放送内容

2012年02月04日(土)放送

中日ドラゴンズ沖縄キャンプ企画 ~それぞれのキャンプイン~

カテゴリー:野球

2月1日。沖縄に球春到来を告げる時がやってきた。
今シーズンから指揮をとる高木守道監督を筆頭に、真新しいユニフォームに身を包んだドラゴンズナイン。
その数、1軍・2軍を合わせ総勢72名。一人一人が様々な想いを抱き、キャンプインを迎えた。
昨シーズン以上の活躍を期待されている者、チームに新たな風を吹き込もうとしている者。
かつての輝きを取り戻し、今シーズンに復活を懸ける者。そして、もう一花咲かせようとドラゴンズへ帰ってきた者。
全てはセ・リーグ3連覇のために。
監督就任一年目の高木監督はキャンプ初日の共同会見でこんな言葉を残した。
「3連覇するぞっていうね、強い気持ちで。我々はもちろんですけれども選手にもしっかり自覚した練習をしていこうと」
高木新体制で挑む、2012年。選手それぞれのキャンプインに迫った。

<投手>
沖縄キャンプの前日、それはまさに電光石火の出来事だった。
メジャーリーガー川上憲伸の電撃的な復帰、4年ぶりにドラゴンズへ戻ってきた。
かつて「竜のエース」と呼ばれた男が結んだ契約は1年。
年俸は3千万円と絶頂期の10分の1以下にも関わらず、古巣を選んだキッカケとは?
「チームメイトとか名古屋の街っていうのがどうしても自分の中でまずは外せないなと。
山本昌さんとか同級生の井端選手が一緒にやろうよっていう感じで言ってくれたのがすごく決め手というかここ(中日)しかないなという気持ちになりました」
迎えたキャンプ2日目。注目のブルペンでは、50球を投げ込みメジャー時代に痛めた右肩の不安を一掃した。
4年ぶりに川上憲伸の代名詞、「憲伸ガッツ」が見られる日はそう遠くない―――――

そしてもう一人。川上の復帰を後押しした大ベテラン・山本昌。
去年はケガもあり、25年間続いた1軍登板は途切れた。今シーズンは進退をかけた戦いとなる。
岩瀬、川上とともに揃って2日目にブルペン入り。完全復活を目指す46歳が、順調なスタートを切った。
「(自主トレで)やってきたことぐらいは投げれていますので、後は座らせてどんどん球数を投げて、フィールディングとかもしっかり出来れば試合形式もいけるんじゃないかなと思いますので、頑張りたいと思います」

<野手>
投手王国・ドラゴンズをずっと支えてきた男。キャッチャー谷繁元信。
キャンプ2日前、自身24度目となる沖縄の地に降り立った。
「まあまだスイッチは入っていないので、初日にスイッチを入れようと思います。
あんまりねえ、早くから張り切るとケガをするので、のんびりいきます」
プロ24年目のキャンプイン。ウォーミングアップを終え、谷繁が向かった先はブルペン。
今年初めてチームメイト(山井大介)の球を受け、感触を確かめる。
午後からはノックやバッティングなど、メニュー通り自分のするべき練習を黙々とこなし、谷繁はキャンプ初日を静かに終えた。
「いいスタートが切れましたか? まああのー普通に出来ました。普通に一日を終われました」

それぞれのキャンプイン、注目のドラフト1位ルーキー高橋周平。
初日のフリーバッティングでは46スイング中、サク越えは6本。
高校通算71本塁打を放ったスラッガーが潜在能力の高さを見せつけた。
さらにこの後、サードの守備で居残り特守を行い、一軍メンバーの中ではもっとも長い8時間の練習で汗を流した高橋周平。
「自分は出来ることをしっかりやって、怪我をしないで(1軍に)残れるところまで残ってやりたいです」

高木監督は言う。
「投手陣も攻撃陣ももっともっと勝つ野球の精度を上げていく。もうこれに尽きると思います」
落合前監督が8年間で積み上げてきた「勝つ野球」
それを継承し、さらに精度を高めていく。
これが出来たとき、ドラゴンズの3連覇は達成されるに違いない。