公開から8週連続で観客動員の首位をキープしている映画「スラムダンク」。作品への愛が、家族とのコミュニケーションにつながっているというファンもいるようです。

「原作も見ていたがすごくよかった」（30代）
「感動して泣きました」（40代）
「まさか2回目を見に来るとは…」（20代）

　リピーター、続出。いま、日本中を熱狂の渦に巻き込んでいるのが公開中の映画、「THE　FIRST　SLAMDUNK」。

　原作は、「週刊少年ジャンプ」で1990年から96年まで連載されたバスケットボールの漫画で、シリーズの累計発行部数は、1億2000万部を超える大ヒット作です。

　連載終了から25年以上。かつて、バスケットボールのブームを巻き起こした作品が映画で再び、社会現象に。

　繊細な描写と、圧倒的なスピード感！印象的なセリフの数々が、観客の心をつかんでいます。

「欲しいセリフもあって、描写もアニメならではのスピード感もあってよかった」（30代）

「土日はほとんど満席で、平日でも昼間、学生から年配の方まで結構来る。日中も結構埋まっている」（ミッドランドスクエアシネマ細見剛史 副支配人）

　名古屋駅前の映画館も、「SLAMDUNK」は連日、ヒットを記録。全国の映画の観客動員ランキングでは、12月3日の公開から8週連続で首位を獲得。公開から51日間で、観客動員数は610万人を記録し、興行収入は、89億円を突破するなど、その勢いは止まりません。

「リピーターがかなり多いのかなという印象で、席が空いていればそこをめがけて来てくれるありがたい状況。(年齢層が)幅広くなってきて年齢の高い方と小さなお子さん、子ども連れで来るなど幅が広がっている」（細見剛史・副支配人）

　映画のオリジナルグッズも好調です。

　売り場を設置した朝には、棚3つ分の商品があったが、グッズが飛ぶように売れて、午後には棚1つ分になるほどです。

　そのため、ほとんどの商品が1人につき1点までの購入制限が設けられています。

　映画を見終わったお客さんからは――

「原作からイメージが変わることがなくできていたのでギャップみたいなものを感じずに見ることができた」（40代）
「面白かったです。泣いちゃいました。リョータが結局好き。映画を見ている分には三井がかっこいい。今、原作を読みたいなと思っていてどうやっていつ買おうかなと考えているところです。このまま買いに行けばいいじゃん！すぐ！？(笑)」（20代2人組）

　映画の興奮さめやらぬファンたちが足を向ける、本屋さん。こちらの店では、マンガコーナーの一角に、スラムダンクの特設コーナーが。

「去年映画が始まってからずっと(漫画などが)ずっと売れ続けている若い方で昔のスラムダンクを知らない人が映画を見て新たに買う人が多い」（三省堂書店 名古屋本店 西尾雅人店長）

　映画のヒットで、原作も再び注目を集めているといいます。

「全20巻あるが20巻まとめて買う人もかなりいる」（西尾雅人 店長）

　三省堂書店によると、連載終了から20年以上がたったマンガがまとめて売れることは珍しいケースだそうです。さらに、原作以外だけでなく、12月発売された映画の関連本も人気を集めています。

「映画は二人で見に行きました公開初日に。前から気になっていて、映画に関して詳しく書いた本なので深く見たいなと」(買い物客)

　発売から1か月以上たった今でも、1日10冊以上が売れていて追加の発注を繰り返しているそうです。

「普通は発売して1週間ぐらいである程度落ち着く、映画のヒットの影響で売れ続けている」（西尾雅人 店長）

　また、作品への愛が家族のコミュニケーションにつながっているというファンも。

　三重県菰野町の内田直人さん、50歳。青春時代は、スラムダンクに夢中になったといいます

「”スラダン”いいっすね。かっこいいっす。映画は見た方がいいですね」（内田直人さん）

　あふれる、この想いを、娘に伝えたい――

　内田さんが準備しているのは…キャラクターが描かれた紙と弁当箱、そう、キャラ弁です。

「のりを切って、ちょっと一言娘にメッセージを始めたのがきっかけで、だんだん…凝りだしたというか…」（内田直人さん）

　長女が中学生になった4年前から始めたというキャラ弁作り。映画が公開されている今、白米の上で躍動するのはもちろん、スラムダンクです。

「今回は、流川君で、一番の男前キャラなので、目の下まつげが大事かなと思って、そこをとちらないように失敗しないように気を付けて切ろうと思います」（内田直人さん）

　慣れた手つきでのりを切っていくとわずか20分で顔が完成！整えたご飯の上に乗せ、さっそく娘たちに見せると――

父「完成です、はい！」
娘「おぉ…まぁ、見慣れた…」
父「誰かわかる？」
娘「流川選手」
父「そうそうそうそう。一番イケメンね」
娘「・・・」
父「”塩リアクション”な…」

　ちなみに…スラムダンクのお弁当を学校に持って行くと、男子生徒からのリアクションがあるものの女子生徒の反応は、「やや薄い」とのこと。

　それでも！お父さんの熱～い思いは、娘にしっかりと伝わっています。

「仕事も昼間頑張ってくれているのに、帰ってきて、1時間くらい、こんなちまちましたことやってくれて、ありがとうとは思っています]（長女・16才）

「ちょっと涙が今…。本当に食べてくれてありがとうです」（内田直人さん）
「作ってくれてありがとうです」（娘）

(1月26日15：40～放送　メ～テレ『アップ！』より)