アスリートドキュメント
スポーツの素晴らしさは夢に向かって挑戦しつづけるアスリートの素晴らしさ 密着取材でアスリートの真実の姿を描き出します
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中日ドラゴンズ・立浪和義

2005/05/28放送

~「真実」~

2005年5月19日。プロ野球史にまた新たな記録が刻み込まれた。
ドラゴンズのチームリーダー立浪和義が通算450本目の二塁打を放ち 歴代1位、日本一となったのだ。
常に輝きを放ち続ける立浪を支えているものとは・・・。

今年の春のキャンプ。
立浪はひとり、室内練習場で自分で考えたメニューを 黙々とこなしていた。18年目のシーズンへの準備。

1988年。ドラフト1位で入団。 開幕戦からスタメンで出場すると、3打席目にはプロ入り初ヒットとなる ツーベースを放つ。これが大記録への第一歩。
この年立浪は攻守にその非凡さを見せつけ新人王を獲得。プロ3年目には早くも自身初の3割を記録するなどチームになくてはならない存在となった。
そして2003年7月5日東京ドームでのジャイアンツ戦。
立浪にとって忘れられないヒット。
史上30人目の2000本安打を達成。
「野球の申し子」「天才」常に輝いて見える立浪の野球人生。
だが実はいつも苦しみと戦っていた。

「ずっとしんどいですね。いつも結果や数字に追われてますから・・・」

チームの中心であるが故の大きなプレッシャー。それでも立浪は期待に応え続けてきた。 そこには立浪が築き上げてきたバッティングの極意があった。

「基本はやっぱりタイミングをしっかりとって、ボールを自分のポイントまで引きつけて打つ」

誰もが実現したい理想のバッティングを立浪はスローボールを使った独特の練習法で 現実のものとしてきた。
結果や数字を出すために常に自らを高める。これこそが立浪が輝き続ける理由なのだ。

プロ18年目にして手にした日本一の称号。
だが早くも新しい記録をその視界に捉えている。
高木守道さんが持つ2274本という球団最多安打記録まであとわずか。

「もちろん一番になれることは全部なりたいんで・・・」

立浪はこれからも輝き続ける。
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