MADE IN FICTION

こんなモノがあったらいいな・・・ そんな空想を実現させる番組「MADE IN FICTION」 9月11日(金)深夜0:26~OA

「MADE IN FICTION用語集」(番組スタッフによる用語解説メモ)

※番組中のテロップで「Let's read more onthe web」の表示をつけた用語を中心に、番組スタッフがこの番組を制作するにあたりリサーチした取材メモをもとに解説するコーナーです。

メイカーの愛読書「MAKE:」シリーズを刊行するオライリー・ジャパンが主催する メイカームーブメントのお祭り。
アマチュアから企業まで自分で作った作品や最新の技術を発表し交流する場となっている。
日本では毎年東京で開催されており、海外ではカリフォルニア、 ニューヨーク、デトロイト、ニューカッスル(イギリス)、 ローマ、深圳(中国)などで開催されている。
ちなみに、岐阜県大垣市でもこれらの大都市に名を連ねる形で 2年に1回「Mini Maker Faire」がソフトピアジャパンで開催されている。

参考:メイカームーブメントとは?
25年前、PCとプリンタが一般に普及し世界が大きく変わったように、 今インターネットと3Dプリンターやデジタルな工作機械が普及することで これまで企業しかできなかった、「モノの製作と流通」が 無数の個人の手によって行われるようになる現象。
US版『WIRED』編集長クリス・アンダーソンが 著書『MAKERS―21世紀の産業革命が始まる』(2012年)で 紹介し広く知られるようになった。
広義では、日曜大工やハンドメイドアクセサリーの製作など デジタルな工作機械を使っていなくても「モノを作って楽しむ」こと 全般に使われることもある。
当番組も、「MADE IN FICTION」=「空想の世界で生まれたプロダクト」 という名前の通りアイデアを形にする様々な道具だけでなく それを個人が流通させるためのサービスまで紹介することで 今世界で広がりつつあるメイカームーブメントを楽しく紹介していきたい。

岐阜県が大垣市に整備した先進情報産業団地
全国から140社を超えるIT企業が集う日本版シリコンバレー
今回紹介できなかったがユニークな技術を持った多くのベンチャーが入居している。
約22㎡の1ルームの中で、将来のスティーブジョブスになることを 夢見る若者が日夜努力している現代版「トキワ荘」のような雰囲気もある。

メディアアート界では世界的に注目される学術機関。
大学院大学という、修士課程のみの学校で、 少数精鋭で先進的な研究が行われている。
IAMASの卒業生が起業し、ソフトピアジャパンに入居して力を蓄え 近隣や東京に進出する成功例も出始めている。

QRコードを使わなくても画像をマーカーとして認識することができる AR(Augmented Reality:拡張現実)アプリ。
ARというとQRコードを読み取る形のものが多かったが このアプリはあらかじめ登録した図形をスマートフォンやタブレットの カメラが認識することで、その図形がマーカーとなって画面にオブジェクトが出現する。
その図形が認識されればよいので、 番組内で登場する「真珠の耳飾りの少女」のような 既にこの世の中に複製が多数存在するものをマーカーにすれば それが美術館にある本物でもPCの画像検索で表示されたものでも 自宅にある本の挿絵でも、オブジェクトを出現させることができるのが大きな特徴。

3Dプリンターやレーザーカッターなどを備えた誰でも自由に利用できる開かれた工房
最初に講習を受け、時間制で利用するシステムが多い。現在世界中で増えつつある。
同じような意味の言葉として「ファブラボ」という名称で紹介されることも多いが、 こちらはFab Foundationという機関により「ファブラボの名称を利用するための条件」 が提唱されているので今回はより一般的に使用できる「メイカーズスペース」という 名前で紹介した。
この「ファブラボ」は2002年にMIT(マサチューセッツ工科大学)のニール・ガーシェンフェルド教授が『ものづくり革命 パーソナル・ファブリケーションの夜明け』で紹介して以来世界的に広がりつつあり、2011年4月時点で、少なくとも世界20カ国以上50か所以上にファブラボが存在しているといわれる。 日本では2011年に「ファブラボ鎌倉」と「ファブラボつくば」がオープンし、カフェと合体したファブカフェも登場するなど このようなメイカーズスペースは今後も全国的に広がる兆しを見せている。
今回利用した施設 Fab-core(ファブコア)http://fabcore.tumblr.com

佐藤さんが経営するこちらの会社は、ベンチャー企業やプロジェクトから依頼を受け(あるいは自らその開発チームの一員となり)コンピューターを組み込んだハードウェアの試作品を製作するプロフェッショナル。最近では地元の伝統産業「枡」の老舗メーカーと一緒に 枡を使ったデバイス「光枡」を共同開発し、クラウドファンディング「Makuake」で資金調達を目指すなど、昔からのモノづくりの新たな可能性を広げるような活動もしている。

参考:クラウドファンディングとプロトタイピング
多くのベンチャー企業や起業を目指す若者にとって、クラウドファンディングは資金調達のために非常に有効な手段として広まりつつあるが、クラウドファンディングにエントリーするために「試作品」を提示しないといけない場合もあり、この「試作品作り(プロトタイピング)」の段階で苦労する場合も多いという。
佐藤さんのような試作品作りをサポートする存在と、簡単に試作品を作れる「3Dプリンタ」などを備えた「メイカーズスペース」のような施設が、多くのベンチャーを育てるソフトピアジャパンの生態系において重要な役割を果たしていると思われる。

初心者でも簡単に扱えるマイコンボード。
2005年にイタリアで開発プロジェクトがスタートし
利便性が高く安価なため世界中で広まった。

現在Arduinoを手軽に始められる専用キットも発売されている。
参考 「 Arduinoをはじめようキット」
(販売:Arduino正規代理店SwitchScience HPhttps://www.switch-science.com/)

参考:Arduino IDE
Arduinoのプログラミングをするためのアプリ。
これまでのプログラミング言語より格段に簡単にプログラミングを行うことができ リファレンスも充実している。
→G・P・S(グレートピヨピヨスイスイ)ソース公開予定(しばらくお待ち下さい)

AutoCADで有名なAutodesk社からリリースされている
iPad用の3Dモデリングアプリ。非営利目的なら無料で利用できる。
3Dプリンターが徐々に普及しつつあるが一番のハードルは 「3Dデータを作らなければならない」というところにある。
このアプリは、あらかじめ用意された複数の型をもとに 彫刻や粘土細工をするように直感的に3Dデータを作ることができる。

一般的な紙に印刷するプリンターに対して、3Dデータを元に 立体的な物を造形する機器。2013年の夏頃から大手量販店でも10万円台の 家庭用3Dプリンターが発売され徐々に普及しつつある。

紫外線を当てると硬くなる樹脂のこと。UVライトに5〜10分当てると 透明に固まるので誰でも簡単に可愛いアクセサリーを作成できる。
現在、大手ホームセンターなどで専門コーナーができたり専門の書籍が発行されるなど 女性を中心にUVレジンを使ったアクセサリー作りが密かなブームとなっている

大げさに言うと「紙に描いた絵が本物になる」とも言えるまさに夢の道具。
3Dプリンターと仕組みは似ており、熱で溶かされた樹脂がペン先から出てきて 空気に触れて固まるという仕組み。
番組で梨衣名が操作しているように樹脂を出力しながら ゆっくりとペンを上方に持ち上げれば「空間に描く」ような感覚も味わえる。

PhotoshopやIllustratorで有名なアドビ システムズが販売している映像加工ソフト。
テレビ番組やCM、映画などの映像加工やCG作成に幅広く利用されており、 高度なモーショングラフィックスも簡単に作成することができる。
発売は1993年と意外にも歴史は古く、20年以上前から発売されている有名なソフトだが 自分が描いた絵に動きをつけるという「空想を具現化する」ことを可能にする 代表的な夢の道具である。

パソコンやスマートフォンから自分の作品を登録するだけで 誰でも簡単に自分のお店を持ててしまうサービス。
様々なジャンルの作家が作ったハンドメイド作品を閲覧・購入できる。

この番組はトライアル企画のため、第2弾があるかどうかは未定ですが、 今後第2弾を制作する場合に参考にさせていただくため、番組へのご意見ご感想、また「こんな技術があるので是非使って欲しい!」「昔開発した技術だがこれを使って何か作って欲しい」「こんなユニークなモノづくりのコミュニティがある!」といった情報を募集しております。
(第2弾制作の可能性が出てきた場合にこちらからご連絡させて頂く可能性がございます)