東海道新幹線60年の歴史で初めてペットをケージから出して乗車できる「わんわんエクスプレス」運行 

2025年3月10日 17:23
東海道新幹線の車内。かわいい「わんちゃん」たちが座っています。愛犬をケージから出して一緒に旅行できる「わんわんエクスプレス」が9日運行されました。
 9日夕方の東京駅。愛犬と一緒に集まった飼い主たちが、続々と新幹線に乗り込みました。

 本来はケージから出せませんが、JR東海は、東海道新幹線で愛犬をケージから出して一緒に旅行ができるプラン、その名も「わんわんエクスプレス」を企画。

 東京から新大阪までの約2時間半「のぞみ」16号車限定で、試験的に運行されました。

 途中の駅に停車中の時間を除いて、愛犬をケージから出して一緒に旅行を楽しむことができます。

 参加した飼い主からは「ケージなしでこの子を乗せてあげたいと思い、見つけた瞬間予約しました」「のびのびできてすごくいい」「最高です」「もっとこういう車両が増えてどんどん広がったら嬉しい」などと好評の声が。
 

わんわんエクスプレスの打合せの様子(東京都内)

東海道新幹線60年の歴史で初の試み
 2月中旬。JR東海のオフィスでは担当チームの打合せが、大詰めを迎えていました。

「(新幹線の)ドアが開くタイミング、駅に着くタイミングでは基本的にケージにしまってもらう」(JR東海営業本部 山崎菜朋子さん)

 東海道新幹線60年の歴史で、ペットをケージから出すのは今回が初めて。

 「わんちゃんが飛び出さない対策」など貸し切り車両以外の一般の乗客に迷惑をかけないことは最大のミッションです。

 動物が苦手な人やアレルギーを持つ人からは不安の声も寄せられたといいます。

「通常の清掃は空気中に舞った毛のアレルギーは除去できないと思うので、特殊な空気清浄機を入れたら何時間でどれぐらいの数値ならアレルギーを持っている持っていないにかかわらず快適に過ごせるかも含めて検証したい」(山崎さん)

 さらに「わんわんエクスプレス」企画を提案した東京・銀座のペットサロンでも綿密な打ち合わせが。

「実際に見て、この柵の高さなら問題ないと『ソプラ銀座』さんから頂くことで、私たちも安心してこの高さなら逃げ出さないと確かめられるので、本当にわんちゃんがいる所で柵の検証ができてよかった」(山崎さん)
 

帽子や記念グッズ

愛犬のための記念グッズも
 参加者に楽しい思い出を作ってもらおうと、愛犬のために帽子や記念グッズを用意。

 あの大谷翔平選手も愛用しているという防水機能を備えたシートの準備にも余念がありません。

 「わんわんエクスプレス」には、ペットとの旅をより楽しんでほしいという思いが込められています。

「欧米のようにペットとどこでも本当の家族のように行ける公共機関ができれば日本も暮らしやすくなるよねと」(「わんわんエクスプレス」を提案したソプラ銀座 須田哲崇CEO)
 

「わんわんエクスプレス」の様子

愛犬家からの声で実現
 2022年からスタートした、新幹線を1両貸し切れるサービス。

 これまでにはプロレスや人気声優のトークショーなどを楽しめるイベントが開かれ、人気を集めました。

 そして愛犬家からの声に応えて実現した「わんわんエクスプレス」。

「みなさんが希望する環境に、少しでも自分たちが努力して近づけるのであれば、いろんな人に快適に『この新幹線乗ってよかった』と思ってもらえる空間づくりできていければと思っているので、ペットを(ケージから)出すというのも、その1歩だと思っている」(山崎さん)
 

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