小学生の睡眠時間が減って寝不足の生徒も…冬休み明けに気になる生活リズム、改善のポイントは

2023年1月10日 19:05
多くの小中学校で10日、始業式があり3学期が始まりました。生活リズムを学校生活中心に戻す必要がありますが、小学生の”睡眠時間が減っている”との気になる調査結果が出ています。
 2週間ほどの冬休みを終え、10日から多くの子どもたちにとって学校生活が戻ってきます。

 冬休み中の子どもたちの生活について保護者は。

「大晦日とか面白い番組がたくさんあるのであの辺見せてあげたいですよね」(保護者)

 年末年始、学校がない日は好きなように過ごしたい!と思う子どもも多かったかもしれません。

「寝るのがめっちゃ遅くなって次の日昼まで寝ていた。いつもは9時半ぐらいに寝るけど12時近くの時間に寝ていた」(小学4年生)

「今ちょうどコロナウイルスが流行っているので睡眠時間を長くとりたい。夜遅くまで起きていると朝に起きれなくて昼間寝ることになるのでできる限り昼間たくさん遊ばせて夜寝かせたい」(保護者)
 

8時間以上の睡眠をとる小学生(スポーツ庁2022年度全国体力・運動能力運動習慣等調査結果より)

「睡眠8時間以上」は減少傾向
 さらに、こんな気になる調査結果も――

 スポーツ庁が全国の小学生5年生と中学2年生を対象に運動能力や生活習慣などを調査したなかで「毎日どのくらい寝ているか」の質問に対し9時間未満と答えた小学生は約6割という結果に。

「勉強を22時ぐらいまでしているが興奮して寝付けないみたい。8時間ぐらいですかね23時には寝るように心がけているがなかなか寝つけないみたい」(保護者)

 また、8時間以上睡眠をとっているという小学生は2018年度から減少傾向となっています。
 

日本睡眠学会理事 神山潤さん

小学生の推奨睡眠時間は9~12時間
 調査結果について、医師であり長年、睡眠について研究を行う神山潤さんは――

「世界的にみて小学生に推奨されている睡眠時間はだいたい9時間~12時間ですから。間違いなく日本の子供たち、日本のこどもたちというか日本の大人も睡眠不足になっている」(日本睡眠学会理事 神山潤 理事)

 海外と比べて睡眠時間が少ないという日本のこどもたち。背景には、社会の変化が強いともみています。

「スマホをはじめとするスクリーン時間や塾の影響があります。(塾については)これまで中学生メインでしたが小学生でも低年化してそのへんの影響が強くなっているというのがあります」(日本睡眠学会理事 神山潤 理事)

 睡眠不足は集中力や注意力の欠如、意欲の低下などにつながります。

 神山さんは、子どもたちが睡眠不足であると指摘したうえで、それぞれにあった睡眠時間をとることが大事であると話します。

「8時間でやれる小学生もいるかもしれませんけど、11時間~12時間必要な子もいるんだということをしっていただくのがきわめて大事。一律に何歳だから何時間睡眠をとりなさいという言い方は決して正しくないと思います」(日本睡眠学会理事 神山潤 理事)
 

睡眠不足に気づくための3つのサイン

睡眠不足に気づくための3つのサイン
■日本睡眠学会理事の神山さんに聞いた3つのポイント

1、午前中の眠気
⇒人間は昼間に行動する動物なので午前中の眠気は睡眠不足のサイン
(午後2時~4時に眠くなるリズムはあるのであまり心配しなくてよい)

2、休みの日の朝寝坊
⇒1~2時間の朝寝坊は許容範囲だが、普段より3~4時間も寝坊するようならら睡眠不足のサイン

3、寝つきがよすぎる
⇒布団に入って数秒で睡眠するようなケースは睡眠不足のサイン

神山理事は「3つのうちどれかが当てはまれば、それは睡眠不足のサイン
睡眠時間を増やす努力が必要」だと指摘しています。

(1月10日15:40~放送メ~テレ『アップ!』より)
 

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