佐藤 裕二

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ニュースの時間

愛知初の裁判員裁判

雨の中、傍聴券を求めて400人以上が列を作った

その変化は、予想を超えていました。
これまでのものとは全く違っていました。
10月6日から始まった、
名古屋地方裁判所で初めての裁判員裁判。
名古屋市中区の傷害致死事件の裁判です。

弁護側の冒頭陳述は、裁判員への問いかけから始まりました。
弁護側の席から立ち上がり、裁判員の前に進み出て、
「皆さんは、首を絞められた経験をおもちでしょうか?恐らくないと思います。
 ここにいる○○君(被告人)も初めてで、一時の感情を抑え切れませんでした」。
メモも持たずに、穏やかにゆっくりと、語りかけました。
「罪を償うとはどういうことか、考えていただきたいと思います」とも。

検察側は、証拠として提出した、被害者の顔のケガを写した写真を
法廷内の大画面に映し出しました。
気になった部分もありました。
検察側の主張の中。
「被告人は、フラフラになった被害者の顔を殴り、被害者は仰向けに倒れ無抵抗でした。
 ところが、
 被告人は力任せに顔を多数回蹴り・・・」
接続詞です。
「また」でも「そして」でも「さらに」でもなく「ところが」。
この言葉を選択したのには
被告人の残虐さ表そうという検察側の意図があったのでしょうか。

私達市民が参加する裁判員裁判。
あらためて、
私達が悩み考える裁判に変わったんだと
感じました。