佐藤 裕二

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ニュースの時間

緊急地震速報

メ~テレに設置されている緊急地震速報の端末

「緊急地震速報」をご存知でしょうか?
地震の発生を、数秒から数十秒前に広く知らせることが出来るというものです。

なまずや動物の大移動などに頼った「予知」ではなくあくまで速報。
「超速報」といった方が良いかもしれません。

どうしてそんなことができるのか?

地震には2つの波があります。
一つは、揺れは小さく地中を進むスピードの速いP波。もう一つはスピードは遅いが揺れの大きいS波。
地震発生直後にスピードの速いP波をキャッチし予想震度を自動計算。大きな揺れであるS波が到達する前に発表することが出来れば、地震の被害を小さくすることが出来ます。

例えば、太平洋沖で地震が発生したとして、そのP波を捉え計算し「10秒後に名古屋に震度6弱の地震」と予想震度を発表できるというわけです。
10秒あれば出来ることがあります。
机の下にもぐる、火を消す、子どもに覆いかぶさる。
多くの命が助かります。

テスト画面 「名古屋に予想震度2のゆれが到達するまで12秒」

実はこの緊急地震速報、企業などは既に導入しています。
例えば鉄道会社や工場、病院など。
メ~テレも、地震情報を皆さまにお伝えする体制をいち早く整えることができるよう、緊急地震速報を導入しています。

そして、来月からはテレビなどを通じて皆さんに伝える「本運用」が始まります。
つまり、テレビでドラマやスポーツ中継を見ていると、「愛知 岐阜 三重 強い揺れ」などと表示されるというわけです。
想像してみ下さい。その時あなたはどうするでしょうか?パニックにならないとは限りません。
落ち着いて行動することが何よりも大切です。

東海地震が、今後30年以内に発生する確率は86%。これは「明日来てもおかしくない」数字だと言われます。

「その時」に備えましょう。