日本製ワクチンの製造工場に潜入 3月末に1000万人分の製造能力を目指す 岐阜

2021年1月29日 13:55

 日本でも接種が待たれる新型コロナのワクチン。実は、岐阜県で「国産ワクチン」の準備が進んでいます。世界最大級の生産設備はどうなっているのか、取材しました。

 岐阜県池田町に、世界に誇る巨大な設備があります。

 そこでは、国産ワクチン製造の準備が着々と進められていました。

 「世界最大級2万1000リットルの培養槽がある部屋です。世界中が大変な状況の中で、助けになるひとつの役割を任されることは、非常に重要な使命であると思っています」(UNIGEN 戦略渉外部 福岡真マネージャー)

 

「新型コロナ」ワクチン接種 想定スケジュール(厚生労働省による)

ワクチン接種、いつからできる?

「 できる限り、2月下旬から医療従事者を対象にワクチンの接種を始めていきたい」(ワクチン接種担当の河野太郎行革担当大臣 25日)

 政府は、新型コロナのワクチン接種に向けてアメリカのファイザー社など海外の企業と、供給契約を締結。

 医療従事者から接種をはじめ、高齢者や基礎疾患がある人、高齢者施設の従事者、そして、それ以外の人の順で行う方針です。

 

提供:塩野義製薬

「国産ワクチン」開発、進捗は?

 「国産ワクチン」の開発は、どこまで進んでいるのでしょうか。

 「すでに臨床試験に入っていまして1~2段階目の間くらい。1段階目で安全性を確認、2段階目で効果を確認、3段階目で大規模な臨床試験を行います」(塩野義製薬 医薬研究部 木山竜一 本部長)

 製薬大手の「塩野義製薬」は2020年4月、新型コロナワクチンの開発に乗り出し、2020年12月、国の承認を目指して「臨床試験」を始めました。

 

原薬製造工場「UNIGEN」(岐阜県池田町)

「国産ワクチン」、生産拠点は岐阜

 その生産の拠点として選んだ工場が、岐阜県池田町にあります。

 もともとこの工場では、海外向けの「インフルエンザ」のワクチンを製造していますが、新型コロナのワクチンを製造するための設備を、今、急ピッチで増設しています。

 

世界最大級の培養タンク

世界最大級の培養タンクでワクチンを製造

 年間1000万人分のワクチンを作ることができる、この製造ライン。

 そこには“世界最大級”のものがあります。
 
 世界最大級、容量2万1000リットルの培養タンクです。
 
 上のフロアにも突き抜けるほどの大きさです。

 

塩野義製薬のワクチン(イメージ図)

昆虫を使う?ワクチンの作り方

 この培養タンクでは、コロナウイルスの遺伝子情報から作った人体に影響のない別の物質と昆虫の細胞をあわせて、ワクチンのもととなるたんぱく質が作られます。

 このたんぱく質を体内に入れると、コロナウイルスからからだを守る「抗体」ができるという仕組みです。

 「すでにインフルエンザワクチンで実績があり、製造に関する安全性、有効性の確認がとれています」(塩野義製薬 医薬研究部 木山竜一 本部長)

 アメリカ・ファイザー社の新型コロナワクチンはマイナス75℃前後で輸送・保管する必要がありますが、塩野義製薬のワクチンは、2℃から8℃の「冷蔵」で保管することができます。

 

UNIGEN戦略渉外部 福岡真 マネージャー

製造ラインは今後も増設

 そして、今後、現在工事中の製造ラインに加えて、来年度にはさらに駐車場のスペースに新しい棟を建ててラインを増やす計画です。

 「2021年の3月末に1000万人分の製造可能な設備を完成させる予定で、今、工事が進んでいます。2021年の12月、今年の年末に3000万人分の設備を完成させたいと思います」(塩野義製薬 医薬研究部 木山竜一 本部長)

(1月29日 15:40~放送 メ~テレ『アップ!』より)

 

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