アスリートドキュメント
スポーツの素晴らしさは夢に向かって挑戦しつづけるアスリートの素晴らしさ 密着取材でアスリートの真実の姿を描き出します
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寺尾悟

2005/03/19放送

4回目のオリンピックを目指す男・ショートトラック日本代表の寺尾悟。
高校生の時に出場したリレハンメルオリンピックから長野を経てソルトレイクオリンピックにも出場。
さらに500Mでは決勝に進んだ。結果5位入賞に終わった寺尾、その目からは涙がこぼれた。
この涙は悔しさではなく、完全燃焼の証だった。

その後、競技を続けるものの、次のトリノオリンピックを目指すかを決めかねていた。
自分の年齢を考えると『引退』も頭をよぎる・・・・

そんな時、事件がおこる。2004年2月の全日本選手権。
寺尾はコーナーでつまづき転倒、壁に打ち付けられたとき、もう一人の転倒した選手と接触した右手首の腱を切る全治7ヶ月の大怪我となった。

病院での生活が続く毎日・・・『なぜ転んだのか???』
改めて自分のフォームとむきあった。
そして導き出したのがフォーム改良へのトライだった。
より速く、より正確な滑りができる可能性を感じ、一大決心をした。

日本を引っ張り続けた大ベテランの挑戦・・・・
染み付いたフォームはなかなか修正できない、葛藤が続いた。
それでも挑み続けたのは、やはりトリノがあったから。
寺尾は4回目の夢舞台への挑戦を決意した。

2005年、まだフォームは固まっていない。
しかし、国体で3種目を制すると、ワールドカップで表彰台。
そして全日本選手権では3年ぶりの総合優勝を果たした。

『余裕がありながら、それでいてこれが最後かもしれないと思い競技と向き合っている。
だから今、充実しています』

もう29歳
経験と自信をひっさげ、トリノではメダルを狙う。
次回予告
バスケットボール・アイシンシーホースの天才PG・佐古賢一に密着!!佐古がインタビュー中に涙した理由とは?
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