アスリートドキュメント
スポーツの素晴らしさは夢に向かって挑戦しつづけるアスリートの素晴らしさ 密着取材でアスリートの真実の姿を描き出します
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中日ドラゴンズ・朝倉健太

2005/03/12放送

~強気~

去年12球団一といわれる投手力を中心とした「守りの野球」で5年ぶりにセ・リーグを制した中日ドラゴンズ。就任2年目となる落合監督は今シーズンもそのスタイルを変えるつもりはない。
他球団とは比べものにならないハイレベルな一軍枠争い。
そんな中、エース川上 ベテラン山本昌につぐ先発の座を狙う男がいる。
プロ入り6年目を迎える朝倉健太である。
3年前、独特の「すり足投法」で大ブレイク。11勝を挙げ一躍ローテーション投手となった。
ところが肘を故障し手術を受けるなど、それからの2年間で朝倉が挙げた白星の数はわずかに4。
投球フォームがしっくりいかず何度も改造するなど苦悩の日々を送った。
しかし去年、森投手チーフコーチとともに足を高く上げるオーソドックスなフォームに改造。
この春の沖縄キャンプでは一日300球をこす投げ込みをするなどフォーム固めに全力を注いだ。
そんな中迎えたオープン戦初登板。朝倉は強打を誇るソフトバンク打線を相手に3イニングスを1失点。新しいフォームで結果を出した。周りは新フォームがよかったという。
だが朝倉はフォームのせいだけで結果を残したとは思っていなかった。
「型も大事だけど中身も大事」
朝倉は見た目でわかるフォーム(型)だけでなく中身が重要だというのだ。
では朝倉が言う「中身」とはいったい何なのだろうか。
「怪我などでもう野球をやりたくないと思ったこともあるけど、そこを乗り切ったからこれからは簡単なことではへこんだりしない。自分の気持ちが強くなったなと感じます。」
朝倉を今支えているものは「強気」という気持ち。
「僕は絶対に開幕ローテーションに入ります。昔の弱気な自分じゃないように強気の発言をどんどんしていこうと思います。」
今シーズン、朝倉健太は「強気」を前面に押し出し再び一軍の舞台で輝くつもりだ。
次回予告
ショートトラック日本代表の寺尾悟。
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