立憲を突然離党 今井瑠々氏「自民の力を借りる必要がある」 立憲「背信行為だ」

2023年1月13日 18:13
おととしの衆院選で立憲民主党から全国最年少の25歳で出馬した今井瑠々氏。落選した今井氏が、突如、立憲民主を離党し自民党の推薦を受けて、4月の岐阜県議選に出馬すると発表しました
 野田聖子衆議院議員とともに会見場に現れた、今井瑠々氏。冒頭で語ったのは。

「私、今井瑠々は1月7日に立憲民主党に離党届を提出し、この春行われる、県議会議員選挙に無所属・自民党推薦で立候補することをここにご報告させていただきます」(今井瑠々 氏26歳)

 なぜ、自民党に移ったのか。そしてなぜ、国会ではなく、岐阜県議会を選んだのかについては。

「今活動されている現場の声を生かしていくには、一人ではなかなか難しかった。その中でより協力を得て地元の市議さん、県議さん、そして様々な関係団体の皆様と政策を実現するには自民党の力を借りる必要があると考えた」(今井瑠々 氏)

 今井氏について、野田聖子議員は。

「政治の中であまりに女性議員の数が少なすぎることで取り組んできたところ、今井さんと出会い 人なりを知りぜひとも私たちと一緒に郷土・岐阜のために力を尽くしてほしいという思いがある」(野田聖子 議員)
 

今井瑠々氏の会見

SNSで立憲民主党からの離党を表明
 2021の衆院選。立憲民主党から全国最年少の25歳で出馬した今井氏。

「若くても女性でもどんな立場でも自分の挑戦を叶えられるような社会を作っていかなければならない」(今井瑠々 氏 2021年10月時)

 「若さ」を前面に出して選挙戦を戦い、自民党のベテラン、古屋圭司氏に約1万3000票差まで迫りました。

 落選後も街頭で活動を行っていた今井氏。岐阜5区の総支部長を務め、次の衆院選でも立憲民主党から挑戦するとみられていましたが…。

「本日、立憲民主党の泉健太代表に離党の意向をお伝えし、離党届を本部へお送りいたしました」(今井瑠々 氏のツイッターより)

 7日、SNSで立憲民主党からの離党を表明。その直後には…

 拍手で迎えられる中、自民党の会合に登場したのは今井氏。2年前の衆院選で戦った、古屋氏からは…。

「今井さんの力で、非自民で運動していた皆さんもしっかりこっちに取り込んでもらう」(自民党 古屋圭司 衆議院議員)
 

立憲民主党岐阜県連 渡辺嘉山 代表

立憲民主党「ありえない」
 一方の立憲民主党。「突然の離党は裏切り行為」と怒りを隠せません。

「正月明け早々、本人からSNSなどで離党して自民党から出ると。まずもってありえない」(立憲民主党岐阜県連 渡辺嘉山 代表)

 水面下で離党の準備を進めてきた、今井氏。12月には…。

「大変お世話になります・・・」(今井瑠々 氏)
「あ!私、会いたかったの」(野田聖子 議員)

 12月10日、超党派で行われた女性議員を育成する集まりに参加していた今井氏。ここで交わされた、野田氏とのやりとり。

「よろしくお願いします」(今井瑠々 氏)
「無理して野党にいなくていいから。私は自民党にいろいろいじめられてきたけど、合理的に与党の方が、いただいた仕事を叶えられる」(自民党 岐阜1区選出 野田聖子 衆議院議員)
「私も不安な時が多いので」(今井瑠々 氏)
「こっそり、よければ。結構、辻元さんとか蓮舫さんとか仲良しで」(野田聖子氏)

 今井氏と自民党の話し合いは、2022年の秋ごろから進められていたといいます。

 関係者によりますと、最初のきっかけは今井氏から古屋氏の関係者に、接触があったということです。
 

立憲民主党 泉健太 代表

「月50万円という支援だがしっかりサポートしてきた」
 突然の離党を突き付けられた、立憲民主党。

「月50万円という支援だがしっかりサポートしてきた。党の広報では重点的に今井さんに期待をかけて支援してきたつもり」(立憲民主党岐阜県連 大西健介 特別顧問)

 立憲民主党の岐阜県連は、今井氏の離党届を受理せず除籍扱いにすること、2021年12月から活動費として支給したあわせて650万円の返還を求めることを党本部に上申しました。

「政治の世界で活動する者としては大きな裏切り、背信。これは地域のこれまで支えてくだった方々に対する背信行為だと思います」(立憲民主党 泉健太・代表)

 また、2021年の衆院選後に結成された「今井るるサポーターズ」。

メンバー80人ほどが応援ツイッターやポスター張りの呼びかけなどをしてきましたが、解散となりました。

「今井さんが自民と戦う、強い野党が必要だ、という声に共感し、また若い今井さんの思いにひかれて、どんどん支援者の方が集まってきましたが、このようなことになり、大変残念です」(今井るるサポーターズのコメント)

 これまで支援してくれた人たちに対してはどのように思っているのか、今井氏は。

「政党が変わったとしても、思いは変わらない。地域のためを思って、子育て世代・女性・若者の支援のための決断と伝えたい」(今井瑠々 氏)

 立憲民主党から活動費の返還を求められる可能性があることについては。

「12月までしっかりと立憲民主党のために活動。政治資金規正法に則った形で適切に対応する」(今井瑠々 氏)
 

多治見市民

新たな戦いの場・岐阜県議選の多治見市選挙区 直近3回の選挙はいずれも無投票
 今井氏が新たな戦いの場として選んだ、岐阜県議選の多治見市選挙区。

 定数は2で、直近3回の選挙は、いずれも無投票となり、自民と非自民が議席を分け合ってきました。

 この県議2人が、ともに多治見市長選に出馬するため、空席となる選挙区を、新人候補者が争う構図となっています。

 県議選には、今井氏のほか、自民党公認の新人・友江惇(ともえ・あつし)氏と無所属新人の判治康信氏が立候補を予定しています。

 今井氏の「選択」について、地元・多治見市の有権者は。

「政治家のかたは当選しないと自分のやりたいことをできないかなというのもあるので」(多治見市民50代)
「政策とかそういうこと、どっちの政策に重点をおいてやられるのか、そこに矛盾を感じる」(多治見市民80代)
「その人の人柄を見たいので頑張ってもらいたい、それだけです」(多治見市民30代)
「多治見の市議会とかも高齢の方が多いので、若い人にやってほしいので、党が変わってはとくに気にしないかなと」(多治見市民30代)

(1月13日15:40~放送メ~テレ『アップ!』より)
 

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