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若い人の“読書離れ”に「漫画2万冊」のイマドキ図書館 親子がクギヅケのワケ

2022年12月1日 20:09
若い人の“読書離れ”が指摘される中、気軽に本に触れることができる場所の一つが「図書館」です。読むのが苦手、という子も行きたくなるようなイマドキの図書館を取材しました。
Q本は好きですか
「嫌いです」(小学3年生)

Q最後に本を読んだのは
「夏休みくらい」(小学3年生)

「宿題で何冊か読まなくてはいけなくて、渋々。でもSDGsの本を一緒に読んだね」(母親30代)

「本はあんまり好きじゃないですね」(高校2年生)

Q本は読みますか?
「よく読みます」(高校1年生)

「好き!」(小学2年生)
「好き!」(小学1年生)
「普通かな」(小学3年生)

 全国学校図書館協議会の調査によりますと、2000年代に全国へ広がった「朝の読書活動」を背景に、小学生の平均読書冊数は意外にも上昇傾向に。

 一方で中高生の読書冊数は低い水準が続き、「読書習慣の定着」という面では課題がありそうです。子どもの読書について、親は…。

Qお子さんに本を読ませたい
「読ませたい。読まないと…、ゲームやYouTubeだけではダメだと思う」(母親30代)

「言葉の語彙力を増やしてもらいたいのと、本を読むことで、想像力をたくましくしてほしい」(50代)
 

1カ月間の平均読書冊数(全国学校図書館協議会調べ)

読書が大切なワケ
 本が養う、子どもの読解力や想像力。

 言語脳科学が専門の酒井邦嘉教授は、特に小さい頃から“紙の本”に触れることでそのメリットが一層引き立つと指摘します。

「一言で言うと、五感に訴える特徴がすごく多いこと。本を手に取っていろいろ考えながら想像しながら読むので、頭の中にいろんなことを思い描いたり考えたりすると言うことが、特にお子さんにとっては非常に大切かなと思います」(東京大学大学院 総合文化研究科 酒井邦嘉 教授)

 紙の本では、本の厚みや表紙のデザイン、ほのかな香りなど細かい特徴を、脳が自然と記憶。

 電子書籍やインターネットの世界では得られない「感覚」を刺激し想像する力が、より掻き立てられるそうなんです。

「本を読んで想像力が豊かになっているお子さんは、いろんな状況にあってもまず考えて行動ができるとか、判断ができるとか、人の気持ちがわかる」(酒井邦嘉 教授)
 

平和町図書館(愛知・稲沢市)

読書の“とっかかり”「漫画」
 ちなみに…。

Q漫画でも大丈夫
「私は漫画なども含めて読書だと思っています。言葉だけではちょっとイメージが掴みにくいと言う人は漫画から入るとか、絵の素晴らしい世界から入ると、本はより身近になっていく」(酒井邦嘉 教授)

 読書の“とっかかり”となる「漫画」。そして、気軽に本に触れられる「図書館」がコラボしたのが、愛知県稲沢市の、平和町図書館です。

 館内には約8万冊の本が所蔵されていますが、その4分の1にあたる2万冊ほどが漫画なんです。

「最初、『ワッ、すご!』と思った。こんなに漫画があると思った」(母親40代)
「本を好きになってくれるからうれしい、漫画でも」(母親30代)

Q漫画であれ、本に向かう時間は増えた
「増えましたね。ずっと家で本読んでるね」(母親30代)

「目に見えて分かるのは、来館者の方が増えたこと、いろんなもの(本)に興味を持っていただけるようになったことや、ご家族でも(漫画を通して)交流をされているのはよく見えると言うことになります」(新美加奈子さん)

 こちらの家族にはちょっとした変化が。

「コミックをだいたい借りているけど、たまに小説も借りています」(小学4年生)

「まず歴史の漫画を読んでから、その後歴史に関する小説を読んで、普通の小説も読んだ」(小学6年生)

 兄妹揃って、小説を読む時間が増えたそうです。

「はじめは図書館にわざわざ借りに来てるのに、漫画?って思ったんですけど、そこから小説、もう少し字が多いもの読んでこうという風にお兄ちゃんが先になっていたのを、妹がそれを真似をしているという感じで、ありがたい場所だなと思っています」(母親40代)
 

読書通帳

まるで銀行?読書通帳とは
 まるで銀行の通帳のような、愛知県西尾市の図書館で取り入れられている「読書通帳」もあります。

 おととし始まった、借りた本の履歴を記録できるサービスで、地元の西尾信用金庫が中学生以下の子どもに無料で配布しました。

「(読書通帳を)まだもらっていない時期は、だいたい(図書館に来るのが)1年に2~3回くらいだったけど、読書通帳をもらったら、1ヵ月に1回は(本を)借りるようになった。今は、60冊くらい」(中学1年生)

 この通帳1冊、全て記帳するには、216冊の本を借りることになりますが、中にはこんな姉妹も…。

「これで3冊目だから2冊です」(小学6年)
「3冊」(小学3年)

 2人合わせて、5冊の読書通帳を全て記帳、なんと、1080冊を借りたことになります。

「(通帳を見て)この作者の本をいっぱい借りてるなぁとたまに見返します」(小学6年)

「基本的に(子どもが)本は好きなんですけど、読書通帳ができてからいっぱい記帳したいという意欲と共に、借りられるだけ借りようという感じ」(母親)

「特に小学生以下のお子さんの貸し出し数がとても伸びています。嬉しいですね」(西尾市立図書館 石崎明美さん)

 ちなみに、通帳1冊をいっぱいにすると、西尾信用金庫から1000円の“お駄賃”がもらえるサービスも。

 読書通帳の取り組みは、愛知県岡崎市や岐阜県揖斐川町など全国でも拡大中です。
 

暮らせる図書館(名古屋市・名東区)

おしゃべりOK、イマドキ図書館
 こちらは11月、名古屋市名東区で地元の住人がたちあげた、その名も「暮らせる図書館」!

 一般の図書館ではご法度とされがちな、おしゃべりがOK。

 さらに、食べたり飲んだり、ゴロゴロしながら本を読むなど自由な雰囲気がこの図書館の特徴です。

「コンセプトは「帰る」、「くつろぐ」「本がある」です。家に帰ってゆっくりくつろぐような、そんな過ごし方をして欲しくて暮らせると言うふうにつけました」(暮らせる図書館 館長 藤野幸江さん)

 利用料は小学生で1日100円から。住んでいる地域に関係なく、誰でも“暮らす”ことができます。さっそくこの図書館で“暮らし始めた”人は…。

「朝一に来て、お昼(家に)戻って食べたりして、また子供と一緒に来る。1日暮らしています」(30代)

 子どもたちも…。

「ゴロゴロできるし、ここはすごく快適だなと思っています」(小学3年生)
「来てみて本がたくさんあるし、食事とかもオッケーだから、いい」(小学2年生)
「本に囲まれて勉強できるのがすごくいいなと思う。温かみがあってすごく好き。第2の家みたいな感じ」(中学3年生)

 実は近くに図書館がなかったこの地域。子どもたちの身近に「本」があって、リラックスできる空間を提供したい、そんな思いが込められています。

「本は読まなくてももちろん大丈夫です。読みたくなったときに、いつでも本との出会いがそこに待っているそういう場所。(例えば)お父さんお母さんが(本に)没頭している姿を見るだけでもまず第一歩だと思う。本は、そんなに面白いものなのかなぁと知ってもらうのが第一歩。身近な大人が本に親しんでいる姿を見てもらうだけでも、(本が好きになる)可能性が開けるのかなと思います」(藤野幸江さん)

(12月1日15:40~放送メ~テレ『アップ!』より
 

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