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子どもとゲーム、賢い付き合い方は? ”脱”依存症の工夫を取材…想像力伸ばす可能性も

2023年1月26日 19:52
子どもが長時間やりすぎてしまうなど、悩みの種となっている親も多い「ゲーム」。一方で、最近のゲームは子どもの様々な力を伸ばす可能性も秘めているそうなんです!子どもとゲームの賢い付き合い方、取材しました。
 名古屋市に住む、松田仁美さん。小学2年生と4年生の子どもたちのゲームの遊び方について悩んでいました。

「時間を忘れて集中してずっとやっているのが嫌こっちから声がけするまで永遠にずっとやってるってことが多々あったので子どもは「キリのいいところで」っていうけど私はゲームをやらないので「時間でしょ」って」(2児の母・松田仁美さん)

 プレイ時間については平日は30分。休日は1時間までとお母さんがルールを決めましたが。

Qどれくらい守れてますか
「自分が仕事でいないときだと宿題をやっていないのにゲームをしたり…」(松田仁美さん)

 特に弟の波琉(はる)くん(8才)はかなりのゲーム好きで話を聞こうとしても。

「波琉!やったらだめだよ。一瞬でいいからやめて!」(松田仁美さん)

 なかなかゲームを止められません

Qおうちのルールどう思う
「ちょっと厳しいまだやりたい」(波琉くん)
Qお母さんに伝えた
「言っても早くやめなさいって言われるから」(波琉くん)
「下の子は本当にゲームが好きで、とめなければ何時間でもやっているので「ゲーム依存症」になるのが怖い」(松田仁美さん)
 

「子どものゲームで心配なことは?」ウルフィアプリでアンケート子供のいる家庭969人が回答

「子どもとゲーム」アンケート結果
 アップ!が「子どもとゲーム」について行ったアンケートでは親の心配事としては「課金トラブル」や「学力の低下」を抑えて「ゲーム依存」が最も多い結果に。

 ニュースなどで耳にすることも多い「ゲーム依存」について心理カウンセラーの鷲津秀樹先生に伺いました。

Qゲーム依存とはどういう状態のこと
「日常生活がゲームにコントロールされている状態。日常生活の順番にルールがない子がいる」(心理カウンセラー 鷲津秀樹 先生)

 鷲津先生によると、問題は「プレイ時間の長さ」ではなくゲームを食事や睡眠といった「日常生活」より優先してしまうこと。

2019年にはWHO・世界保健機関が「薬物依存」などと同じ精神疾患のひとつに「ゲーム障害」を認定。ゲーム依存が進むと。

「攻撃性が強くなる、親子間で仲が悪くなる。昼夜逆転、引きこもりになることも」(鷲津秀樹 先生)

 一方、アップ!のアンケートで「子どもがゲームをプレイする」と答えた親は約8割にのぼりゲームが子どもたちの生活と“切っても切り離せないもの”になっているのも現実です。

 それだけではなく「創造する力を養える」「コロナ禍でも友達とオンラインゲームでコミュニケーションがとれた」など、ゲームに『メリット』を見出す声も上がっています。
 

マインクラフトカップ事務局 土井隆さん

ゲームで身につく力もある
 中学一年生のえいすけくん。画面の中に広がるのは、人気ゲーム「マインクラフト」の世界です。

 マインクラフトは3D空間上で自分の好きな建物を建築したりサバイバルしたりするなど自由に楽しめるゲーム。

 えいすけくんはこの作品で、「自然と動物の共生」をテーマに傷ついた動物を一次保護する施設などのある未来の街を創造。建物のカタチにもこだわりました。

 いまマインクラフトは一部の学校の授業でも取り入れられ、全国の小中学生が参加する大会が開かれるなど教育の一環として注目を浴びているんです。

 その教育的効果について、大会事務局は――

「どんなものを作りたいかという創造力。思ったようにうまくいかなかったときに考えたり調べたりする問題解決能力。プログラミング的思考。友達やクラスメイトと一緒にプレイする共同性」(マインクラフトカップ事務局 土井隆さん)

 実はえいすけくん、2022年の大会に友達5人とのチームで参加し、優秀賞を獲得した実力者。

 えいすけくんをそばで応援してきたお父さんはチーム戦ならではのメリットについて。

「(ゲームのなかで)困っているところがあったら自分から友達を助けにいったり、素直に動かないと仲間に聞いたり、チームとしてやっていく力が身についた」(えいすけくんの父)

「自分からは発言する力が身についたかなと思います」(えいすけくん・13才)
 

えいすけくん・13才

お互い納得し決めるルール
 ちなみに、えいすけくんのおうちでは、ゲームに時間制限は無し。やるべきことを終えて10時に就寝するならOKというルール。

「親に勉強やれって押し付けられるより、勉強してゲームの時間が長くなる方がモチベーションが上がる。宿題の前にゲームをすると「次はこの宿題があるからやだな」と考えちゃう。ゲームをスッキリした状態でしたいというのが、勉強のモチベーションにもつながっている」(えいすけくん)

「際限なくやっちゃいけないと思うので、どういうルールでやろうかとお互い話して納得した上で決めたので、今のところ守ってくれている」(えいすけくんの父)
 

ガンホーの「スマホとゲームのお約束メイカー」

「約束」をゲーム感覚で作れる!
 親子がともに納得できる「約束」そんな約束をゲーム感覚で簡単に作れるサイトがありました。

 それが、ガンホーの「スマホとゲームのお約束メイカー」です。

 決めたルールが中々守れないという松田さん親子に、改めて約束を作り直してもらいました。

「(勉強や宿題をやってから、ゲームする時間は平日に何分とれると思う?」(松田仁美さん)
「1時間」(波琉くん)
「1時間もできる?」(松田仁美さん)
「じゃあ30分」(波琉くん)
「もし、やることが終わっていたらゲームの時間を増やそう」(松田仁美さん)

 サイトでは、利用時間や課金についてなどの項目別にルールを作成。「長時間のプレイにどんな影響があるか」などもストーリーに沿って学ぶことができます。

「約束が作れない親子が未来では守れない家族が未来では多発し、スマホによるトラブルが増えてしまう」(波琉くん)

 ガンホーによると、約束を「親寄りの話し合い」で決めている家庭が9割。

 サイトの監修を務めた遠藤美季さんは、こうした現状が「子どもがルールを守れない」一因だと指摘します

「子どもの納得感が無いまま、進めるとどうしても約束を破ったり親に隠れてゲームをやったりにつながる。いかに子どもに納得してもらってよくお話しをしながら決めていくというのが重要なポイント」(お約束メイカー監修・遠藤美季さん)
 

お約束メイカー監修・遠藤美季さん

大切なのは「お互いに理解し合うこと」
 そして、親に求められる姿勢で大切なのが――

「子どもが夢中になっているものが、どんなものかどんなことが楽しいのか。など関心を持ってあげることが重要「どんなゲームか教えて?」「お母さんすごく関心あるわ」という態度を見せていくことが大事」(お約束メイカー監修・遠藤美季さん)

 松田さん親子のルールは、平日30分休日90分と決まりました。結果としてプレイ時間は伸びましたが、親子で納得して決めたことに2人は…

「自分で決めたから守れそう」(波琉くん)

「今まで私が何分と決めていたんですけど、一緒に作っていくと子供も意識が出てくるのでいいなと思いました」(松田仁美さん)

(1月26日15:40~放送 メ~テレ『アップ!』より)
 

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