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岐阜・白川村の郷土料理「すったて」が存続の危機 立ち上がったのは地元「ベンチャー企業」

2021年11月10日 08:04
岐阜県白川村に伝わる郷土料理「すったて」。しかし、ある理由で存続の危機に直面しています。名物料理を残そうと立ちがったのは、平均年齢31歳のベンチャー企業でした。
 世界遺産の「合掌造り集落」で知られる岐阜県白川村。紅葉が見ごろを迎えているこの地で、長く食べられてきた料理があります。

 それが、大豆をすりつぶしてペースト状にし、味噌や醤油で味付けして食べる郷土料理「すったて」です。

 「すったて」は「すりたて」が語源とされていて、消費期限はわずか2日。保存や管理の難しさから村の外に持ち出せないため、「すったて」を求めてわざわざ村を訪れるファンがいるほどの知る人ぞ知る名物です。

 この「すったて」を作っているのは、白川郷から車で10分ほどの場所にある「深山豆富店」。2003年に創業し、縄で縛っても崩れない硬さと大豆の濃い味わいが特徴の「石豆富」などを製造し、合掌造りの家々で作られてきた伝統の味を守ってきました。
 

ヒダカラ社員 古田智也さん

引き継いだのは「ベンチャー企業」の若手社員
 しかし、新型コロナウイルスの影響がここにも。白川村を訪れる観光客の数は、感染拡大前と比べ約3分の1に激減。深山豆富店も売り上げが減り、一人で切り盛りしてきた店主の男性は、3月に閉店を決意します。

 郷土料理の存続の危機。立ち上がったのは、飛騨市のベンチャー企業「ヒダカラ」でした。

「白川村にしかない隠れた名物、私も食べた時は本当においしくてびっくりしました」「飛騨を元気にしたいという思いで始めた会社でしたので、何か力になれることはないかと考え、今回思い切った決断をした」(株式会社ヒダカラ 舩坂康祐代表)

 平均年齢31歳。地元出身の若者らが全国から集まり、通信販売などを通じて飛騨地方の魅力をPRしている企業です。
 
 豆腐店事業を引き継ぎ、責任者を任されたのは、「ヒダカラ」社員の古田智也さん。高山市出身で、東京で働いていましたが、地元で働きたいと飛騨にUターンしてきました。

「不安も大きかったです。豆腐作りをやったことがなかったですし、愛されている豆腐屋だったので、本当にその味を守れるのかはすごく不安でした」
「先代もかなりこだわって作っていたので、マニュアルがないというか、自身の経験に基づいて豆腐作りをしていたので、それを引き継いでいくのが難しかったです」(古田智也さん)
 

「深山豆富店」の先代店主と古田さん

通信販売のノウハウ生かし「すったて」を全国に
 素人だった古田さんは、先代の店主から豆腐づくりを一から学び、閉店から半年後の9月に店を再開させます。さらに、通信販売のノウハウを生かし、アレンジレシピを紹介するなど、販路の拡大に力を入れています。

 店の再開に地元の人は…

「閉店した時はどえらいさみしかった。でも、ほかで豆腐を買って食べることはなかった。ここでしか食べれんもんね。うれしいうれしい、大感激」(村の人)

 「すったて」の通信販売も始まりました。すったてを、塩こうじ味噌で味付けし、鍋の具材には「飛騨牛」や白川村の「キクラゲ」など、地元の食材がたっぷり「すったて鍋」。

 食材の調達から加工、流通までを一手に担うことで消費期限を1週間に延ばし、素材の味をそのままに、新鮮な「すったて」を届けることができるようになりました。

「この地域にしかないものを未来に残していくというのが私たちの会社がある意味なので、いろんな形に挑戦しながら、この石豆富とすったてを残していきたい」(ヒダカラ 舩坂康祐代表)

(11月9日15:40~放送メ~テレ『アップ!』より)
 

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