リコール事務局長「逮捕される立場にあると認識」 不正署名、バイト女性は憤り「利用された」

2021年4月13日 08:00

 愛知県の大村知事のリコールを巡る不正署名事件。佐賀県で署名書き写しのアルバイトをした女性がメ~テレの取材に語ったその実態とは。

 佐賀市の20代の女性。

 無料通信アプリで友人と次のようなのやりとりをしていました。

 『署名のリストをちゃんとした用紙にひたすらうつすってやつ。しかも大量に人雇っとる。今日だけでも人数かるく100人はおりそう』
 『そがんおるとね』

 「『ただ書き写すだけのバイト』という記載だったので、疲れるだろうけど時給が900円か950円ぐらいだったので佐賀でこの値段は高いから行こうと思って」(女性)

 

大村知事のリコール署名活動(2020年8月)

署名書き写しのバイトに参加した女性が語る実態

 2019年に開かれた「あいちトリエンナーレ」を発端にした愛知県の大村知事に対するリコール署名運動。

 県の選挙管理委員会に届けられた43万5000人分の署名のうち、8割が無効。

 その多くは、同じ人が複数署名するなど「不正」が疑われるものでした。

 さらに、佐賀市内でアルバイトを動員して、大量の署名が偽造された疑惑も浮上。

 女性は2020年10月26日、署名を書き写すアルバイトをしたといます。

 「書き写したのは全部で多くても160~170人ぐらい」(女性)

 女性によると、参加者は若い人から中年の人まで幅広く、100人ほどはいたといいます。

 

女性が描いた会場のイラスト

女性が感じた違和感「署名をするのになんで人を使うんだろう」

 会場の中の様子をイラストに描いてもらいました。

 「ここに事務員の人たちが大勢いる感じ。10人以上はいたかと、運営側だけで。結構、こう長いテーブルが置いてある感じ。携帯も席には持ち込まないっていう話だったので。私はここら辺でやっていました」(女性)

 アルバイトに対して、どんな指示が出されていたのでしょうか。

 「『リストにある名前を、ひたすらこの紙に書き写してください』『同じ名前が2個あったり、住所が複数あったりとか、そういうのがあるけど気にしないでリスト通り書き写してください』っていうのがあって、そこからは丸投げ状態ですね。どういう内容のものなのかとか、なぜこういうことをするのかという趣旨説明は全くなくて」(女性)

 女性は作業の内容に「違和感」を覚えていました。

 「怪しいというよりは不思議。署名をするのになんで人を使うんだろうって。こういうのって人が直接書く、街頭で書くイメージだったから…」(女性)

 

「知識がないことを利用された」と女性

明らかになった不正署名事件に「知識がないことを利用された感覚」

 その後、不正署名事件が明らかになりました。

 「どこまでが責任を追うんだろうって。知識がないことを利用された感覚になっていて、単純に悪いことに人を巻き込んだことに腹が立つ気持ちがありますし…わざわざ佐賀県を選んでさせたことに対して気持ち悪いというか、引っかかる」(女性)

 関係者によりますと、この名簿書き写し作業は、リコール運動の事務局が名古屋の広告関連会社に475万円で発注したとみられています。

 発注書には、田中孝博事務局長のサインと印鑑が押されていたということです。

 

田中孝博 事務局長

事務局長「逮捕される立場にあるという認識に立たなくてはいけない」

 メ~テレは先週、田中事務局長を改めて取材。

 これまで、不正署名への関与を一貫して否定していました。

 「弁護士に一任しているので回答を控えたい」(田中孝博 事務局長)

 コメントを控えた一方、佐賀のアルバイトについて言及。

 「無効署名に関わった人に対して。常に言っているのは心苦しいに尽きます。募集があっても、やらなければ、このようなことはなかったんじゃないですか」(田中孝博 事務局長)

 「田中孝博、真っ黒けという状況じゃないですか。不正な署名だったり、偽装だったりというものも見抜けずに提出して、逮捕される立場にあるという認識に立たなくてはいけないのではないかな」(田中孝博 事務局長)

 警察は、愛知県内の選管に提出された署名簿を押収し、慎重に捜査を進めています。

(4月12日 15:40~放送 メ~テレ『アップ!』より)

 

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