増える「子どもの食物アレルギー」 親の食生活が影響した可能性も 医師「乳児期のスキンケアが大事」
2022年8月4日 19:32
近年、増加傾向にあるという「子どもの食物アレルギー」。親の食生活の変化が、影響を及ぼしているかもしれません。
名古屋市天白区に住む小学6年生の安岡由茉さん。
「由茉さんにはどんな食物アレルギーがあるんですか?」(鈴木しおりアナ)
「卵と牛乳と小麦があります」(由茉さんの母親 美佳さん)
「3大アレルギーという感じがしますよね」(鈴木アナ)
「分かったきっかけは離乳食を始める時です。ヨーグルトを食べさせたら、全身真っ赤に腫れあがって、パンパンに膨れるというか。『えっ!?』て言うくらい真っ赤に、1分も立ってないです。すぐに赤くなって、本人も泣き止まないし…11年以上経った今でも思い出すと涙が出ますね」(美佳さん)
由茉さんは病院で血液検査をして「食物アレルギー」と診断されました。
「食物アレルギーで大変だと思うことはありますか?」(鈴木アナ)
「友達と外に遊びに行ったりした時に食べられるものが少ないので、一緒に食べることがあまりできないので、その時は困るなと思います」(由茉さん)
給食も食べられないため、学校では毎日お弁当です。
「今、食べたいなと思うものはありますか?」(鈴木アナ)
「給食とか食べたてみたい」(由茉さん)
「お母さんのお弁当もおいしいけど、給食も食べてみたい?」(鈴木アナ)
「皆は『そんなにおいしくない』って言うけど…」(由茉さん)
「由茉さんにはどんな食物アレルギーがあるんですか?」(鈴木しおりアナ)
「卵と牛乳と小麦があります」(由茉さんの母親 美佳さん)
「3大アレルギーという感じがしますよね」(鈴木アナ)
「分かったきっかけは離乳食を始める時です。ヨーグルトを食べさせたら、全身真っ赤に腫れあがって、パンパンに膨れるというか。『えっ!?』て言うくらい真っ赤に、1分も立ってないです。すぐに赤くなって、本人も泣き止まないし…11年以上経った今でも思い出すと涙が出ますね」(美佳さん)
由茉さんは病院で血液検査をして「食物アレルギー」と診断されました。
「食物アレルギーで大変だと思うことはありますか?」(鈴木アナ)
「友達と外に遊びに行ったりした時に食べられるものが少ないので、一緒に食べることがあまりできないので、その時は困るなと思います」(由茉さん)
給食も食べられないため、学校では毎日お弁当です。
「今、食べたいなと思うものはありますか?」(鈴木アナ)
「給食とか食べたてみたい」(由茉さん)
「お母さんのお弁当もおいしいけど、給食も食べてみたい?」(鈴木アナ)
「皆は『そんなにおいしくない』って言うけど…」(由茉さん)

卵・乳・小麦の3大アレルギーに加え、「木のみ類」のアレルギーも増えつつある
「木の実類のアレルギー」が増加 健康志向によるブームが影響か?
2018年に「自治医科大学地域医療センター公衆衛生学部門」が発表した研究論文によると、食物アレルギーの患者は、乳幼児期の自己申告で約80万人いると推計されています。
名古屋市南区にある「てらだアレルギーこどもクリニック」。受診する子どもは、ここ10年で非常に増えてきたと言います。
「アレルギーは卵と大豆があって、定期的に通っています」(1歳の子を持つ母親)
「小麦と乳と卵ですね基本は。ソバとかピーナッツもあるんですけど」(2歳の子を持つ母親)
原因は様々ですが、特に「ある食品」によるアレルギーが増えていると、院長の寺田明彦さんはいいます。
「最近では『卵・牛乳・木の実類・小麦』というように、いまは木の実、クルミやカシューナッツのアレルギーの人が増えてきていると」(てらだアレルギーこどもクリニック院長 寺田明彦さん)
普段、私たちの身体は体内入ってきた細菌やウイルスなどの異物を、抗体が攻撃して排除し健康を守っています。この仕組みを「免疫」といいますが、この免疫が特定の食品が体内に入った際、異物と間違えて過剰に反応してしまう。これが「食物アレルギー」です。
主な症状は、蕁麻疹や湿疹に、目や唇など粘膜の腫れ、嘔吐や下痢などですが。
「一番問題なのが『ショック』と言って、血圧が下がって顔が青ざめて酸素不足になって意識が朦朧としてしまう。そういう症状。それが最近では「木の実」で増えてきている」(寺田さん)
「ナッツ類が増えている原因は…?」(鈴木アナ)
「ナッツ類自体の消費量が増えている。健康志向でミネラルだとか摂れるし、その時々のブームがありますよね。そういうのによって増えていっているのではないか、というのが説の一つです」(寺田さん)
名古屋市南区にある「てらだアレルギーこどもクリニック」。受診する子どもは、ここ10年で非常に増えてきたと言います。
「アレルギーは卵と大豆があって、定期的に通っています」(1歳の子を持つ母親)
「小麦と乳と卵ですね基本は。ソバとかピーナッツもあるんですけど」(2歳の子を持つ母親)
原因は様々ですが、特に「ある食品」によるアレルギーが増えていると、院長の寺田明彦さんはいいます。
「最近では『卵・牛乳・木の実類・小麦』というように、いまは木の実、クルミやカシューナッツのアレルギーの人が増えてきていると」(てらだアレルギーこどもクリニック院長 寺田明彦さん)
普段、私たちの身体は体内入ってきた細菌やウイルスなどの異物を、抗体が攻撃して排除し健康を守っています。この仕組みを「免疫」といいますが、この免疫が特定の食品が体内に入った際、異物と間違えて過剰に反応してしまう。これが「食物アレルギー」です。
主な症状は、蕁麻疹や湿疹に、目や唇など粘膜の腫れ、嘔吐や下痢などですが。
「一番問題なのが『ショック』と言って、血圧が下がって顔が青ざめて酸素不足になって意識が朦朧としてしまう。そういう症状。それが最近では「木の実」で増えてきている」(寺田さん)
「ナッツ類が増えている原因は…?」(鈴木アナ)
「ナッツ類自体の消費量が増えている。健康志向でミネラルだとか摂れるし、その時々のブームがありますよね。そういうのによって増えていっているのではないか、というのが説の一つです」(寺田さん)

子どものスキンケア(イメージ)
「スキンケア」がアレルギー防止に繋がる
重篤なショック症状を引き起こす危険性が高い「ナッツアレルギー」は、親の食生活が影響を与えている可能性もあるといいます。こうしたアレルギーの発症を少しでも防ぐため、寺田院長は「乳児期にするべき大事な対策」があるといいます。
「子どもの時のアレルギーは、皮膚のバリア機能障害。皮膚のバリアが弱いということ関係していることが分かってきています」(寺田さん)
「皮膚とは関係ないと思っていましたが…」(鈴木アナ)
「そう思われていたんですが、皮膚炎を上手くコントロールすると食物アレルギーのリスクが下がってくる。症状を出す人が少なくなってくることが分かってきています。赤ちゃんの時からスキンケアを欠かさずにしていくことが大事」(寺田さん)
実は、アレルギーの原因物質は皮膚からも吸収されることが分かってきており、保湿剤でしっかりスキンケアをして湿疹を防ぐことが、食物アレルギーの予防に繋がるといいます。
そして、治療法については。
「アレルギー食品を、毎日決められた量を食べて、どこまでが安全に食べられる量かという治療しています」(美佳さん)
現在は医師の指導のもと、身体を慣れさせながら徐々に食べられる量を増やしていく「免疫療法」が主流となっています。
「外食した時にある程度食べられるようになりたい。時間は掛かると思うけど」(由茉さん)
「子どもの時のアレルギーは、皮膚のバリア機能障害。皮膚のバリアが弱いということ関係していることが分かってきています」(寺田さん)
「皮膚とは関係ないと思っていましたが…」(鈴木アナ)
「そう思われていたんですが、皮膚炎を上手くコントロールすると食物アレルギーのリスクが下がってくる。症状を出す人が少なくなってくることが分かってきています。赤ちゃんの時からスキンケアを欠かさずにしていくことが大事」(寺田さん)
実は、アレルギーの原因物質は皮膚からも吸収されることが分かってきており、保湿剤でしっかりスキンケアをして湿疹を防ぐことが、食物アレルギーの予防に繋がるといいます。
そして、治療法については。
「アレルギー食品を、毎日決められた量を食べて、どこまでが安全に食べられる量かという治療しています」(美佳さん)
現在は医師の指導のもと、身体を慣れさせながら徐々に食べられる量を増やしていく「免疫療法」が主流となっています。
「外食した時にある程度食べられるようになりたい。時間は掛かると思うけど」(由茉さん)

卵ではなく豆腐で作ったオムレツ
アレルギー食材を除いた「除去食」のイベントを開催
普段、食べられるものを制限されている患者たちにとって「外食で好きなものを思い切り食べたい」というのは、切なる願いです。
そんな思いに応えるため、7月、名古屋の「エンキッチンカフェ」で、アレルギーを引き起こしやすい食品を除いた「除去食」のビュッフェイベントが行われました。豆乳を使ったクリームコロッケや、卵ではなく豆腐で作ったオムレツ、米粉のクレープなど、20種類以上の「除去食」が並びます。
「いつも食べれないものが食べれるので本当に嬉しいです」(小麦・大麦などのアレルギーを持つ女子中学生)
「色々なものを選べるのはそれだけ幸せに繋がると思うので、こんなイベントが広がってくれると嬉しいです」(乳製品・落花生などのアレルギーを持つ男子高校生)
企画したのは、アレルギーナビゲーターの細川真奈さん。自身も幼い頃から多くの食物アレルギーを抱えています。
「今日のイベントはビュッフェ形式になっていますが、これはどういう思いから?」(鈴木アナ)
「アレルギーの子のママさんが『全部の中からどれを選んでもいいよって言ってあげたい』とおっしゃっていたので、どれでも選べるような機会を作りたいということで開催しました」(アレルギーナビゲーター 細川真奈さん)
こうしたイベントを通して「食物アレルギーと明るく付き合っていってほしい」と細川さんはいいます。
「毎日、本当に大変だと思いますが、何かちょっとでも思考を変えて、明るく前向きにポジティブに過ごすと、また違った世界が広がるんじゃないかなと思っています」(細川さん)
そんな思いに応えるため、7月、名古屋の「エンキッチンカフェ」で、アレルギーを引き起こしやすい食品を除いた「除去食」のビュッフェイベントが行われました。豆乳を使ったクリームコロッケや、卵ではなく豆腐で作ったオムレツ、米粉のクレープなど、20種類以上の「除去食」が並びます。
「いつも食べれないものが食べれるので本当に嬉しいです」(小麦・大麦などのアレルギーを持つ女子中学生)
「色々なものを選べるのはそれだけ幸せに繋がると思うので、こんなイベントが広がってくれると嬉しいです」(乳製品・落花生などのアレルギーを持つ男子高校生)
企画したのは、アレルギーナビゲーターの細川真奈さん。自身も幼い頃から多くの食物アレルギーを抱えています。
「今日のイベントはビュッフェ形式になっていますが、これはどういう思いから?」(鈴木アナ)
「アレルギーの子のママさんが『全部の中からどれを選んでもいいよって言ってあげたい』とおっしゃっていたので、どれでも選べるような機会を作りたいということで開催しました」(アレルギーナビゲーター 細川真奈さん)
こうしたイベントを通して「食物アレルギーと明るく付き合っていってほしい」と細川さんはいいます。
「毎日、本当に大変だと思いますが、何かちょっとでも思考を変えて、明るく前向きにポジティブに過ごすと、また違った世界が広がるんじゃないかなと思っています」(細川さん)

小学生以降の果物アレルギーについて
小中学生・大人の「果物アレルギー」も増えている
食物アレルギーと聞くと「乳幼児期のもの」と思いがちですが、寺田院長によると、最近では小中学生や大人になってから、モモやリンゴ、キウイなどの「果物アレルギー」を発症する例が増えているといいます。
この果物アレルギーと密接な関係が指摘されているのが「花粉症」です。理由としては、花粉のアレルギーを起こす成分が果物の成分と似通っているためだといいます。
もし果物を食べて「口の中がイガイガする」「口の周りが赤くなる」などといった症状が出た場合は、すぐ病院で受診するようにしてください。
(8月4日 15:40~放送 メ~テレ『アップ!』より)
この果物アレルギーと密接な関係が指摘されているのが「花粉症」です。理由としては、花粉のアレルギーを起こす成分が果物の成分と似通っているためだといいます。
もし果物を食べて「口の中がイガイガする」「口の周りが赤くなる」などといった症状が出た場合は、すぐ病院で受診するようにしてください。
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