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リニア工事の水問題 JR東海の“全量戻し”案で解決なるか 静岡知事は「論外」一転「我々にとって朗報」

2022年5月17日 15:26
 名古屋の活性化を更に進めるのがリニア中央新幹線です。そのリニア新幹線の工事で、静岡県の大井川の水が減る問題を巡り、JR東海は4月新たな案を出しました。問題解消のめどは?
 2027年の開業が難しくなっているリニア中央新幹線。

 静岡県は、「南アルプストンネル」の掘削工事の影響で、大井川の水量が減少し、流域での生態系へ影響が出ることなどを懸念しています。

 このため、静岡県内での着工は、許可されていません。

 「1番大きなポイントは静岡工区で着工できていないということ。(開業時期の)ネックになっている」(JR東海 金子慎社長 5月16日)

 JR東海は4月26日、静岡県の専門部会で、工事で流出する大井川の水の戻し方について、2つの案を示しました。

 1つめの案は、山梨県側に流れた水をポンプでくみ上げ、大井川に流していく案。

 そして、もう1つの新しい案が、東京電力が大井川上流の田代ダムで取水している発電用の水を、工事による流出と同じ量だけ減らして大井川に還元する案です。

 つまり、東京電力の協力を得て発電用の水を減らせば、その分、大井川の水は増える計算です。
 

静岡県・川勝平太知事

「論外」だと一蹴から一転…
 「よくも民間会社(JR東海)が他の民間会社(東京電力)の利権に対して、よくも言われたなと思った」(静岡県・川勝平太知事 4月28日)

 静岡県の川勝知事は、新たな案について「論外」だと一蹴していましたが、今月12日の会見では次のように話しています。

 「極めて我々にとって朗報ともいえるわけです。しっかり議論して水を戻せるものなら戻してもらいたい。(新しい案は)検討に値すると申し上げている」(静岡県・川勝平太知事 5月12日)
 

JR東海の金子慎社長

JR東海「議論を否定されていない」
 ただ「トンネル工事で流出する水と関係ないところから水をもってくるのは乱暴だと思う」とも話しています。

 JR東海の金子慎社長は16日の会見で「(知事は)報道をされているところによればかなり否定的な意見を表明されたと承知している。しかし、議論を否定されてはいないようなので、県の専門部会を通じて、知事のご意向を踏まえたようなご意見・ご質問も寄せられると思うので、具体的に答える中でご理解いただきたいと思う」と話しています。

 一方で、沿線の9都府県で作る建設促進期成同盟会の会長でもある愛知県の大村知事など、自治体から歓迎の声も。

「トンネル工事による流出量をすべて大井川に戻す案について、私としては大いに評価したい。今回の動きを歓迎するとともに、JR東海と静岡県と国を交えて協議して着工が図られるように強く求めて生きたい」(愛知県・大村秀章知事 4月27日)

「各方面から、解決に向けて期待する意見が、マスコミ経由で表明されている。『これで解決できるといいね』、と期待を表明されている。私どもはこういうご意見を伺いながら、内容に関して具体的にどうするか丁寧に回答しながら意見交換して、水利用に関する懸念解消に向けて、良い案が実行できるように進めていきたい」(JR東海・金子慎社長 5月16日)
 

中京大学経済学部・内田俊宏客員教授

 リニア新幹線の開業に伴って、静岡県内の駅では、東海道新幹線の「ひかり」や「こだま」の停車が増える見通しです。エコノミストの内田俊宏さんは、大井川の問題について次のように話します。

「静岡としては環境面への配慮・水資源といったものと、経済の活性化・東海道新幹線の活用に伴う経済効果といったものを天秤にかけて、どのようなところでバランスをとっていくかという視点が必要になるかと思います」(中京大学経済学部・内田俊宏客員教授)

(5月17日 15:40~放送 メ~テレ『アップ!』より)
 

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