放送内容

2012年12月23日(日)放送

レスリング吉田沙保里「五輪3連覇、そして世界大会13連覇 強さの裏にあったもの」

カテゴリー:野球

8月のロンドン五輪。圧倒的な強さを見せつけ五輪3連覇。さらに9月の世界選手権も制し10連覇。
五輪と世界選手権をあわせて世界大会13連覇を達成し、20例目となる国民栄誉賞を受賞したレスリングの吉田沙保里。

しかし、今回のロンドン五輪は本当に苦しい大会だった。彼女を苦しませていたのが、五輪前の国際大会での敗戦。長年世界から研究し尽くされた吉田のタックルはことごとく相手に返され、4年ぶりの負けを味わった。
「ここで負けていたらロンドンではどうなるのか…」
五輪3連覇という見えない重圧、自分のレスリングスタイルへの迷い。ロンドンを前に世界女王はかつてない苦しみを抱えていた。

吉田はこう振り返る。
「本当に苦しかった。ロンドンに行っても練習パートナーを相手にポイントを奪われるなどコンディションは最悪。ベッドに入っても負けた選手が頭に出てきて眠れなかった…」
そんな苦しむ吉田を救ったのが、幼少の頃からレスリングの指導を受けてきた父・栄勝さんの一言だった。
「小さい時のレスリングを思い出せ。体は絶対に覚えている。自身をもってやれば大丈夫」
その言葉で「いける!」と確信した吉田。父から教わった代名詞のタックルを次々と決めていくと、決勝の舞台でもきっちりタックルでポイントを奪い、見事優勝。そこには自信と強さを取り戻した吉田の姿があった。

前人未到の世界大会13連覇を達成し、次なる目標は、来年の世界選手権での世界大会14連覇への記録の更新。そして2016年リオデジャネイロ五輪での五輪4連覇への大きな期待。更なる強さと記録を追い求め、吉田沙保里は歩き続ける。