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おしゃべり禁止のカフェ 「気軽な筆談」きっかけに聞こえない世界への理解広める【メ~テレSDGs】

2021年9月24日 08:00
 古い学校の校舎を利用した会話NGの「筆談カフェ」が三重県にあります。耳が聞こえる人も聴覚に障がいのある人も、同じように楽しめる世界を目指す人たちの姿を取材しました。
 三重県いなべ市に筆談カフェがオープンして1年。

 営業時間中は『おしゃべり禁止』です。

 お客さんたちは、手作りのお菓子や季節のコーヒーを味わいながら、おしゃべりの代わりに「絵しりとり」やジェスチャーでコミュニケーションを取っています。

「手話通訳や看護師として障害者福祉とかかわってきた中で、聞こえない人の世界と触れてきたところを、障害という文脈じゃなく、自分事の体験として落とし込めたら面白いかなと思い(カフェを)開きました」(筆談カフェ「桐林館喫茶室」店主 金子文絵さん)
 

おしゃべり禁止の「筆談カフェ」

「筆談」が秘める大きな可能性 「聞こえない人も同じなんだ」
 店主の金子さんと男性2人は、6月に会社を立ち上げ、筆談を広める活動を始めました。

「ぼくと彼は当事者(の)聴覚障がい者なので、3人でSNSでつながって『コミュニケーション大変だよね』という話で始まったんです」(イラストレーターのカトウシンヤさん)

 そんな彼らにとって「筆談」は大きな可能性を秘めています。

「普段はコーヒー屋さんを自分でやっているので、マスクしている状態のお客さまには聞き返さないといけないので、筆談があると会話はやりやすいです」(バリスタ 焙煎士 柴田恭兵さん)

「まず、聞こえる人も聞こえない人の存在を知ってもらう。手話ができないから情報提供しないではなく、文字で伝えてもらう、そこから『聞こえない人も同じなんだ』とわかってもらって手話にも関心持ってもらう、ファーストステップが筆談だと思う」(カトウシンヤさん)

『もっと気軽に筆談を』…筆談の硬いイメージを柔らかくする企画が動き始めました。

「長い文章を全部一生懸命書くことはなくて、気軽に書けると会話が楽しめると思います」(店主の金子文絵さん)
 

初めて出会ったお客さん同士で筆談

書いた文字がイラストに 口に出さなくても参加者に広がる共感
 ある日、イラストレーターのカトウさんはどこかソワソワしています。

 「筆談カフェ」で新しいイベントが開催されるからです。

「見て楽しむという部分を、みなさんが1つのスクリーンを見て、文字を書いているのを楽しんでもらう『文字絵ドローウィング』というイベントを試みようかなと思っていて」(カトウシンヤさん)

 「筆談カフェ」にはお客さんが次々にやってきて、あっという間に満席に。もちろん声を出す会話は禁止です。

 お客さんが紙に書いた言葉が、カトウさんのペンでつながっていきます。お客さんの間でも新たな輪ができ、初めて出会ったお客さん同士が筆談を始めました。

 3人が目指している「気軽な筆談」が広がっていきます。

 そして、お客さんが書いた言葉がつながって、カトウさんのオリジナルキャラクターになりました。

「コロナの時代なので筆談は楽しいのかなと。文字にできると語彙力のなさに気づいたり、繋がっていけるのは面白いなと思いました」(イベントに参加した人)
 

「気軽な筆談を広めたい」カフェ店主の思い

オープンから1年「聞こえない世界と手話に興味を持つ人が増えていけば」
 古い学校の校舎を利用した「筆談カフェ」がオープンして1年、来店者の約3割は聴覚に障害のある人など手話を使う人でした。

「私たちは耳が聞こえないので、今まで筆談で会話してるから慣れています」(耳が不自由な女性)

 店主達の「気軽な筆談を広めたい」という思いに、次のように話します。

「広めてくれたら私たちはとても嬉しいです」(耳が不自由な女性)
「みんなで手話を使って会話したいので広めてくれるとありがたいです」(耳が不自由な男性)

「筆談をファーストステップにしてもらって、書く手段を突破口にして聞こえない世界とか手話とか次のところに興味を持ってくれる人が増えていってくれるといいなと感じています」(店主の金子文絵さん)

(9月23日 15:40~放送 メ~テレ『アップ!』より)
 

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