放送内容

2013年07月14日(日)放送

高校野球スペシャル ~岐阜~

カテゴリー:野球

【県岐阜商】
春夏連続の甲子園出場を目指す、県立岐阜商業。部員数は103人、全国優勝の経験もある岐阜屈指の伝統校だ。
今年のセンバツでは、優勝候補筆頭の大阪桐蔭を撃破し、実に36年ぶりとなるベスト8進出を果たした。

この試合で9回を投げきったのが、エース・藤田凌司(りょうじ)。
4万人を超える大観衆に、その名を知らしめた。

しかし、中1日で臨んだ準々決勝。
連投で疲労がたまっていた藤田は途中降板し、チームも逆転負け。
大事な一戦で完投できなかった悔しさが、今も忘れられない。


「もうちょっとエースとしての自覚が足りなかった。もっと力のある球を投げないといけない、と実感させられた」




スタミナ不足を痛感した藤田が甲子園から戻り、取り組んだのは下半身中心の筋力トレーニング。
ブルペンではひたすらボールを投げ込み、長い夏を投げ抜くためのスタミナを、徹底的に強化した。

少しずつ、体の変化を実感し始めた藤田。
エースとしての自覚も、日に日に強くなっていった。


「調子が悪いときでも『無理だ』という表情を見せなくなった。やっぱり自分がエースなので」
こう強く語った藤田。この夏にかける思いが強いのには、もうひとつ理由がある。
それは、父親でもある藤田明宏監督の存在だ。


"同じユニホームで一緒に野球がしたい"
その思いで乗り越えてきた3年間。親子で野球ができるのも、この夏が最後。
「ベスト4逃したのは自分の責任だと思って夏にリベンジしてほしい」藤田監督は、息子でもあるエースにエールを送る。


「もう1回甲子園に行って、最後は(監督を)胴上げして藤田先生との高校野球生活を終わりたい」


父、そして監督ともう一度、甲子園の舞台へ。
エース・藤田が最後の夏に挑む。