研究コーナー

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体操 黒田真由

2008/05/17放送

2004年アテネオリンピック。
団体で28年振りの金メダルを獲得し世界の頂点に帰り咲いた体操男子。

過去をひも解けば、体操男子は1960年ローマ大会から5大会連続で団体でのオリンピック金メダルを獲得している。

しかし、女子は東京オリンピック団体の銅メダルからメダルの獲得はなく
オリンピック出場も団体では1996年のアトランタ大会を最後に遠ざかっている。

そんな低迷する体操女子だが、去年ドイツで行われた世界選手権、
北京オリンピック出場権のかかったこの大会で、 3大会、12年ぶりとなる
団体でのオリンピック出場権を獲得したのだ。

この大会で女子日本代表チームをオリンピックへと導いた一人が、
中京大学2年 黒田真由である。

名古屋で生まれ物心ついた頃から、バレエを習うももっと体を動かしたいと、5歳から体操をはじめる。 生まれ持った体のしなやかさと、バレエで培った姿勢の良さで、めきめきと頭角を現し16歳で初めて日本代表に選出された。

以来、黒田は日本体操女子の中心選手として、世界大会で入賞するなど活躍を続けている。 中でも黒田が得意とする種目が「段違い平行棒」世界でも互角に戦える実力を持っている。

女子団体のオリンピック出場権獲得といっても国内での代表選考会で選ばれなければ北京へ行くことは出来ない。
もちろん世界選手権メンバーだった黒田も例外ではない。

代表選考は2日間の2次選考会で24人に絞られ、さらに最終選考会の2日間で決める。 総合ポイントの上位5人と種目別ポイントによる選考1人、6人だけが日本代表のジャージを着れるのだ。

大きなミスが許されない緊張感の中で平均台は2日間ともに15点台をマーク。
得意の段違い平行棒でも最高のパフォーマンスを見せ、
黒田は総合7位で最終選考会へコマを進めた。

そして迎えた最終選考会。
泣いても笑ってもこの2日間ですべてが決まる。

初日、黒田真由、得意の段違い平行棒で会心の演技、
参加24人中最高の15、650をたたき出した。

2日目も、黒田はこれまでどおりの演技を確実にこなしていく。
華麗に、そしてしなやかにまさに貫禄の演技。

そしてついに北京オリンピック代表6人が決定。
黒田は種目別ポイント選考で代表に選出された。


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