結婚式場がない街…高校生「柔らかい頭だから思いつく」と立ち上がる テーマは“エモい”…結婚式を実現へ

2022年10月24日 22:08
愛知県半田市には結婚式場がありません。そんな半田市を「結婚式のまち」にしようと、立ち上がったのは高校生です。
 人生のイベントの1つ、「結婚」がありますが。愛知県半田市では…。

「毎年、約1200件程度の方が婚姻届をお出しいただいている状況です。市としても、お祝いしたいという風に考えております。市内の地元企業のご協力をいただいて、味ぽんや日本酒の『愛してる』、こういったものをプレゼントさせていただいております」(半田市企画課 大木康敬課長)
 

半田市には結婚式場がない

結婚式場「ゼロ」の半田市 素敵な場所がたくさんある「半田市を結婚式のまちに!」へ
 半田市には「結婚式場」がありません。数年前まで3カ所ほどあったといいますが、少子化や結婚式のスタイルの変化などで閉鎖が相次ぎ、今は「ゼロ」に。

「結婚式のいい思い出となるスポットがたくあるので、ぜひそういったところを活用して結婚式を実施していただきたい」(大木課長)

 半田市には、結婚式場にしたい素敵な場所がたくさんあります。「半田市を結婚式のまちに!」そんな思いで立ち上がったのは高校生でした。

 半田商業高校の3年生が、授業の一環で、地元の企業らと協力して、「自分たちでプロデュースした模擬結婚式」を市制85周年のイベントで、開催することになりました。
 

半田市を結婚式のまちに!

思いつくアイデアを形に 心揺さぶる結婚式をプロデュース
「ブーケセレモニーをやりたいんですけど、最初にお客さん数十名にお花をひとつづつ渡しておきます」(半田商業高校の生徒)

 今回の模擬結婚式は、「ディレクター」と呼ばれるまとめ役を中心として、会場設営から衣装や音響まですべて自分たちでプロデュースします。生徒たちは「時間的にフラワーシャワーを投げると暗くて見えなかったりするかなって思ったんですけど」といいます。

「リボンを括りつけて、ひっぱって、ブーケにつながった人が当たりでもいいと思う」
「歩くときはあげて歩きやすいようにしてあるので大丈夫なんですけど、お袖をやってあげたりとか、自分で普通にできないことを補助してあげる(ことが必要)」(貸衣装店のスタッフ)

 今回のテーマは…「エモい」!エモいとは、心がゆさぶられるなどの感情を表す若者の言葉。

「私たちはピチピチのJKなので、高校生の柔らかい頭だから思いつく。高校生だから“エモイ”!“エモイ”という言葉に絞って、“映えスポット”を結婚式に作っちゃうとか、子どもだから思いつく、Z世代だから思いつくことが譲れない点かなっと思っています」(半田商業高校の生徒)

 心が揺さぶられる結婚式、どんなものになるのでしょうか。
 

化粧も本番さながら

「和」『洋』どちらでも結婚式が挙げられる場所がたくさんある
「模擬結婚式 当日」。式場の準備が始まりました。

 生徒たちが自ら会場に選んだのは、醸造文化の半田市を表す「蔵」などが残り、周囲にも「半田市らしい」景色が広がっている場所。旧中杢半六邸です。和傘とちょうちんで「和」をイメージしながらライトで華やかさをプラス。
 
 結婚式といえば…「主役」の新郎新婦。

 今回は、「和」と「洋」どちらの結婚式もできることをイメージしてもらうため、和装と洋装の2組が登場します。着替えが終わると、記念撮影。先生たちもつい...「すごいいいね」と感想が漏れます。姿を見た子どもたちも…。

「きれいだったから、私も大人になったらあんなお嫁さんになりたい」(見学にきた子)

 4時半のリハーサル…
「本来だと新郎新婦の立ち位置があるけど?」
「いや、私個人としてはかわいい2人を(新郎新婦)やっぱ引き立てたい。この並びで新婦が真ん中に来るようにお願いします」(ディレクター役 生徒)

 ディレクターのこだわりが光ります。来場者が集まり始め、生徒たちが来場者に何かを配っています。ここでハプニング!式で配るお菓子が…開始まで15分!間に合うのでしょうか!
 

和洋の新郎新婦たち

目標は “エモい” 結婚式を演出
 午後6時、いよいよ結婚式が始まります。庭へ出てくる2組の新郎新婦たち。

 「しあわせになります!」(洋装の2人)

 そして、考えられていた「ブーケセレモニー」うまく、演出できたようです。お菓子も無事に間に合いました。

 退場では、来場者の腕に、先ほど配っていた「光るブレスレット」があります。ゲストが花びらをまいて2人を祝福する、「フラワーシャワー」の代わりにライトで新郎新婦を見送る演出です。まさにエモい!
 

模擬結婚式を創り上げた半田商業高校の生徒のみなさん

みんなが喜ぶ達成感 結婚式のプロデュースはお任せあれ
「大人だと変な理屈とか形式にとらわれがちだけど、自分たちの楽しいことを突き詰めてやりたいことをやるのは、単純に面白いと思いました」(貸衣装店 カネマタ鈴木 雅貴さん)

「楽しかったです。いい経験をさせてもらいました。ありがとうございます」(新郎新婦役)

「最初から最後まですごく大変だったんですけれども、最後までやり切れたことが最高の思い出になりました」
「よかったことはお客さんが、楽しんでくれたことです」
「反省するしたいところは…特にないです!」(ディレクター役 生徒)

 今回は模擬となりましたが、次回は、本当の「結婚式」プロデュースを目ざすということです。最後は花火が打ち上げられ、模擬結婚式に華が添えられました。


(10月24日 15:40~放送 メ~テレ『アップ!』より
 

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