放送内容

2010年08月07日(土)放送

プレーバック2009高校野球 中京大中京の全国制覇

カテゴリー:野球

約1年前の2009年8月24日、中京大中京が43年ぶり7度目の全国制覇を成し遂げた。当時の中心選手だった河合完治(法政大)と堂林翔太(広島カープ)が改めてあの日のことを語った。


中京大中京が6点リードで迎えた9回、堂林がマウンドにいた。試合中盤でピンチを迎え、リリーフを仰いだが、最終9回に再登板を志願した。簡単に2アウトまで入ったものの、次のバッターにフォアボールを与えてしまう。


堂林「僕1人だけかもしれないが、何か違う感じがしました。このままでは終わらないような」

6点差でしかも2アウトだったにもかかわらず堂林はある種の違和感を覚えていた。すると次のバッターに2ベースヒットを打たれ10対5.続くバッターには3ベースを許し10対6.


なかなかあと一人が打ち取れない。


河合「鳥肌は立ちますよ。打たれる度に鳥肌が立ちますよ。あれだけヒット打つのは難しいと思います。で、それが全部ヒットになるし、どんどんホームベース踏まれてくし、あれは異様な雰囲気でした。」


堂林は2点を取られたところで降板しライトに回った。志願マウンドだったにもかかわらず抑えられなかったことに大きなショックを受けていた。


堂林「頭の中が真っ白になって、自分はライトを守っていたんですけど、球場の外で試合を見ている感覚でした」


10対9。点差はわずかに1点。
最後は強烈な打球がサード河合のグラブに納まった。


6点差で2アウトランナー無しの状況から1点差まで追い上げられた。最後にもう一度あの9回をやってみたいかと二人に聞いてみた。
「もういいです(笑)」
2人とも笑いながら本気で拒否していた。