2019年12月6日(金) 25:34~26:34
 
不自由アート~閉ざされた芸術展~
 

国内最大級の国際芸術祭「あいちトリエンナーレ」は、開幕直後から波乱の展開を見せた。企画の一つ「表現の不自由展・その後」。公立美術館などで規制を受けた作品を集めた展覧会だったが、「慰安婦」を象徴する少女像や、昭和天皇の肖像などをコラージュした作品が燃える映像などに抗議が殺到。名古屋市の河村たかし市長が「心を踏みにじられた」と展示中止を要求するなど、政治家らの発言も相次いだ。「ガソリン携行缶を持ってお邪魔する」という京都アニメーション放火殺人事件を連想させるファクスまで送りつけられ、主催者である愛知県の大村秀章知事は開幕から3日で「不自由展」の中止を決めた。

中止判断に対して参加していた海外作家らは「検閲だ」として反発。展示内容の変更や中止が相次ぐなど、異例の事態に陥った。会期は75日間。展示への賛否が渦巻く中、不自由展の実行委員会や日本のアーティストたちは再開させるため試行錯誤を重ねていた。再開方針が決まっても、県側と実行委員会との再開条件はなかなか折り合いがつかない。一方で文化庁は、一旦は決まっていたトリエンナーレへの補助金交付を撤回。不交付とした。

芸術の世界で「自主規制」が広がりつつあると危惧するアーティストたち。「不自由展」の展示中止と、その後の展開は何を意味するのか。日本における「表現の自由」の現状を伝える。