笑顔は人々を引き込み、和ませる。
1年後に迫ったトリノ冬季オリンピック注目のヒロイン、安藤美姫の魅力とは?

安藤の代名詞といえば4回転ジャンプ。しかし今シーズンから採点方法が変更し、4回転は非常にリスキーなジャンプとなってしまった。回転不足や転倒が今まで以上に大きな減点対象となるからだ。よって大技に挑む選手の挑戦意欲を削減する。
そこに安藤が疑問を投げかけた。「無難なジャンプでも優勝はできる。でも美姫は4回転に挑戦する姿勢を続けたい。自分の意思で4回転を跳びます!」

8歳から始めたフィギュアスケート、当時はむしろ人前に出ることが苦手だった安藤だがスケートを通じて自分を表現し、アピールする楽しさを覚えていった。
スケーターとして10年目を迎えた今年、安藤は新たな境地を開拓する。
「悲しみや、疑問からくる怒りなどを演技にぶつけたいんです。自然にその時の気持ちをスケートに表すことにしました。」

安藤にとって常に変わらないもの・・・目の前の試合で全力を出し切ること。
それを積み重ねることによって見えてくるもの・・・ゴールであるオリンピック。
「美姫はまだチャンピオンにもなっていないので、チャンピオンっていう怖さはありません。とにかく追っていってトリノで頂点に立つことを夢見ています。」
更に安藤は語る。「トリノで自分の力を出し切ったら結果も付いてくると思うので、そういう演技が出来たら競技を辞めます!その後はスケートをエンジョイして、結婚して、子供を産んで、コーチとしてオリンピック選手を育てたいんです!」

あまりにも無防備に語る17歳の少女。だが彼女にとってこれは特別なことではない。
「自分の今の気持ちは、こういう気持ちなんだっていう事を今、発言しているだけですよ。
普通じゃないですか?」

常に目の前のものに全力で向かい合い、17歳の今を素直に表現する。
安藤美姫の魅力はそんなところにあるのかもしれない。
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