放送内容

2013年06月23日(日)放送

山﨑武司 プロ27年目の恩返し

カテゴリー:野球

プロ27年目のシーズンを迎えた44才、山﨑武司
過去2度のホームラン王に輝いた男は、10年ぶりにドラゴンズに復帰した去年、ホームランわずか1本と不本意な1年に終わった。

「進退を賭ける1年」として挑む今シーズン。
ハワイでの自主トレ、沖縄キャンプを経て、開幕1軍を掴みとった山﨑だったが、開幕から7打数で1安打。わずか11日で1軍登録を抹消されてしまう。

「結果が欲しい」という焦りが生んだ空回り…
それでも山﨑は、おととしまで7年間プレーした楽天の本拠地、
仙台でのプレーを夢見て交流戦までの1軍復帰をめざし、バットを振り続ける。

その願い通り、5月14日の交流戦で1軍復帰を果たすと、
日本ハムとの初戦で6回に代打で出場し、同点タイムリー3ベース。
さらに3日後の楽天戦では逆転サヨナラタイムリー。
今シーズンようやくチームに貢献することができた。

6月3日、仙台での交流戦。
温かく迎えてくれる仙台のファンの前で、山﨑も楽しみにしていた対決が実現する。
それが楽天のエース・田中将大との公式戦初対決。

注目の初対戦は2回、山﨑は、田中がキャッチャー嶋のサインに首を振ったことからストレート勝負と読み切り、初球を見事センター前にヒットを放つ。

1対1の同点となった9回、ノーアウト1塁3塁と絶好の場面で迎えた第4打席。
1球目ボールがボールとなり、2球目は149キロのストレート。
フルスイングで空振りした山﨑だが、互いに一歩もひかない対決の行方に緊張感も高まる。

そして3球目…嶋が田中のフォークを取れず、ランナーが進塁。結果、山﨑は敬遠され、この日の対決は終わりを迎えた。

「田中と本当のガチンコ勝負をして、白黒つけたかったけど、グレーに終わっちゃったね(笑)」

交流戦を終え、24試合に出場し、得点圏打率は.364と好調をキープしている山﨑。
44歳になった今なお、支える原動力とは…

「野球が好きだからと言いたいけど、結果を残して山﨑元気だな。やってるなって思われるのが恩返しだと思うから」

いまだ衰えぬモチベーションで戦い続ける大ベテラン。そのシーズンはこれからも続く。