高架9割以上で雪が弱点「名古屋高速道路」最強寒波に備え 氷を解かす"ひみつ道具"を導入

2025年2月4日 19:17
名古屋高速、凍結対策の切り札。列島を覆う"最強寒波"の影響は名古屋市内にも。雪警戒を強める名古屋高速が、新たに採り入れた"ひみつ道具"とは――
 「名古屋市港区、名古屋高速の船見基地に来ています。今夜予想される雪への対応として、車両準備が進んでいます」(上坂嵩アナウンサー)

 名古屋高速では、寒波による路面凍結を防ごうと、凍結防止剤を事前に撒く作業などを最大130人態勢で行う予定です。 

 Q.路面にまいたものは
 「『凍結防止剤』といって、正確には『塩化ナトリウム』いわゆる塩をまいています。気温が下がる予報が出ているときとか、路面凍結が想定される場合は、先にまいて凍結を防止するという効果があります」(名古屋高速道路公社 メンテナンス事業部工事課 山田忍 担当課長)

 Q.事前に散布することでどれくらい凍りにくくなる
 「一般的には、だいたい0℃で凍ると思うが、凍結防止剤をまくと-20℃ぐらいまで効果があります」(山田担当課長)
 

ほとんどが一般道路などの上につくられた高架の名古屋高速

名古屋高速は高架道路=雪に弱い
 雪が積もるようになると、液体状の融雪剤を散布する車両や、除雪車の出番となります。

 総延長81.2kmの名古屋高速には「雪に弱い」という特徴があるといいます。

 Q.名古屋高速は雪に弱い
 「名古屋高速は9割以上が高架道路になっています」(山田担当課長)

 ほとんどが一般道路などの上につくられた高架になっていて、地表や地下を走る部分はわずかになっています。

 「高架道路だと地熱の影響がないから、凍結しやすく逆に解けにくいという特徴。より重点的に対策を行っています」(山田担当課長)

 大雪になると、最大500人態勢で除雪をしたり、路上の氷を解かしたりして、通行止めの解消に努めます。
 

熱風で路面の氷を溶かし、瞬時に乾燥させる「ロードドライヤー」

強力な機能を備えたアイテムを導入
 そして今年、より強力な機能を備えたアイテムが導入されました。

 それが、掃除機のような形からまるでジェット機のエンジンを思わせる轟音。上坂アナウンサーの声もかき消されてしまいます。 

 「これは"ロードドライヤー"といって、今年から導入した。熱風が出ていて、凍った路面を解かす効果があります」(山田担当課長)

 その名は「ロードドライヤー」。熱風で路面の氷を解かし、瞬時に乾燥させてしまいます。

 「日が照ってきたときに除雪作業をやっていくが、どうしても時間かかって、日が沈んで夕方になって、早く開放して利用者に通ってほしいという場合があるので、そういうときには、これがあればより早く開放できる可能性はあります」(山田担当課長)

 販売会社によりますと、ガスバーナーを使っていた従来の方法よりも作業スピードは約4倍だといいます。

 「最後の仕上げで凍ってしまって、どうしようもなくなったときに使いたい」(山田担当課長)

 Q.今回の警戒度は
 「過去にも想定は『あまり降らないのでは』というときに、想定外に降った場合もあったので、24時間体制で万全を期したいと思っています」(山田担当課長)
 

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