アスリートドキュメント

スポーツの素晴らしさは夢に向かって挑戦し続けるアスリートの素晴らしさ。密着取材でアスリートの真実の姿を描き出します。

178

ドラゴンズ 川井雄太

2009/12/5放送

~来シーズンへの決意~

秋季練習も終わり閑散とするナゴヤ球場で1人黙々と走り込む川井雄太。
「やっと(一軍の)舞台に立てたので、(今年だけで)終わりたくない」
今シーズン結果を残したにも関わらず、オフを返上してトレーニングに励む。
来シーズンさらなる飛躍へ…

7月12日の広島戦。
川井は待望のプロ初完封勝利を挙げる。
そして、7月30日の巨人戦では球団創設から74年の歴史のなかで、史上初めてとなる11連勝をマークする。

プロ4年間でわずか1勝の川井だったが、今シーズンは先発ローテーションの一角としてチームを支えた。

しかし、8月6日の阪神戦では13安打の猛攻を浴び6回9失点。今シーズン初黒星を喫した。さらにこのあと、悪い流れを断ち切ることが出来ず悪夢の5連敗。再び白星を挙げることの出来ないまま、シーズンを終えた。

「後半に勝てなかったというのは一番悔い残ります。下半身が本当に後半は疲れているという部分に気づきましたので。秋のキャンプから下半身を主に鍛えていくという意識でやっています」

「下半身強化」をテーマに挙げた川井。

終盤、疲れにより納得のいくピッチングが出来なかった。シーズン通してしっかり投げきれる体力づくりを課題に上げ、精力的に走り込む。さらに、下半身を鍛えるもうひとつの理由。それは下半身を使って投げることで、ボールに力が伝わりやすくなる。試行錯誤を重ね、徐々に手応えをつかみつつある。

そして、手応えを掴んだからこそ抱く想い…

「ライバルではチェンとか、僕より若手がけっこういますので。彼らについていくではないですけど、逆に引っ張っていけるような選手にもなりたいです。どんどんライバル心を持ってやっていきたいと思いますし、対抗していきたいと思います」

今シーズン結果を残し、さらに今手応えを掴んでいるからこそ出た言葉だった。

「やっと(一軍の)舞台に立てたので、(今年だけで)終わりたくない。来年も、ひとつ上に行きたいという気持ちもありますし。本当に1からやり直して、チームのために勝ちたいのでやっている」

ようやく掴んだ一軍での結果。
来シーズンさらなる飛躍を遂げるため、川井は走り続ける。


バックナンバー